見出し画像

「浴衣の天使」―詩【旬杯スピンオフ企画】しゅんしゅんぽん参加作品

こんにちは
【旬杯スピンオフ企画】しゅんしゅんぽん
(二次創作のおさそい)
へ参加させていただきます。
旬杯も ますます素敵な短歌が
綺羅星のように並びましたね!!
ひとえに 運営の方々のご足労の
賜物とおもっております

しろくまきりん様 つたない詩まがいの
作品を応募させていただきました。
長文になりすぎて、反省しております
どうぞよろしくご手配ください

企画概要は以下のとおりです

各文章の最末尾に記載したのは
旬杯🌹短歌一覧リストに記載された
番号です
💖💖💖💖💖💖💖💖💖💖💖


題「浴衣(ゆかた)の天使」―詩―


第1章 花火と青き春

夕暮れの湘南海岸の 美しく赤く染まる空
キラキラと輝く 恋の青春ストーリーの
中に、二人は生きていた(146,289)

「好き?」なんて真面目な顔では
聞けないボクは 花火を待つ間
チェリーを 頬ばる 幸せあそびを
二人でした(254)

君への 封じ続けた想いは
夏の闇に残った 花火の残光のように
僕の胸に ランプの灯りとして 今も
ともり続けている(167)

燃えて 身を焦がす
茜(あかね)空は 名残惜しそうに
天上に もどっていく
そして 打ち上げ花火は 
漆黒に 向かって
十二一重の 舞いを踊りだす(231)

君という花火は 夜空のキャンパスに
色鮮やかに描かれて
消えずに さらに大きく燃え上がる
僕の 心のキャンパスには 君の
横顔に映える 光の花ばかりが
メモリーされた(83)

浴衣をきた 君のうなじの 後れ髪を
潮風が やさしく撫ぜる(94)

君への 熱い恋情に
気づかないフリをしてくれたのは
君の優しさだったと思う。
学生時代 最後の夏は
容赦なく 波のかなたに去った(41)

第2章 社会人へと跳びだす

二人は就活の 真っ最中。
華麗な経歴の君は
最初から 航空会社をねらう

なんの取柄もない ボクは
仮内定さえ もらえず
リクルートスーツだけが
クタクタになる

君は この「就職漂流者」を励まさんと
夕闇の公園の「線香花火遊び」に
誘ってくれた
線香花火が 最後まで 落ちずに終われば
二人の願いは 成就するという
祈りの儀式だった(10)

その祈りは 天に通じた!!
君は 外国の航空会社の 
客室乗務員として
採用が内定した
    
この時 ボクは さっきまで友達だった君を
大きな波が 攫い去るような気がした(109)

ボクは なんとか 某メーカーの工場勤務に内定

君は ひまわり笑顔を浮かべ
「やったね!! これからも二人
 モア チャレンジだね」と
海の色を宿した
深い ブルーの目で
祝福のハグを 贈ってくれた

二人の自転車は
幸せに向かって 漕ぎだした
各人の山には かなりの高低差が
あった。僕のペダルは 学校の敷地を
恋しがるばかりだ(59)

第3章 守ってあげられなかった

時の流れは 目まぐるしく
僕は いっぱしの 工作機械マニアに
なりかけていた

君は X航空の
キャビンアテンダントとして
日本と中東の 空の女神に
なりつつあった

卒業後は、社会人として
仕事に追われ
時々 ラインをやりとりを
するにくらいの仲になっていた

ベージュの スーツに
深い紺色の 帽子
派手やかな ユニフォーム姿の
君の姿は X航空のHP上で
あでやかさに 咲き誇っていた

灰色の泣けない
空が重たい日だった。
その知らせは
突然TVニュースから
躍り出てきた(255)!!

「只今 入りましたニュース速報を 
申し上げます
X地行き X航空103便が
インド洋上空で 消息を絶ちました」

「あれ?? X航空??!
君が 働いてる会社だよね….」

このニュースは 24時間後
悲劇的航空事故として 詳細に
つたえられた。

僕は 君の突然の訃報に 
耳と心を塞がれた(295)
  
コンクリに 叩きつけられ力尽きた
せみや蝶のように 僕の体から
すべての気力が蒸発した(206)

まだ 機体の全部が見つかってはいない!!

