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介護事業を20年経営して思うこと Vol.28

株式会社北陸福祉会 専務取締役の高澤 由香里と申します。
今回は、「知ることがはじめの一歩」です。

当社は、富山県高岡市・砺波市・南砺市にて、
グループホームやデイサービス・小規模多機能型居宅介護事業を、
20年運営しております。

介護事業の経営はもちろん、介護現場に私も出て
日々ご利用者様とかかわってきた中で、
いま思うことを綴りたいと思います。

あんたのとこ入れてもらえんだろうか

弊社には年に数回ご高齢の方から
直接お電話をいただくことがあります。

ある日職員から
高齢の方から「困っている」というお電話があった、
と報告を受け、すぐに折り返すと
「あんたのとこ入れてもらえんだろうか」
と半分泣きながらのお電話でした。

お話を伺うと、
自分は90歳で一人暮らし、
民生委員の方がたまに顔を出してくれるし、
お弁当ももってきてくれる。
ある程度のことはまだ自分でできるけれども
地震があってから毎日が怖くて仕方がない。

「あんな地震がまたきたら・・・もう・・・どうしたらいいか」

今なら自分のこともわかるから
自分の意志で、自分の決めたところに入りたい。
でもさらに齢をとって何もわからなくなったら・・・。
周りにも迷惑をかけたくないし・・・。

大変切実で胸が苦しくなる想いでした。
一方で、この方は現行の介護保険では
グループホームは利用できません。
要支援1に区分されていたからです。

「困ったらいつでもお電話いただいていいですよ」

「いいがけ?」

「今は出来ることが少ないかもしれないけど、
困った時に何かできるかもしれないので、
我慢しなくて良いですよ」

「あんたありがとうね」
「忙しいのにつきあってくれてありがとうね」


こうしたお電話をいただく度に
自分は無力だな、といつも思います。

他人事ではない

高齢だけれども要支援だからこそ
介護サービスを受けられない方が
きっと今も沢山いらっしゃる。
今後はもっと増えていくことが想像できます。
そしてこれは他人事でもありません。

現在の戦争を知らない平和な世の中を
私たちのために作ってくれた方々が
笑顔で暮らせる世の中にできないか。

世の中には多くの「不・負」がありますが、
すべては知ることから始まると考えての投稿です。

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当社では、相手を想って行動できる方と一緒に仕事をしたいと考えています。ご興味を持っていただきましたら、一度お話ができたら嬉しいです。
就職・転職を今すぐ考えてはいないけれど、共感できるという方もぜひご一報ください。

下記の採用サイトからエントリーいただいても、直接お電話をいただいても構いません。TEL: 0763-22-1777(ニシヤチまで)


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