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事業再生の実際

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実体験として事業を再生した経験に基づいて、その時に得られた学びや実際の出来事について書きます。
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#事業

事業再生のこと−18

事業再生のこと−18

事業を成長させる。
言葉としては簡単だけれど、実際に実行するのは並大抵なことではない。

●リピーターの確保例えば個人店舗で自分たちのオリジナルブランドを作って販売を始める。
その事業自体は最初はそれほど売上を伸ばせない。
認知力も訴求力も弱く、クチコミで少しづつ売上を拡大させる。
最初は気負いもあるので資本を投下してチラシを作ったりDMを撒いたりするし、雑誌に掲載されるようにプレスリリースも頑張

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事業再生のこと−7

事業再生のこと−7

デザイナーの仕事って忙しくて、最盛期の頃は1ヶ月のうち家に帰れたのが3日とか異常な忙しさだった。生産している量に対して支払われるペイは今も昔も割りに合っていない。
ただでさえ割りに合わない仕事をクライアント、特に代理店と呼ばれる中間マージンだけで収入を得ている人たちは能力もないのに間違った指示を出して1時間で終わる仕事を3時間に延長させたりした。

現在は最前線からは身を引いて、周辺のわずかな実務

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事業再生のこと−6

事業再生のこと−6

個人店主が経営者になるハードルは高い。
経営というのは勘でするものではない。
「商売」と「事業」が別のものであるとわかっている人は少ない。
現在の若者達が我々の世代よりも有利なのは、我々の事業構築が積み上げ型なのに対して、これからの事業構築はネットワーク型であり未来先行型であることだと思う。

我々の時代は「信用」は積み上げないと作ることが出来なかった。現在でも多くの企業はこの方式に頼っている。

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事業再生のこと-5

事業再生のこと-5

事業を再構築するのに3年は長いのだろうか?短いのだろうか?

経験から言えば事業を再生する3年間は短かった。しかし、その3年間の変化の量は半端ない。

28歳で最初の独立をしたとはいえ、58歳になるまで何も分かっていない個人経営主が事業とも言えない零細店舗を立て直そうとするためには本当に多くのことを学ばねばならなかった。

マクドナルドハンバーガーを世界に名だたる大企業に成長させたレイ・クロックは

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事業再生のこと-4

事業再生のこと-4

●事業は絵空事ではない
カフェの経営をしていた頃は月商で25万円が黒字か赤字になるか?のボーダーラインだった。本当に場末の細々とした経営のカフェである。
細々と経営している小規模事業者の経営者は自分たちの事業が5倍、10倍に成長することを想像できない。
ただ今ある環境の中で客数が増えて忙しくなれば売り上げも上がるのだろう、程度に考えている。
しかし、たとえカフェ経営のまま事業が拡大したとしても、従

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