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【小説】母だって静かに本を読みたい
みよ子はどことなく体や心の異変を感じて、今までと同じことをこなせなくなってきたことにふと気がついた。振り返ればそれは40歳を過ぎた頃からであった。
30代の時と同じように「あれもしなきゃ、これもしなきゃ!」と、考えてはいるのだが、なんとなく記憶力の低下やカラダの疲れからか、不安になったりイライラしたり、頭痛がしたりするのであった。
みよ子はそれに気がついたから良かったのではないだろうか。気が付
【短編小説】午前のコーヒーとワッフル
ある朝、みよ子は夫や子供を玄関から送り出すとさっさと掃除や洗濯を済ませた。夕飯の下ごしらえまでやってしまうと、家族が帰宅するまではやることが無い。あとは自分の自由な時間なのである。1人でオシャレなカフェに行きコーヒーとワッフルを注文した。バターの染み込んだワッフルと芳ばしい香りのコーヒーが目の前に出される。それだけでも、みよ子の心は満たされる。それがささやかな午前中のお楽しみでなのである。
みよ