「クジラのドック」(船の冒険の作品紹介6)H22.7 x W22.7 x D2.2 cm
船の冒険の作品群の作品を紹介していきます。
全部で6点、順番は関係ありません。
カウントアップすると終わりが見えてくるので入れています。
写真は後で入れます。
ついに6点目です。
船の冒険の物語にはクジラが出てきます。クジラは、船を修理したり改造したりする役目です。自分では腕利きと言っているのですが、怪しいと言う人もいます。
怪しいと言う人のひとりは、船です(人ではありませんが)。クジラは、船の望み通りの状態にしてくれないことがあるのです。
しかし、結果的に、船とともに数々の冒険を乗り越え、船が決定的な変容を迎えるまで船をもたせることができたのですから、腕利きに違いありません。
クジラには、腕の他、愛情もありました。仕事と船への愛情です。職人気質で心を込めてキッチリと仕事をこなします。
「仕事」というのは、はたから見ると吞み込んで吐き出すだけなのですが・・・。雷の利活用と同じく、特殊な技術によりこの仕事は可能になっています。
クジラにはクジラの考えがあり、よかれと思ってしているのですが、裏目に出てしまうことも。けれど、クジラに文句を言いつつも、船はクジラのことが大好きです。
そしてついに、お別れの時が来ます。船は愛だけになった後、どこかからクジラのことも見守っているのかもしれません。
私は、アナログの作品を制作するようになり、発送のための箱をつくるようになりました。これは、デジタルからアナログに移行する時には思い描けていなかった部分で、戸惑いましたが、不器用なりにつくっています。
そして、箱のことは「はこぶね」と呼んでいます。このnoteのアカウントが「little_shipyard」であるのは、そういったわけです。
今回の個展のクジラや船は、私のはこぶねづくりとも関係があります。
はこぶねは、とても神聖なものです。作家が心を込めてつくった作品をのせます。はこぶねをお届けくださる方々、受け取ってくださる方々にもとても感謝しています。
小さな造船所では、今までは作品たちをのせる船しかつくったことがありませんでしたが、今回の個展をきっかけにのせられる側の船をつくりました。
個展には出展しませんが、小さな造船所初、立体作品としての船です。
初は、まだあります。「クジラのドック」では、初めて雲母と青貝を使いました。投稿の順序が逆になりましたが、既に投稿したこちらの作品にも使用しています。
(作品群については制作順に投稿していますが、個々の作品については投稿が制作順ではありません。)
「クジラのドック」は「並行世界を見守る者」よりも先に制作し、この作品で、初めて雲母と青貝を使いました。
気になりつつも使っていなかった素材でした。個展ということで、特別な材料を使おうと思い、思い切って使いました。好きだと思いました。そして、あたたかい日々や生き物を見守る船の作品群でも使うことにしました。
さらには、今後、日常的に使っていこうかなとも思っています。すべての作品に、というわけではなく、作品によりますが・・・。
大好きな素材が増え、とても嬉しいです。
「クジラのドック」は、船の目をクジラに向けてみました。月の満ち欠けを目に反映させたら?という思い付きで描いたもののひとつです。
船の表情については、目にステータスを表示させるなど試行錯誤中で、今回の6点で色んな表現を試みました。今後も色々してみたいです。
使用した素材(のうち思い出せるもの)
木製パネル、水性アルキド樹脂絵具、ダーマトグラフ、オイルパステル、天然群青、天然岩黒、ヒマラヤ水晶、青貝粉、雲母、他
支持体には直径22.7cm(サムホールサイズの長辺)のエンパネを用いました。
ありがとうございます。それでは、また。
その後、Instagramのリールにキラキラの動画を投稿しました。
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