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メンタルパートナー

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私の使命である「メンタルパートナー」の基本概念に関する投稿を集約しています。
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2021年12月の記事一覧

「費用対効果病」

「費用対効果病」

DELLの広告で「ブッ作れ」というキャッチコピーがあります。言葉の違和感で広告効果を高める戦略だと思いますが、どうして「ぶっ(ぶん)」このように感じるのでしょうか?そして、そこには法則性のようなものがあるのでしょうか?

例えば、「ぶっ壊す」「ぶっ飛ばす」「ぶっ殺す」「ぶっ刺す」「ぶっ通す(ぶっ通し)」「ぶっ放す」「ぶん投げる」「ぶん回す」など、後に続く言葉が破壊系や乱暴なニュアンスの時はしっくり

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「ヒューマニエンス」

「ヒューマニエンス」

NHKの番組名です。「ヒューマン(人間)」と「サイエンス(科学)」を合成した造語なのでしょう。科学好きには興味深いテーマが多いです。再放送で人間の「怒り」を取り上げていました。

「怒り」は、喜怒哀楽と称される感情の一様であり、感情の中枢である扁桃体で生まれるものです。扁桃体で生まれる感情は本来「今ここ」で発生するもので、他の喜哀楽も時間軸がないのが特徴です。そして、人間以外の動物は皆そうなのです

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「大阪ビル放火事件」

「大阪ビル放火事件」

この度の大阪北新地放火事件に皆さんと同じように心を痛めています。犠牲となられた方々のご冥福をお祈りします。

それとは別に今朝の毎日新聞の朝刊を見ていてギョッとしました。「逮捕状請求前に府警異例の発表」個人がSNSで拡散するのとは次元が違う。

私も罪に対しては法に則って処罰してほしいとは思いますが、加害者もこのクリニックに通っていた心の病に悩む人だったはずです。

公権力がこのように実名を公表す

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「自分との対話-だから僕は料理する-」

「自分との対話-だから僕は料理する-」

海老を食べたくなって買い置きしたブラックタイガーを海老真丈(えびしんじょ)にしようかと思ったけれど、こんな寒い夜にはやはり鍋。下ごしらえをしている時にメニューは変わる。海老のつみれだな。流れに任せて「食べたい」という心のままに作っていく。だから料理はいい。心をカタチにできる。

海老真丈を食べたいということはトロミを効かせた食べ物を欲してるんだけど、鍋でトロミを効かせたいと思ったら豆腐が崩れちゃう

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「怒り」

「怒り」

巨悪や邪なものに対して怒りましょう。
あなたの自由を奪おうとする権力、いわれなき侮辱に対して怒りましょう。
「怒り」は決して忌むべきものではありません。怒る対象を間違えなければ。

未熟な者。幼い者。弱い者。間違いを犯した者に対しては、怒るのではなく励ましと包容を持って接してほしい。

私たちはあまりにもツマラナイ「怒り」を経験し過ぎたために「怒り」に対して嫌悪感を抱くのです。本当の「怒り」は清々

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「家族とは」

「家族とは」

職場で大量のスダチをいただいた。果汁を絞った後の残りカスを僕は捨てようとしたんだけど、妻は皮だけを残して乾燥させてお風呂に入れたいと言った。当然のようにその作業は僕がすることになる。

だけど、嫌な感じはしない。僕と妻との境界はとても低く、妻はひょいとその境界を超えて僕の領域に侵入してくる。僕はその時無防備だ。無防備でいられることが心地よい。

それが家族というものだと思う。

「飲みニケーション」

「飲みニケーション」

先日、日本生命の調査で飲みニケーションを不要と回答した人が6割となり、はじめて必要を上回りました。ニッセイの研究員は「コロナ禍で会食できなくなり、お酒を介してコミュニケーションすることに疑問を抱く人が増えた」と分析しています。

