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右足関節脱臼骨折 体験記

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自宅階段から落下し足関節脱臼骨折したおばさんの入院・手術〜リハビリなどの備忘録
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#入院

名もなき家事

名もなき家事

私は普段の生活の中で、家事を担っていた。

炊事、洗濯、掃除、買い物などが主な家事になるが、これに分類されないもの、いわゆる「名もなき家事」が意外とたくさんあるわけです。

これらのことは、家事を担ってみないと、なかなかわかってもらえないなと思っています。

例えば、夫の場合。
ある日「今日は、燃えるゴミの日だから、ゴミ出しお願いね。」と夫に頼みました。

台所にある、45リットルのゴミ箱の、生ゴ

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息子さんの想い

息子さんの想い

入院33日目

今日は日曜日。
入院してから何回目の日曜日だろう。

もう面会時間になっているが、今日はあまり人の気配がない。
いつもより静かな日曜日だ。

 
面会といえば、私の左隣の患者さんの所には、毎日必ず面会がある。    

入院しているのは、小柄で穏やかなおばあちゃんで、脳梗塞を発症し長期入院しているようだった。

後遺症なのか、認知症なのかはわからないが、看護師さんとの会話を聞いてい

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眠りの質

眠りの質

1年ほど前、スマートフォン向け睡眠ゲームアプリ「Pokémon Sleep」がリリースされた。

私は特に、ポケモンが詳しいわけでも、大好きというわけでもない。

子供達が小さい頃、ポケモンにハマっていた時期があって、一緒にアニメを見たり、ポケモンセンターに行ったりして見聞きした程度。

すぐに名前が出てくるポケモンは、ピカチュウ、ポッチャマ、ナエトル、イーブイくらい。あ、それからメタモン。

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荷重訓練

荷重訓練

入院31日目
リハビリ24回目

11:00
理学療法士さんが病室まで迎えに来てくれる。初めての方だ。月に2回程、系列病院からヘルプで来ているとのこと。

シーネが外れてから1週間経った。いよいよ今日から、患側右足の荷重訓練が始まる。

私の右足は、脱臼骨折してから丸々4週間、床に足を下ろしておらず、体重はまったくかけていない。

すでに、右足の筋肉は落ち、左右の太ももの太さの違いは歴然だ。

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会いたいな

会いたいな

毎日、家族LINEのメッセージに、我が家のアイドルの写真や動画が送られてくる。

1年ほど前にお迎えした文鳥。ここでは「ぶんちゃん」とします。

入院するまでは、家族の中で、私が1番ぶんちゃんと一緒に居る時間が長かったので、ぶんちゃんは、私をパートナーだと思って、1番懐いてくれていた。

手乗り文鳥とはよく言ったもので、懐くと、人間の手を怖がることなく、手のひらの中で眠ったり、なでなでさせてくれた

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退院はいつなの?

退院はいつなの?

入院29日目

気がついたら、入院してから4週間も経っている。階段から落ちたあの日も遠い記憶になりつつある。

こんなに長い入院になるとは、まったく予想していなかった。 
もう、入院が日常になりつつある。

今までも主治医には、予後がどうなるのか聞いているが、退院の話になると、

「松葉杖が使えるようになったら。」
「シーネが取れて荷重訓練が始まったら。」
「人によって退院の時期は違うから。」

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嬉しいお客様

嬉しいお客様

入院26日目

今日は日曜日。
外は朝から雨が降っている。

病院は外来もないし、リハビリもない。代わりに、午後から面会に来る方で病棟が賑やかになる日。

14時 
夫の面会。
この2日間程、携帯型のWi-Fiの調子が悪く、ネットが使えずだったので、様子を見に来てくれた。

ネットが使えないと一気に不便になる。テレビは見られなくても困らないけど、ネットが使えないと困ることが多い。

それだけネット

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スーパーおばあちゃん

スーパーおばあちゃん

私が入院してから、1週間ほどして、同室の斜め向かいのベッドに入院してきたおばあちゃんがいた。

朝のお散歩時に転倒して、膝のお皿の骨を骨折してしまったようだった。

入院時の看護師さんとのやりとりが聞こえてきたが、とても矍鑠(かくしゃく)としている方なんだなということは伺い知れた。ご家族の方の「スーパーおばあちゃんなんです。」という言葉がとても印象的だった。

病室はカーテンで仕切られているだけな

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病院食と味覚

病院食と味覚

入院初日の夕飯が、病院食の1食目だった。病院食にさほど期待はしていなかったが、これから毎日3食頂く上で、そこそこでも美味しいか、そうでないかは結構大事なことである。

整形外科での入院の場合、食欲にはさほど影響は及ぼさない。しっかりお腹は空く。私の場合だけかもしれないが・・・

ご飯、主菜1品、副菜2品。
先ずは主菜をひと口頂いてみる。

「ん?」

副菜2品にも箸をつけてみる。

「んんん?」

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リハビリ開始

リハビリ開始

入院4日目
手術後の長い夜が明けて、点滴が一旦終わり、右手が自由になる。尿管も外してもらえたので、寝返りも打てるようになった。

8時 朝食
術後初めての食事。 
足は痛いが食欲は健在だ。

まじまじと手術した右足を見てみる。
包帯から指先がかろうじて見えるのだが、クリームパンみたいにパンパンに腫れている。触ると指がえらい硬い。

指先を動かそうとしても、親指がわずかに動くだけで、思い通りにならな

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入院生活の始まり

入院生活の始まり

右足首をシーネというもので固定し、包帯でぐるぐる巻きにされる。脱臼を治してもらってからは、ジンジンする痛みが少し和らいでいた。

ひと通り足の処置が済むと病棟へ移動。いよいよ本当に入院生活が始まってしまう。

個室に案内される。手術までは、ここの部屋に居られるようだ。看護師さんに入院の案内をしてもらったあと、夫には帰宅してもらった。

救急車を呼んでから今まで、結構時間が経っている。いろいろサンキ

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病院到着と検査結果

病院到着と検査結果

救急車のストレッチャーで病院内に運ばれて行く。自宅からほど近い病院だが、受診したことのない病院だ。

ストレッチャーに乗っている間は天井しか視界がないので、周りの様子がよくわからない。

人の気配とか、複数人の声が聞こえることで想像するには、おそらく外来の待ち合い場所を通ってるようだ。

救急対応の部屋に入り、病院のストレッチャーに移る。しばらくすると、看護師さんが声をかけてくれた。

看「大変だ

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