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ジャンププラスの金曜連載陣
私はジャンプ+の愛読者です。
今アニメ化で話題になっている忘却バッテリーが特に好きで、単行本を持っています。
夜中0時に更新されるのですが、次回が気になるときは0時まで眠れず、読んだ後は興奮が冷めず、次の日の活動に支障をきたしています。
彼方のアストラが連載されていたときは、寝不足がやばかったです。
そして、最近お気に入りの新連載はこちら。
マキャベリかぶれの主人公が、猫と繰り広げるシュー
「時空少年CANDY」を漫画原作部門に投稿しました。タイムトラベルと科学の歴史の話です。創作ですが、史実から極端に印象が変わらないように注意しています。でも、注意しても抜け落ちるときもあるかも。奇しくも、昨日からコロンブスが話題になっているので、そんなことを思いながら書きました。
時空少年CANDY【第ニ話】君の飴の絶対的信用
コータローにバスタオルを巻いて、抱き上げる。まるで、おくるみに包まれた赤ちゃんみたい。駅まで早足で歩く。改札をすり抜けると電車がやって来る。早く病院へ行かないと。早く、早く。
あ……電車。
夢中で来たけれど、私は電車に乗れないんだった。
『3番ホーム、K大学獣医学部前行き急行電車が参ります』
風で髪が舞い上がる。久しぶりの電車だ。ドクンドクン。心臓の鼓動で体が揺れそう……いや、揺れ
時空少年CANDY【第一話】タイムトンネルで行こう
あらすじ
第一話
「あっつい、溶けそう」
ギラギラと太陽が照りつける。酸化されてボロボロになった金属の手摺まで熱くなっている。私はスーパーの袋を片手に、汗だくで階段を登り、アパートの玄関に辿り着いて、鍵を開ける。
「限界……クーラーをガンガンに付けてやる」
扉の隙間から冷気が吹き出してくる。
「あれっ? クーラー付けっぱなし? 電気代やば……」
と、扉を開けると、そこは氷河期だ
ナイチンゲールの憂鬱【第三話】博士の紳士的画策
「鍛錬遠足のコースには、地域の方がった……が黄色い旗を持って、立っていただ……くださっています。地域の方々のご協力あっての行事なので……えっと……通るときには挨拶するようにしてください」
朝礼台から降りる。ああ、全校生徒に加えて地域の方々も見ていたのに、うまく喋れなかった。というか、いつもより人が多いせいで、すごく緊張した。
まだ全く歩いていないのに、足がガクガクする。産まれたばかりの子馬
ナイチンゲールの憂鬱【第二話】無冠のTender Boy
「若葉さん、陸上部に入ってください!」
「結構です」
「若葉さん、ハンドボール部で一緒に汗を流しましょう!」
「すみません」
「若葉さん、本命の柔道部が来ましたよ! あなたの一本背負いは素晴らしかった! さあ、柔道で全国制覇を目指しましょう!」
「いや、入りません」
エリのもとに運動部が次々と勧誘にやってくる。先日の部活棟前の一本背負いのせいだろう。しかし、エリは全てを塩対応で断る。
「私は
0%の未来【第一話】夢破れ夢迷う
あらすじ
第一話
研究者であるために論文を出し、長時間、昼夜休日問わず働いた。好きなことを一生懸命やってきた末に、辿り着いた場所は無職だった。
子供の頃から化学が好きで、大学では研究漬けの日々を送り、博士課程まで進んだ。時すでに学費9年分、年齢27歳。しかし、世間に博士は溢れており、俺は3年の任期つき研究員になった。
「プロジェクトはこれで終了です。おつかれさまでした」
解雇。
0%の未来【第三話】プロバビリティの青空
第三話
「ペルセウス座流星群の観測会をしましょう。毎年8月に現れます。流星は多く、明るい流星もたくさんあります。初心者が観測するにはピッタリの流星だと思います」
放課後の天文台。夏目はホワイトボードをバックに意気揚々と説明をしてくれる。俺と千草は三角座りして聞いている。
「では、試しに今、天体望遠鏡を動かしてみましょう。太陽で予行練習をします」
ドームを開ける。青空が目の前に飛び込んで
0%の未来【第二話】幸運のしるし
第二話
「……先生、本当にいいんですか?」
「ああ、緊張しなくていい。大丈夫だ」
「でも、私初めてで……」
「大丈夫。リラックスして」
夏目は唇に手を当ててモジモジしている。無理もない。教師は普通、生徒にこんなことをしないだろう。
「人間ドックのチケットなんて高価なものを、無料でいただいて良いのでしょうか?」
「いいんだ。気にすんな」
病院の待合室。検査着に身を包んだ夏目。
病気が
高梨くんのお喋りな罪【第一話】彼女の知らない罪
あらすじ
キャラクター
第一話
「アイスキャンディー食べたいよ。ひぃー、苦行だ」
太陽が容赦なく照りつける7月下旬。高梨くんは大量の紙袋を抱えて、息も絶え絶えに登校した。
が、体力の限界を超えてクーラーの前で立ち止まる。汗を拭いながら制服をパタパタさせて、クーラーの風を体に浴びせる。
ピーピーピーピーピーピー……
蝉の大合唱の隙間から電子音が聞こえる。(どこからも火の気はな