私は、いくつかのグループと飲み会をします。高校の野球部の仲間とはオンラインでも飲み会をしますが、とても楽しいです。職業や立場が違う人の話を聞くのは興味深いですし、しがらみ

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「量から質へ」

「量から質へ」

私が生まれた1965年は高度成長期の真っ只中で、日本で初めての五輪が開催されたり、大阪万博もかすかながら記憶があります。10代の後半から20代にかけてはバブル景気を経験し、まさに「成長」を体感してきた世代です。

その後、平成になり「失われた30年」を経験したにも関わらず、相変わらず「成長」を目指し、大量生産、大量消費に明け暮れた末、地球環境にもダメージを与えることになりました。

「成長」とは生

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「好奇心」

「好奇心」

ある女の子がアリに興味を持ち、アリを観察し、アリを追いました。そして、土を掘り起こし、アリの巣を壊し、その構造を知ろうとしました。アリを捕らえ、家で飼育し、アリに家族が噛まれママに叱られました。「小さなアリは噛むから止めて」と。それほど彼女の探究心は止まらない。

彼女は私の妻となってアゲハチョウの幼虫や鈴虫を飼育しては、私にその生体をリポートしてくれました。私はフムフムと頷きながら、彼女の好奇心

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「なぜ成長なの?」

「なぜ成長なの?」

素朴な疑問です。企業で、特に営業部門で「前年比○パーセント」みたいな目標を立ててますが、業績って常に右肩上がりでなくちゃいけないのでしょうか?そのまま右肩上がりでどこまでいくのでしょうか?

行ったは行ったで、今度は「持続可能な開発目標(SDGs)」だと方向転換を迫られる。成長って何でせなあかんの?成長して何を目指してるの?

「満ち足りた幸福な時間」

「満ち足りた幸福な時間」

ある男の子がいました。彼は砂場でトンネルを掘っていて、より長いトンネルを崩さずに掘ることに集中しています。

ある女の子がいました。彼女はレンゲ畑に寝転び、ミツバチの羽音と匂いに身を任せ、日がな一日空を見ています。

彼等がしていることが何かの役に立つわけではありません。しかし、満ち足りた幸福感に包まれて時を過ごしています。

先日、バラエティ番組でひな壇のタレントが予定を詰め込まないと不安で仕方

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「誰にも相談できません」

「誰にも相談できません」

本のご紹介です。高橋源一郎さんの「誰にも相談できません みんなのなやみ ぼくのこたえ」です。高橋さんは、毎日新聞で日曜日に「人生相談」のコラムを書いているのですが、それをまとめたものです。

私は、この本を寝床でうつ伏せになって読んでいて、おもしろくて笑っていたら、いきなりくしゃみが出て、腰をギックリしてしまいましたが、なお読みたくて、仰向けになって読みました。それほど魅力的な本です。

「フレイル(虚弱)」

「フレイル(虚弱)」

民生児童委員の私は、この時期一人暮らしの高齢者宅を訪問します。昨年末での訪問では就任後初の訪問であったこと、コロナ禍初であったこともあり、挨拶と立ち話程度だったのですが、今回の訪問では「ま、入り」とじっくりとお話を聴くことが多いです。

外出機会が減り「話したい」という気持ちが高まっているのかもしれません。身の上話や生活上の不満不便、自身の健康に関する不安などを聴きます。民生児童委員は自治体とのパ

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「何に謝ってるの?」

「何に謝ってるの?」

赤塚不二夫さんの「天才バカボン」が好きで小学生の時に読んでいました。あるシーンが印象的で覚えています。お客さんが来て玄関先で「ごめんください」と言ってます。居間にいるバカボンのパパは、ママに「誰か家の前で謝ってるぞ」伝えます。ただこれだけのシーンですが、なぜか印象に残っています。

とにかく日本人はよく謝ります。相手を待たせた時や言い間違いをした時などは、礼を失したわけだから「失礼しました」だし、

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