「君がむざむざ 天国に旅立つわけがない
ただ 生きているそれだけでいい」
僕は 八幡宮に詣でて 奇跡を願った(204)

ふと 空を見上げると
青空を 飛行機雲が引いていく
まるで 君と僕とのボーダーラインが
作られていくようだ(149)

ちぎれ雲は
ちぎれ ちぎれて流れてゆく
君のカタチは どこを彷徨って
いるのか。(330)
命とは かくもこんなんに
軽く儚きものなのか・・・(185)

あの日から 
ボクの 心のカレンダー
止まったままだ(166)

君が部屋に 残していった
「海辺のカフカ」の中でだけで
きみとの恋は 継続している(243)

全ての人を 守れない
だから 大切な人だけ 
守ろうと誓った
ボクの 武士道の誓いは崩れ去った(282)

君が 天に召された後、
初めて君の自宅を 尋ねた
ご両親は 無口で 頭を何度も 
下げられた

真新しい 仏壇には
白藍(しらあい)の浴衣姿の
君の写真が 飾られていた
君には どんな制服よりも 浴衣が 
一番 似合っていた。(217)

自宅に戻り 一人で
線香花火に 火をつけた

立ち上る 煙の中に
白藍の浴衣が ユラユラと
風船のように 
舞い上がって いった

ボクと君の 恋物語の赤い糸は
プツンと 切れた。
ボクは 君の死後 初めて 
大声で 泣き 思い切り地面を
叩き続けた。

最後まで お読みいただき
ありがとうございます

以下の方々の 作品をお借りして
イメージを膨らませて 
書かせていただきました。
至らない点や、失礼粗忽な点が
あるかもしれませんが、
どうぞ お許しください
💖💖💖💖💖💖💖💖💖💖💖

銀猫 様
146.夕暮れの美しく赤く染まる空
    浮き出る飛行機映画のようだ

旬 様
289.恋という青春というストーリー
    入ってみたいその世界へと

すうふ。 様
254.好き?なんて真面目な顔で聞かないで
    チェリー頬ばる幸せごっこ

十六夜 様
167.封じたる想いは深くあの夏の
    闇に溶けたる花火の残光

なおみ 様
231.燃ゆるよな夏の茜は身を焦がし
    迷ふことなく天へ帰りぬ

naomi 様
83 君という 花火が空に広がって
  消えずにさらに大きく燃えた

okona 様
94.浴衣きた きみのうなじの 後れ髪の
あせばむ肌に 鳴きやまぬ蝉

山根あきら様
41.気づかないフリをしたのはまだ君の
   優しさだった思い出の夏

佐竹紫円 様
10.夕闇にふたりしゃがんでそれぞれの
   線香花火が落ちずに散れば

しち 様
109.さっきまで友達だったはず様なのに
   波がなにかをさらっていった

つる 様
59.幸せへ向かって漕いだ自転車の
   ペダル南の空は青くて

すうふ。 様
255.灰色の泣けない空が重たくて
    渇いたままの飛べない花は

ひろ生 様
295.突然の訃報に 耳の塞がれど
    往生際の良き夏空よ

だいな 様
206.コンクリに叩きつけられ力尽く
    蟬(せみ)蝶(ちょう)蜻蛉(とんぼ )皆よくやっ

竹原なつ美 様
204.生きる意味探さなくてもここにある
    ただ生きているそれだけでいい

こたろう 様
149.青空や飛行機雲が引いていく
    君と僕とのボーダーライン

オラヴ153様
330.ちぎれ雲ちぎれちぎれて流れゆく
    君のカタチはどこへ彷徨う

プラム様
185.命とは かくもこんなん軽いのか
     宙果てると熟考せよ

akariko 様
166.あの日から止まったままのカレンダー
    主のいない寝室に夏

rira 様
243.置いてった「海辺のカフカ」の中でだけ
    きみとの恋が持続している

とのむらのりこ 様
282.全ての人を守れないだから
    大切な人だけ守ろうと思う

みーくっく 様
217.白藍(しらあい)の浴衣を祖母が縫い
    われが袖を通し今娘らに継ぐ

☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡
最後まで 読んでいただきありがとうございます。
これからも お心をなごますような詩を投稿して
まいりますので、スキ、コメント、フォローなどを
いただければ 子犬のようになつきます🐱🐱🐱🐱

#詩 #旬杯スピンオフ企画 #旬杯 #Poetry #lyric #抒情詩 #しゅんしゅんぽん #ポエム #自由詩 #恋愛 #詩人 #短歌 #詩のようなもの #人生 #浴衣 #航空事故   #note初心者 #涙 #立山  剣 #毎日投稿 #コミュニケーション #チャレンジ #スキ #拡散希望   #ポエトリー #今日の短歌 #忘れられられない恋物語  


この記事が参加している募集

#今日の短歌

39,466件

よろしければサポートお願いいたします。いただいたサポートはクリエーターとしての活動費、制作費に使わせていただきます