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Hint(まどろみ文庫)

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駄文につき、お目汚しをご勘弁。
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#映画

【随想】映画『マリグナント』ジェームズ・ワン

※ネタバレアリス

マリグナントを見た。
さすが、ジェームズワン。
「ミスリード」と「灯台下暗し」の達人だ。
よく監督のやりたいことは処女作にすべてあるといわれるが、視聴者が誤った解決に至るまでしっかりと感情移入させる「ミスリード」も、時間をかけて間違った認識を植え付けて(洗脳)からの「灯台下暗し」による解放のカタルシスも、まるでSAWを見ているかのようだった。
マディソンが捕まった時、「本当に私

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【随想】映画『NOPE/ノープ』ジョーダン・ピール

【随想】映画『NOPE/ノープ』ジョーダン・ピール

※ネタバレアリス

期待値を上げすぎた。
もちろん面白いには面白かったのだが
「空飛ぶルンバ」の物語だったとは!
1番良かったのはチンパンジーの冒頭。
あのシークエンスが1番で、そこを後半で超えてくるところがなかった。
正直ここだけで監督の才能をすべて見せつけられた感じだ。
ジョーダンピールが初めてで、メタファーについて一切想像を巡らさず、フラットに見たのがまずかったのだろうか。
生物なのに、概念

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【随想】映画『ジュラシック・ワールド 新たなる支配者』コリン・トレボロウ

【随想】映画『ジュラシック・ワールド 新たなる支配者』コリン・トレボロウ

満足のいく出来でないことははなから分かっていた。
それはワールドで監督が変わってから分かっていたことである。
見たいものは、自分で作るしかない。
それは、ウー博士がカエルの遺伝子で恐竜を作り出したように。
コリントレボロウやバヨナがワールドを作り出したように。
そう非難するところを探しても仕方ない。
今回は純粋な恐竜ファンとして、出てくる恐竜たちを何種類か振りかえることにする。

【ギガノトサウル

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【随想】映画『トップガン マーヴェリック』ジョセフ・コシンスキー

【随想】映画『トップガン マーヴェリック』ジョセフ・コシンスキー

王道脚本、ここに極まれり
まるでお手本、教科書のようなプロット運び

思い出せる限り、
プロットを書いてみよう
※ネタばれ

①主人公のキャラクター紹介
 主人公がどういう人物か、一つのエピソードで端的に描かれる
 規則を守らないが、圧倒的なスキルを持っていること
 無茶なことをやってのける人物であること

②ミッションの説明
 主人公はトップガン(訓練学校)に呼び戻され、ミッションを言い渡される

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【随想】映画『ジュラシック・パークIII』ジョー・ジョンストン

【随想】映画『ジュラシック・パークIII』ジョー・ジョンストン

前2作より
どう見ても
何度見ても
見劣りする
物足りない
それでいながら
嫌いになれない
いやなんだかんだで
かなり好きな
ジュラシックパーク3

完全にスピノとプテラの映画

スピノとプテラを出したいがために作られたかのような
まるでスピンオフのような映画

ラプトルもフューチャーされているが
ラプトルは1での見せ方が圧倒的過ぎた

そして
花形ティラノサウルスの欠落感
どうしても
スピノでは

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【随想】トイ・ストーリー

トイストーリー3
笑って泣いてハラハラさせられて
またピクサーに
まんまと感情を弄ばれてしまった

なぜ感動するのか

そこに
だれもが経験したことのある
普遍的な共感できる
ストーリーがあるから

当たり前か

そして
シリーズを通しての
キャラクターたちの経験

その二重のストーリーで
ダブルバインド

感情が揺さぶられてしまう

玩具の持ち主である
アンディの成長とともに
玩具の主人公ウッデ

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【随想】ジュディット・ホテル(2018)

繰り広げられる意味深な会話
色彩とウィットに富んだカットの連続

赤、青、黄
カラフルな積み木が
シーンを追うごとに
積み上がっていく、そんな感じ

しかし
その積み木は徐々にバランスを失い
何者かによる倒壊の危険性を
孕んでいく

夢とうつつの境目は
現実と妄想の境目は
真実と虚構の境目は

もしかしたら
積み木みたいに分かりやすくは
ないのかもしれない

だから
達磨落としのように
きれいに頭

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