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お茶と器と

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個人の勝手な感想ですが世界のお茶と日本の器をご紹介
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緋色窯 自然釉の味わい

緋色窯 自然釉の味わい

鹿児島県美山は薩摩焼の里として知られていますが、その北の端にある緋色窯は川原久美子さんという女性陶芸家が穴窯を使って作品を焼いています。

この抹茶椀は陶遊館で展示販売されていた物ですが、担当の方が「これは女性作家の作られた物ですよ」と教えてくれました。

焼き締めに窯変の自然釉、美しい景色です。備前や信楽を彷彿とさせます。

緋色窯の名の通り、見事な発色です。
川原さんにはまだお会いした事がない

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何焼だか忘れちまった2

何焼だか忘れちまった2

美山の陶遊館で買った焼き物なので、薩摩焼には違いないのですが作家さんを忘れてしまいました。
やっぱ箱書きとかしてもらって保存した方が良いのかもしれませんが、数千円にそれもどうかと思ってしまって・・・

よく見ると高台内に銘が刻んでありました。
向きが違うな多分・・・
それにしても、この地の荒さ、美しいです。形成される時はどんな色でどんな手触りだったのでしょう?そして釉薬は?少し織部みたいな風情もあ

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シンプルな白薩摩

シンプルな白薩摩

薩摩焼には大きく分けて雑器系の黒薩摩と技巧美術品系の白薩摩がある、というのが一般的な解説なんですが、現代の陶工さん達は伝統の中にも様々な工夫を凝らして作品を作り上げています。

貫入の入った乳白色の地にシンプルな蜻蛉の模様、まさに生活の器です。

多分飯碗だと思いますが、茶器に代用させていただきます。
しかし口が広がっているので立てるには工夫がいります。笑
横にある甘納豆は先日ご近所のスーパーさん

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十五代沈壽官の黒薩摩

十五代沈壽官の黒薩摩

沈壽官と言えば薩摩焼きの代表的な陶工で先先代の十三代沈壽官は名工と謳われた方でした。沈壽官窯の白薩摩は技巧を凝らした透かし彫りなどが有名で、これはもう美術品なので焼き物本来の用途は無いと言っても過言ではありません。もちろん買ってお香を焚いたり鈴虫入れて飼ったり出来なくはないですが、誰がそんな事・・・
当代の十五代沈壽官さんは子供の頃ガキ大将でかなりヤンチャで通った方だったそうですが、この方は黒薩摩

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白薩摩

白薩摩

薩摩焼きは大きく分けて上流階級や輸出用に作られた白薩摩と庶民の雑器である黒薩摩があります。
白と言っても真っ白ではなく、黄色を帯びた色で、その上に透明釉がかかり、冷めるときに細かなひびが入りその上から金や赤をふんだんに使った細かな絵が施された錦手と呼ばれる物で、更に技を凝らした透かし彫りなどもありますが、庶民が買える物ではありません。
写真は荒木陶窯の飯椀です。
荒木陶窯の先代は名工と呼ばれた方で

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いも餅と黒薩摩

いも餅と黒薩摩

今夜、娘が泊まりに来ると言うので布団のシーツを洗濯しまして「さぁ干そう」としたら大きめの洗濯バサミがない。
近くのスーパーに買いに行くとレジ横に「いも餅」。買っちゃうでしょ。
洗濯物干し終わって早速お茶にしました。
いも餅は、たぶん代用食だった事でしょう。
米は1:9で藩に取り上げられ、唐芋(サツマイモ)で腹を満たすしか無かった薩摩人々が作りだした砂糖すらほとんど入っていないお菓子です。
無骨な黒

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瀧川陶苑さんの器で母の日

瀧川陶苑さんの器で母の日

2024年5月12日
長女から母の日に和菓子が送って来たので、妻のおこぼれを頂戴しました。笑
車で15分ほどのところに薩摩焼の窯元が集まっている美山という地域があって、一番有名なのは沈壽官窯ですが、他にも結構な名工さん達がおられます。
瀧川陶苑さんは美山のメインストリート沿いの真ん中辺にあるのですが、敷居の低い焼き物屋さんといった風情のお店を出しておられます。お値段も庶民の手が届く物が多く、よく利

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もうすぐ新茶の季節

もうすぐ新茶の季節

ダージリンの2023セカンドフラッシュ・オーガニックが残り少なくなって寂しく思っていたら、新茶の季節がやってきました。
蒸して揉んで乾燥させて、鹿児島は茶どころで出来たての新茶がいただけますが、不思議なもので簡単に手に入ると有り難がらない。困ったものです。
日頃職場で使っていた急須が割れてしまったので、連休中にイオンで新しいのを購入しました。

コーナーにはウェジウッドの2万超のティーポットもあり

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何焼だったか忘れちまった

何焼だったか忘れちまった

2024年4月29日
茶が飲みたくなって買い物帰りに和菓子屋へ寄ると、柏餅のきせつでした。せっかくなんで抹茶立てて頂いたのですが、この茶碗は・・・何処の窯元だったっけ?

う〜ん解らん。
ま、いいんです。普段使いの茶碗なんで、そもそも高価な物じゃなし(笑)
そろそろ新茶の季節です。楽しみだなぁ・・・

ラプサン・スーチョン

ラプサン・スーチョン

2024年4月23日
正山小種(禾のぎへんに中はiPadには無い字です)は中国福建省武夷山周辺で産される茶葉を松葉で燻したフレイバリーティーです。とWikiさんに書いてありました。
普通に淹れて飲むよりもブレンド用に使われる事が多い。ふむふむ。
こんなマニアックな茶を何で知ったかというと、UNextで配信していたアメリカの刑事ドラマに出てくる元詐欺師のCBIコンサルタントという変わった役回りの主人

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ケニア茶を味わう

ケニア茶を味わう

2024年4月14日
伊藤園さんのHPで学んでいたら今やケニア茶は世界2位の生産量と書いてありました。
さっそくポチッてみました。
今回はフェアトレードでしかもオーガニック。沸きたてのお湯をマイポットで淹れると・・・
さすがオーガニック、甘い香りが舞い上がり、スッキリとした味わいです。
ウバやダージリンと同じく英国資本で開発されたそうですが、雰囲気はキームンに似た印象があります。
なんてね、ウンチ

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Sir Thomas Lipton

Sir Thomas Lipton

2024年4月12日
職場のデスクの背中側にあるオンエアモニターでは松山英樹が+4と出遅れ、ブライソン・デシャンボーという知らない選手が-7でトップを行くマスターズゴルフが流れている。
トップから6打差の18タイにタイガー・ウッズが、一緒の組で回るオーストラリアのジェイソン・デイは子供の頃貧乏で、タイガーの本を読んでプロゴルファーを目指したという逸話が披露されている。タイガーももう53歳か・・・

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新しいフレンチプレス

新しいフレンチプレス

2024年4月3日
先日ハンズマンでHARIOのフレンチプレスがセールで安くなっていたので衝動買いしました。
しかし家には古びたフレンチプレスが居て愛着があるし、まだ使えるし、何より家人に叱られるに決まっているから持ち帰れず・・・
「そうだ職場で使おう」と会社に持ち込んで、朝からティータイムです。
amazonで買ったダージリンのセカンドフラッシュ・オーガニックを淹れてみました。
今日は英国朝食風

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