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少年漫画と将棋が大好きです。品質管理の仕事をしています。「anfang」はドイツ語で始…

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少年漫画と将棋が大好きです。品質管理の仕事をしています。「anfang」はドイツ語で始まりの意。noteを始めますという気持ちで(そのまま)付けました。

最近の記事

伊藤匠叡王誕生!歴史的瞬間!終盤の踏み込みが素晴らしかったです。伊藤叡王は藤井七冠と同学年。しかも0勝10敗から、このタイトル戦奪取なんて。漫画のシナリオならボツなのに、すごくエモーショナルです。

    • ジャンププラスの金曜連載陣

      私はジャンプ+の愛読者です。 今アニメ化で話題になっている忘却バッテリーが特に好きで、単行本を持っています。 夜中0時に更新されるのですが、次回が気になるときは0時まで眠れず、読んだ後は興奮が冷めず、次の日の活動に支障をきたしています。 彼方のアストラが連載されていたときは、寝不足がやばかったです。 そして、最近お気に入りの新連載はこちら。 マキャベリかぶれの主人公が、猫と繰り広げるシュールハイテンションギャグ漫画です。登場人物はだいたい変態。 美麗な絵をバトルやス

      • 「時空少年CANDY」を漫画原作部門に投稿しました。タイムトラベルと科学の歴史の話です。創作ですが、史実から極端に印象が変わらないように注意しています。でも、注意しても抜け落ちるときもあるかも。奇しくも、昨日からコロンブスが話題になっているので、そんなことを思いながら書きました。

        • 時空少年CANDY【第三話】1922年のブームの先

          「アインシュタイン……?」  1922年。目の前に佇む庶民的紳士は、アインシュタイン博士だった。千隼は目をキラキラさせている。 千隼「タイムトラベルの時空観の基礎を築いたアインシュタイン先生……まさか会えるなんて……」 奈緒「何で過去の人がタイムトラベルに関係あるの?」  千隼は急に呆れた顔をする。 千隼「動いているものの中では、止まっているものの中よりも時間がゆっくり流れるんだ。そして、光より速く動けば時空を超えられる可能性を、アインシュタイン先生は示してくれた」

        伊藤匠叡王誕生!歴史的瞬間!終盤の踏み込みが素晴らしかったです。伊藤叡王は藤井七冠と同学年。しかも0勝10敗から、このタイトル戦奪取なんて。漫画のシナリオならボツなのに、すごくエモーショナルです。

        • ジャンププラスの金曜連載陣

        • 「時空少年CANDY」を漫画原作部門に投稿しました。タイムトラベルと科学の歴史の話です。創作ですが、史実から極端に印象が変わらないように注意しています。でも、注意しても抜け落ちるときもあるかも。奇しくも、昨日からコロンブスが話題になっているので、そんなことを思いながら書きました。

        • 時空少年CANDY【第三話】1922年のブームの先

          時空少年CANDY【第ニ話】君の飴の絶対的信用

           コータローにバスタオルを巻いて、抱き上げる。まるで、おくるみに包まれた赤ちゃんみたい。駅まで早足で歩く。改札をすり抜けると電車がやって来る。早く病院へ行かないと。早く、早く。  あ……電車。  夢中で来たけれど、私は電車に乗れないんだった。 『3番ホーム、K大学獣医学部前行き急行電車が参ります』  風で髪が舞い上がる。久しぶりの電車だ。ドクンドクン。心臓の鼓動で体が揺れそう……いや、揺れているんじゃない。震えているんだ。電車が来る。  もう逃げられない。 『黄色

          時空少年CANDY【第ニ話】君の飴の絶対的信用

          時空少年CANDY【第一話】タイムトンネルで行こう

          あらすじ 奈緒は扉を開ける。と、そこは氷河期で、ペンギンに話しかけられる。衝撃でへたりこむと、千隼という少年に助けられる。千隼はタイムトラベル中の『飴』の科学者だった。奈緒は千隼に乗り物酔いで旅に出れないことを打ち明ける。千隼は扉に時空変換装置を付けて、奈緒を平安時代の海に連れて行く。が、溺れる奈緒。救ってくれたのは、ペンギンのコータローだった。 コータローの怪我と千隼への信頼をきっかけに、乗り物酔いを克服する奈緒。一方、千隼は時空変換装置が故障して、過去のアインシュタイン

          時空少年CANDY【第一話】タイムトンネルで行こう

          「ナイチンゲールの憂鬱」を漫画原作部門に投稿しました。自身の青春時代の風景を挟んでいます。部活棟モデルに大学図書館、卓球部は所属していた部活、鍛錬遠足モデルは約20km登山する行事でした。断トツで鍛錬遠足が辛かったです。出身高校のHPを見たら、この行事は廃止されていました。

          「ナイチンゲールの憂鬱」を漫画原作部門に投稿しました。自身の青春時代の風景を挟んでいます。部活棟モデルに大学図書館、卓球部は所属していた部活、鍛錬遠足モデルは約20km登山する行事でした。断トツで鍛錬遠足が辛かったです。出身高校のHPを見たら、この行事は廃止されていました。

          ナイチンゲールの憂鬱【第三話】博士の紳士的画策

          「鍛錬遠足のコースには、地域の方がった……が黄色い旗を持って、立っていただ……くださっています。地域の方々のご協力あっての行事なので……えっと……通るときには挨拶するようにしてください」  朝礼台から降りる。ああ、全校生徒に加えて地域の方々も見ていたのに、うまく喋れなかった。というか、いつもより人が多いせいで、すごく緊張した。  まだ全く歩いていないのに、足がガクガクする。産まれたばかりの子馬のような足取りで、クラスの列に戻る。エリがひそひそと話しかけてくる。 「菜月、

