【”全集中の呼吸”遊びする子は、大きく育つ】
先日映画が公開され、破竹の勢いで観客動員数を伸ばしている
話題の漫画「鬼滅の刃」
原作は最終回を迎えたが、今も尚凄い盛り上がりを見せている。
子どもだけでなく、大人も熱中している人が非常に多い。
それに伴い、先日プロ野球の選手が試合後インタビューにて
「鬼滅の刃」の作中でキャラクターが使う技の名前の一部を捩って
「全集中ですね」と答えているシーンもあった。
衆院予算委員会で、菅総理も同様に使っていた。
それ程に、人々の生活に馴染んできたと感じている。
「全集中の呼吸」とは
呼吸を整え、精神を統一する事で、身体能力を向上させ技を繰り出すもの。
だから、ここぞと言うところで登場キャラクターが、
「全集中の呼吸…」に続く決め台詞から、
技を決めるシーンが多くの人の印象に残っているわけだ。
となると、近頃の子どもたちは
「全集中の呼吸」遊び、「全集中の呼吸」ごっこをしている事だろう。
それに伴い、大人たちもそれに付き合わされている事だろうと思う。
多くのパパママたちが、1日を過ごし疲れて帰宅すると
子どもたちから、こう言われるわけだ。
「ねえねえ!全集中の呼吸ごっこしよう!」
「もう集中力残ってません」なんて悲鳴をあげるパパママもいるのかなと、勝手に思っている。
しかし、そんな方々に伝えたい。
「全集中の呼吸ごっこ、疲れている時こそ本気でやった方が良い!」
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呼吸の乱れが体の異常に繋がる
呼吸は、自身の健康状態に非常に密接に関わっている。
例えば、呼吸の状態が「交感神経」と「副交感神経」にも影響を及ぼす。
「交感神経」とは、身体の「アクセル」に例えられる事が多い。
交感神経が優位になると、身体が好戦モードに入り、血液は消化器官や皮膚から筋肉や循環器、脳へと送られる。
まさに「闘う準備」をしている状態と言うわけだ。
逆に、「副交感神経」は、「ブレーキ」の役割を果たす。
副交感神経が優位になると、身体の回復を促し、皮膚への血流が良好になり活発に消化器官も働き出す。
ここで自分は、1分間にどれくらい呼吸をしているか測ってみて欲しい。
10回を超えるような早い呼吸をしている場合、「交感神経」が優位に働いていると思われる。
つまり、身体は常に「臨戦態勢」と言うわけだ。
すると、身体が強ありやすい状態なので、慢性的な肩凝りに悩む人が多いのではないだろうか。
その他にも単なる疲れやすさも、呼吸の乱れに起因しているケースもある。
だから、是非一度自分の呼吸の状態を確かめてみると良いだろう。
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呼吸で「力強さ」が増すのは、漫画の話だけじゃない
鬼滅の刃のキャラクターは「全集中の呼吸」により
呼吸を整え、身体能力を向上させると説明した。
どうやらこの技は、決して漫画の中の幻想というわけでは無さそうだ。
息を深く吸ってゆっくりを吐く。
それを繰り返す。まさに「全集中の呼吸」である。
これを繰り返すと、血中により多くの酸素を取り込むことが出来る。
すると、細胞内のミトコンドリアの活動が活発になる。
ミトコンドリアとは、全身の細胞に格納された「エネルギー工場」と言われており、酸素をはじめとする燃料を元にエネルギーを生み出している。
つまり私たちも「全集中の呼吸」により、
多くの酸素を血中に取り込み、より多くのエネルギーを生み出すことができるというわけだ。
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モチベーションを高めるのも「呼吸」から
私たちの脳機能は、いくつかの階層に分かれており、
生まれつき強い神経回路が構築された土台となる脳部位が、
後天的に獲得できる高次の脳機能を下支えしている。
土台となる脳部位とは、呼吸をはじめとする生命活動に纏わるものだ。
例えば生まれたばかりの赤ちゃんでも、自分で呼吸ができ、体温調節が出来る。
そして、高次の脳機能というのが、モチベーションややる気に関するもの。
大脳新皮質や大脳辺縁系などが関与しており、土台となる脳機能無しには機能しづらい。
だから、自分のモチベーションが上がらないと感じる際、
呼吸や睡眠など人間としての根源的な機能が乱れている場合が多い。
さらに、呼吸が整う事で、睡眠の質を高めるために重要な
「メラトニン」の分泌も活発になると言われている。
つまり、呼吸を整え、睡眠の質を高め正常な生命活動を手に入れる事で、
日々のモチベーションを高く保つことができる、というわけだ。
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子どもと一緒に「全集中」
疲れて帰宅した際、元気な子どもからの
「ねえねえ!全集中の呼吸ごっこしよう!」
それに対し、今までは適当に遇らっていたパパママが多かったと思います。
でもこれからは、
自分の疲れを取るためにも、子どものより良い成長のためにも
一緒に、そして真剣に、「全集中の呼吸」遊びしてあげてください。
漫画内の修行のシーンと同様に、姿勢を正し、呼吸に集中する。
お子さんにも自分自身にも、きっと良い効果があるはずですよ!
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