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あ~ 美味しかった♡


食べものと共に綴られた数々の思い…

お好きなものから、どうぞ♡♡♡




『アンソロジー おやつ』

 


「苺のケーキ」  木皿泉

p.18~

以後、苺のケーキは特別な日の食べ物となった。

あるいは、いつまで続くかわからない平凡極まりない仕事やプライベートに活を入れるために、きれいなケーキを食べて気晴らしをする。それはそれで効果的だと思う。思うのだが、本当に気持ちのほうは、すっかり晴れるのだろうか。

私は、あの頃、自分しか信じるものがなかったんだなぁと思う。

信じるというのは、本当に難しい。


一時的な埋め合わせやその場しのぎの快楽を求めるか
ほんとうに心が求めているものを選び抜き、満ち足りた思いを知るか…

信頼、なのか 依存、なのか


…わたしたちは、いつでもすぐ、その「罠」に落ちてしまう…




「ドーナッツ」  村上春樹

p.30~

今回はドーナッツの話です。ですから、今まじめにダイエットをしているという人はたぶん読まない方がいいと思います。なんといってもドーナッツの話だから。


ドーナッツって、どーやってできた?
ドーナッツが愛される理由?


〇  〇  〇


「甘い物」  安野モヨコ

p.155~

仕事中におやつを食べる男の人の割合が三割を超えたとニュースになっていた。
最高にどうでもいい。
そう思ったがおやつの唐辛子クッキーをかじりながらふと考える。
そんな事がニュースになる裏には、「男がおやつなんて」と言った概念が未だに有るからではないのか。

八つ当たり以外の何物でも無いが文句をつけた。
「男のくせに甘い物食べすぎじゃない?」
夫はガトーショコラをもぐもぐ食べながら
「うん、気を付けるよ」
と穏やかだ。辛い物を食べないからだろうか。


甘いものと男女のはなし。
 

安野モヨコさんて「漫画家さん」とばかり思っていたよ、、、
文章もとても軽妙で、それでいて深いところに切り込んでくる、心地好い時間だった


男らしさ・女らしさ、って、
いろんなところに潜んでるよね



 ほか、

おやつに育てられ、おやつに癒される。

甘いも辛いも42篇。






◇  ◇  ◇


『こぽこぽ珈琲』 

おいしい文藝シリーズ・こぽこぽ珈琲
  

この「音」にそそられる


珈琲と共に、
それぞれの時代背景や
筆者のオンオフの過ごし方が垣間見えて
とてもおもしろかった




◇  ◇  ◇

『魯肉飯のさえずり』



『魯肉飯のさえずり』  温又柔


「ジャケ買い」ならぬ
「装丁借り」した一冊。


おふくろの味。
ふるさとの味。


夫の家族
出産
子育て
違和感
すれ違い…


ひとりの女としての人生を
ひとりの人としての人生を
どう選び どう歩んでいくのか

共にゆられながら考える一冊…



台湾では、きみのおかあさんの魯肉飯がいちばん旨かった。


雪穂はためらうことなく承諾した。茂吉はそれまで出会ったどの男性よりも自分を理解してくれていると直感したからだ。はじめは、ふしぎでならなかった。発音も、文法も、不正確な中国語を話すのに、茂吉の声に耳を傾けていると、どうしてだか言葉になる以前のかれの気持ちが伝わってくるのだ。

モモちゃんが母さんの魯肉飯をおいしそうに食べてるその顔ときたら、モキチサンそっくりよね。

あたしたち、あの食べっぷりを見たとたん、安心したのよ。


守ることと、力でねじ伏せることは全然ちがうことなのだから。


愛ならある。


― パパがいた。だからママ、日本に来た。




🍵🌸

『日日是好日』


 和菓子とお茶。
 日日是好日。








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