          ナイチンゲールの憂鬱【第三話】博士の紳士的画策

          ナイチンゲールの憂鬱【第二話】無冠のTender Boy

          「若葉さん、陸上部に入ってください!」 「結構です」 「若葉さん、ハンドボール部で一緒に汗を流しましょう!」 「すみません」 「若葉さん、本命の柔道部が来ましたよ! あなたの一本背負いは素晴らしかった! さあ、柔道で全国制覇を目指しましょう!」 「いや、入りません」  エリのもとに運動部が次々と勧誘にやってくる。先日の部活棟前の一本背負いのせいだろう。しかし、エリは全てを塩対応で断る。 「私は人間の弱さを見たいのです。あんなムキムキマッチョの強い人たちに、用はありません。

          ナイチンゲールの憂鬱【第二話】無冠のTender Boy

          ナイチンゲールの憂鬱【第一話】アンドロイド・エリ

          あらすじ  【あがり症の菜月】は人前でうまく話せない。公園で深く落ち込んでいると、目の前に【看護ロボット・エリ】という少女が現れる。自分は完璧すぎるから、人の弱さを知るよう【博士】から指示されたと言うエリ。エリは菜月と一緒に行動するうちに、誰かから恨まれて部室を荒らされた【バスケ女子・佐々木】、精神的弱さから最後の1点が取れない【卓球少年・森永】と関わる。エリは彼らの人間的弱さと強さに触れて成長する。一方、学校行事(鍛錬遠足)で、博士に出会った菜月は、エリが自衛隊関連のロボ

          ナイチンゲールの憂鬱【第一話】アンドロイド・エリ

          漫画原作部門で応募した「0%の未来」は、連作短編の形を取っています。 何話からでも読めるので、よろければご一読ください。 “未来の確率が見える”主人公と“生存確率0%”の少女の話です。よろしくお願いいたします。

          漫画原作部門で応募した「0%の未来」は、連作短編の形を取っています。 何話からでも読めるので、よろければご一読ください。 “未来の確率が見える”主人公と“生存確率0%”の少女の話です。よろしくお願いいたします。

          0%の未来【第一話】夢破れ夢迷う

          あらすじ 研究者の夢破れた糸川は、空を仰いだ際に未来の確率が見えることに気付く。自分に研究者の未来がないことを知り、高校教師に転職。【犯人のいない教室】で、天気の研究者を夢見る夏目に出会い、彼女が20歳まで生きられる確率が0%だと知る。糸川はある男性の生存確率0%を、たまたま90%に引き上げることに成功する。が、その際に加害者のふりをしたことで、生徒会副会長の千草に能力を見破られる。ある日、夏目が骨折する。原因は偶然に頼った仕掛けによるものだった。犯人がわかるも証拠はなく、

          0%の未来【第一話】夢破れ夢迷う

          0%の未来【第三話】プロバビリティの青空

          第三話 「ペルセウス座流星群の観測会をしましょう。毎年8月に現れます。流星は多く、明るい流星もたくさんあります。初心者が観測するにはピッタリの流星だと思います」  放課後の天文台。夏目はホワイトボードをバックに意気揚々と説明をしてくれる。俺と千草は三角座りして聞いている。 「では、試しに今、天体望遠鏡を動かしてみましょう。太陽で予行練習をします」  ドームを開ける。青空が目の前に飛び込んでくる。夏目は天体望遠鏡の横に立つ。左手は動かない。 「太陽を見るにあたり、太陽

          0%の未来【第三話】プロバビリティの青空

          0%の未来【第二話】幸運のしるし

          第二話 「……先生、本当にいいんですか?」 「ああ、緊張しなくていい。大丈夫だ」 「でも、私初めてで……」 「大丈夫。リラックスして」  夏目は唇に手を当ててモジモジしている。無理もない。教師は普通、生徒にこんなことをしないだろう。 「人間ドックのチケットなんて高価なものを、無料でいただいて良いのでしょうか?」 「いいんだ。気にすんな」  病院の待合室。検査着に身を包んだ夏目。  病気があるなら、ここで発見して【夏目の死】を喰い止める。生存確率0%を覆すんだ。 「

          0%の未来【第二話】幸運のしるし

          【短編小説】0%の未来

           研究者であるために論文を出し、長時間、昼夜休日問わず働いた。好きなことを一生懸命やってきた末に、辿り着いた場所は無職だった。  子供の頃から化学が好きで、大学では研究漬けの日々を送り、博士課程まで進んだ。時すでに学費9年分、年齢27歳。しかし、世間に博士は溢れており、俺は3年の任期つき研究員になった。 「プロジェクトはこれで終了です。おつかれさまでした」  解雇。  辛い……! ひもじい……! しかし、31歳のおっさんが、いつまでも部屋で三角座りしている訳にはいかな

          【短編小説】0%の未来

          高梨くんのお喋りな罪【第一話】彼女の知らない罪

          あらすじ キャラクター 第一話 「アイスキャンディー食べたいよ。ひぃー、苦行だ」  太陽が容赦なく照りつける7月下旬。高梨くんは大量の紙袋を抱えて、息も絶え絶えに登校した。  が、体力の限界を超えてクーラーの前で立ち止まる。汗を拭いながら制服をパタパタさせて、クーラーの風を体に浴びせる。  ピーピーピーピーピーピー……  蝉の大合唱の隙間から電子音が聞こえる。(どこからも火の気はない) 「今の音は……」  高梨くんは目を閉じて耳をすませる。電子音が鳴り止む

          高梨くんのお喋りな罪【第一話】彼女の知らない罪