マガジンのカバー画像

エッセイ集 俳句編

17
口語俳句(現代語俳句・現代俳句)についてのエッセイを集めています
運営しているクリエイター

記事一覧

現代俳句 〜あたらしい美意識と境地へ〜

現代俳句 〜あたらしい美意識と境地へ〜

日本古来の美意識・心の境地というものは数多いです。

雅・無常・もののあわれ・をかし・幽玄・風流・わび・さび・軽み・粋・自然美・めでたさ、等々。

時代ごとに細かくみていけば、さらに増えると思います。

和歌・能・茶・画・書・俳諧などから直に生まれたものもあれば、それらに取り入れられたもの、洗練されたものなど様々のようです。

芸道では、こうした美意識・心の境地を見出すこと・取り入れることと、それ

もっとみる
現代俳句 〜次の美意識と境地へ〜 小エッセイ

現代俳句 〜次の美意識と境地へ〜 小エッセイ

俳句にご興味のあるnoteのみなさまに俳句の様々なことについてご紹介していく記事です

はじめに

「ものごとの花」「沈黙の美」「内的宇宙」

上記のことを俳句作品にあらわす取り組みを、2021年からつづけてきました。

その取り組みで生まれた作品は、上記の作品集に主におさめました。

今回の記事は、その続きになります。

現代俳句
〜次の美意識と境地へ〜

日本古来の美意識・心の境地は数多いです

もっとみる
俳句について 〜文語俳句と口語俳句の特徴と現状〜

俳句について 〜文語俳句と口語俳句の特徴と現状〜

俳句にご興味のあるnoteのみなさまに、俳句の様々なことについてご紹介をしていく記事です

「俳句について」
〜文語俳句と口語俳句の特徴と現状〜

俳句は現在、文語俳句と口語俳句の大きく2つの傾向にわかれているようです。

それぞれの特徴と現状について短くご紹介したいと思います。

それぞれの基本的な特徴と例句です。

◯文語俳句(古典語俳句・伝統俳句)

・文語体(古い時代の文体)を基本にして詠

もっとみる
口語俳句 〜口語体で詠む俳句について〜

口語俳句 〜口語体で詠む俳句について〜

俳句にご興味のあるnoteのみなさまに、俳句の様々なことについてご紹介をしていく記事です

『口語俳句 〜口語体で詠む俳句について〜』

俳句で使う言葉には、文語体と口語体があるとされています。

※俳句では、日常話したり書いたりする現代語を口語、古い時代の言葉を文語と呼ぶ場合が多いです。

文語体で詠む文語俳句は、

咲き満ちてこぼるる花もなかりけり 高浜虚子

のような『古い時代の文体』を用い

もっとみる
俳句読みくらべ  ~現代語俳句と古語俳句~

俳句読みくらべ ~現代語俳句と古語俳句~

現代語の俳句と古語の俳句をならべて
読みくらべてみようという記事です

楽しんでいただけたら幸いです

春夏秋冬・新年の句を
それぞれならべてくらべていきます

古語俳句は
古語・歴史的仮名づかい・伝統的切れ字を
基本にして、

現代語俳句は
現代語・現代仮名づかい・現代的切れ字を
基本にして
それぞれ詠んでいます

読みくらべ
~古語俳句と現代語俳句~

◇ 春の句 ◇

「梅の花」

古語俳句

もっとみる
口語俳句 〜革新的な詠み方・伝統的な詠み方〜 口語俳句の可能性

口語俳句 〜革新的な詠み方・伝統的な詠み方〜 口語俳句の可能性

俳句にご興味のあるnoteのみなさまに、俳句のさまざまなことについてご紹介していく記事です

「口語俳句
〜革新的な詠み方・伝統的な詠み方〜」

口語俳句とは、口語体で詠む俳句のことです。

まず下記は、
俳句における文語・口語の大まかな図です。

◇文語=文語体=古典語=古い時代の文体

◇口語=口語体=現代語=書き言葉(文語体)
         ∟==話し言葉(口語体)

