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#創作大賞2024
ちょっと特別な日には、ひだりてで握手
最後の日だけはわがままを言って、
「ひだりてで」握手をしてもらおう。
それが、私がちょっと特別な日だけにする
ある“お願い”でした。
⊹ ⊹ ⊹
生まれも育ちも日本なので、
挨拶のときに握手を交わす習慣がありません。
いままでだれかと握手をしたのも数えるほど。
そんな私にも、心にのこる思い出があります。
*
中学3年生の冬、高校受験にそなえて
日々予備校で勉強をしていました。
がんだった私に周りの人が贈ってくれた「前向きことば語録」
13歳でがん( 骨肉腫 )になり、ぶじに完治。
片腕不自由ながらも今日も元気に生きています。
がんについて発信をはじめると、
なぜ病気になっても前向きに過ごせたのかと
聞かれることがあります。
自分なりにいろいろと思い返してみたところ、
「あの人に言われたこんな言葉が
いまでもこころに残っているなあ」
というエピソードがいくつか出てきたので、
“前向きことば語録”としてまとめてみました。
人とちがうということ|がんと生きた軌跡を写真にのこした話
先日、カメラマンのお友だちにお願いして
自分の写真を撮ってもらいました。
わたしの身体には手術の傷あとがあります。
肩もすこし変形しています。
ふだんは服でかくれているので
人に見られることはほとんどありませんが、
がんとともに生きてきた証でもあるこの体を
何かかたちに残しておきたいな、という思いを
以前からなんとなく持っていました。
今回は、撮っていただいた素敵な写真たちに
わたし自身の病
がん、ロリィタ、ミニマリスト。|わたしが私を好きになるまでに出会ったもの
現在、私は1年を通しておよそ20着の服で
シンプルに暮らす生活をしています。
そんな私ですが、実はもともと
カラコンにウィッグを装着し、全身を着飾る
ロリィタファッションがだいすきでした。
「過剰装飾なロリィタ → シンプリスト」と
いわば両極端な道をたどってきた私ですが、
そこには自分のルーツとなった病気の経験、
そして自分に自信がなかった私が
自分のことを好きだと思えるようになるまでの
がんと、ちょっと変な家族と平凡に生きてきた。
大学4年の春 就職活動をしていたときのこと。
ある企業の最終面接で
「ちょっと難しい質問かもしれないけど、」
と言われた上で面接官からこう聞かれました。
それまでいろいろ面接対策をしてきましたが
このような質問は想定外で、
その場でぱっと頭の中に思いついた答えを
素直に面接官に伝えた記憶があります。
聞き方はすこし複雑かもしれませんが、
この質問の意図としては
「今の“私”という人間を形作っ