口語俳句には現在大

もっとみる
現代語・口語俳句の切れ字候補 〜その使い方・説明・参考句〜

現代語・口語俳句の切れ字候補 〜その使い方・説明・参考句〜

俳句にご興味のあるnoteのみなさまに俳句のさまざまなことについてご紹介していく記事です

現代語・口語俳句の切れ字候補
〜その使い方・説明・参考句〜

現代語・口語俳句を詠むときに使うことができる「切れ字候補」の語を18字集めてみました。

それぞれの大まかな使い方・説明・参考句を下記に短くまとめました。ご参考になれば幸いです。

詠む型のバリエーションを増やすためなどにもご活用ください。

もっとみる
現代切れ字十八字   ~現代語の俳句の切れ字集~

現代切れ字十八字 ~現代語の俳句の切れ字集~

現代語で詠む俳句にご興味のあるみなさまに、その楽しさや魅力をご紹介する記事です

現代の言葉で俳句を詠みたいときに
使える切れ字をまとめてみました

◇現代切れ字 十八字(推奨)

よ・か・ぞ・と・に・へ・せ・で・まで
ず・れ・け・た・が・て・は・な・こそ

次のことを重視して集めました

①現代の言葉で俳句を詠むときに使えること
②現代の語として一般に通用すること
③切れ字として現代で機能するこ

もっとみる
俳句  「よ」の切れ字が使われている作品 〜明治・大正・昭和期〜

俳句 「よ」の切れ字が使われている作品 〜明治・大正・昭和期〜

俳句にご興味のあるnoteのみなさまに、俳句の様々なことについてご紹介をしていく記事です

『よ』の切れ字が使われている作品
〜明治・大正・昭和期〜

現在まで俳句で使われてきた切れ字は「や・かな・けり」をはじめとして数多いです

今回はそれらのなかの、「よ」の切れ字が使われている俳句に注目してまとめました

明治期〜昭和初期の俳人の方々の作品になります

現在まで、この切れ字は「や・かな・けり」

もっとみる
口語俳句 〜記号などを使った詠み方〜小エッセイ

口語俳句 〜記号などを使った詠み方〜小エッセイ

俳句にご興味のあるnoteのみなさまに俳句のさまざまなことについてご紹介していく記事です

「口語俳句 〜記号などを使った詠み方〜」

◇俳句作品◇
〜記号などを使った句〜

たくさんの顔、たくさんの花、吹雪

古池は芭蕉の「心」────蛙とぶ

春ぞらの雪 (ふりながらきえるのが)

日陰るか… 日当るか… 寝て野に遊ぶ

    M e s s a g e飛びかう都会 月おぼろ

春闘の空ガ

もっとみる
俳句と仮名づかい 〜その組み合わせの長所・短所と特徴〜

俳句と仮名づかい 〜その組み合わせの長所・短所と特徴〜

俳句にご興味のあるnoteのみなさまに俳句の様々なことについてご紹介する記事です

俳句と仮名づかい
〜組み合わせの長所・短所と特徴〜

俳句で使われる仮名づかいには、「歴史的仮名遣い」と「現代仮名遣い」があります。

歴史的仮名遣いとは古典的な仮名遣いのことです。
・言ふ、けふ、ゐた、てふてふ、かをりなど

現代仮名遣いとは現代的な仮名遣いのことです。
・言う、きょう、いた、ちょうちょう、かおり

もっとみる
俳句 〜添削指導のあれこれ〜 小エッセイ

俳句 〜添削指導のあれこれ〜 小エッセイ

俳句にご興味のあるnoteのみなさまに、俳句の様々なことについてご紹介をしていく記事です

『俳句 〜添削指導のあれこれ〜』

俳句には「添削指導」という指導法があり現在でもよく行われています。

特に初心者の方の作品に対して、より盛んに行われる傾向があります。

作者が詠んだ俳句作品に、指導者が筆を入れて「こうしたほうが良い」と修正の提案をします。

これは作品をより良いものにすることはもちろん

もっとみる
俳句 〜口語俳句の口語とは何か〜 小エッセイ

俳句 〜口語俳句の口語とは何か〜 小エッセイ

俳句にご興味のあるnoteのみなさまに俳句のさまざまなことについてご紹介していく記事です

『俳句 〜口語俳句の口語とは何か〜』

俳句には、文語体で詠む「文語俳句」と口語体で詠む「口語俳句」があります。

俳句でいう文語は古代から明治期までの「古い時代の文体」のことです。

咲き満ちてこぼるる花もなかりけり  虚子
山国の蝶を荒しと思はずや      虚子
遠山に日の当りたる枯野かな     虚

もっとみる