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Kusabue/現代俳句 +AI
2020年10月19日 17:16
「 灯していても 」~現代語俳句集~大宇宙をものおもいして灯の秋よまんてんの星きよめるか虫のこえつぎの代つぎの代へとばった飛ぶさきもりのすがたをいまに草の花あかとんぼダムの放流とどろくかそのむねに手をあててみよ秋彼岸見つめればだんだん観えて名月よあかるさよ世捨てびとらも月見酒ちんもくをもって真向かう台風よ嶺揺れるかえで紅葉のそのおくで◇デパートが
2020年9月29日 19:00
「 百年のこと 」~現代語俳句集~また一人あかるみに出て十五夜よ手かざしてぬける改札きょうの月ひとの世を知ってしみじみ名月よ柿食べてにっぽんがあるむねの奥秋すずめとんとんとんと跳ねて空旅びとが吹きゆくかぎり草絮とぶとかいとはなんの栄華ぞ銀杏ちる船に風まったくもってさわやかよはるかさよ飛鳥寺まであきのそらじぶんへのいのりしすかに星月夜◇なが生きの幸
2020年8月28日 12:30
「 天球儀 」~現代語俳句集~これ以上踏みいらず山ほととぎす目つむってしずかな光ひぐらしよはるばると呼びあうことよ秋風鈴あれからのこれからの鐘へいわ祭年々よ身にしみてくるへいわの鐘たましいが呼びあってこそ迎え盆せんそうもえきびょうも越え盆踊鳥わたる見えるかぎりの山河越え京よりも奈良のふかさよあきの色星あかりたたずむ橋の名もしらずかがやいていのちの故郷
2020年8月9日 12:12
「 かえってこない雲 」~現代語俳句集~しずかさをひびかせている風鈴よこの世から消えてもきえず京の虹いまの世の後ろすがたよ奈良団扇目をつむっても瑠璃光寺蝉しぐれ人として梅雨のなかゆく熊野古道草笛は吹いてこそ野は晴れてこそ富士の嶺はるかにひいてゆく汗よ故郷までつらなって山ほととぎすそのはてに都市いくつもよ夏の河平およぎ海をひらいてゆくことよ夜釣りして月
2020年7月19日 10:00
「 いつからとなく 」~現代語俳句集~みな都市を育ててばかり夏の灯よまどあけてまっただなかへ天の河柔らかにふれればともる夏の灯よ盛りつける手ゆびやわらか冷素麺おとこらに飲みほすちから生麦酒ふるさととほろぶかくごの白団扇遠ぞらよわすれた日々は蝉しぐれ嶺いつかながし去るのが梅雨の河ぜんいんの人生が夏ロックフェスえいえんに明日あるような夏浜よ◇とびうお
2020年7月9日 11:30
「夏こえゆく」~現代語俳句集~ライオンがふと立ちあがる大夕焼あおぎみるひとのかずだけ夏の月大阪は灯でできているすずしさよ咲いた幸せ散った幸せかきつばた聴くまではきこえず坂の蝉しぐれアイスコーヒー氷残してまた街へくりかえすせんそうへいわ噴水よいのるひと虹でゆるしてきた地球墓だけを地球にのこすすずしさよ縄文遺跡いちまんねんの蝉しぐれたなばたよ恋でさかえて
2020年6月14日 09:08
「 おなじ時代を 」~現代語俳句集~都市のゆたかさ村のゆたかさ夏祭ひとびとがうつくしいのは祭の夜はるかさよいまじんせいの夕涼み生きてふとたどりつくのが冷や奴那智の滝天地のものということか草笛よあしたへつづくじんるい史飛びたっておもたい尻のこがね虫ハンモックわかる地球の大きさがハンモック歳月というわすれものダイバーとひとつになった海は夏カクテルに沈んだ
2020年5月23日 12:20
「 寝静まるころ 」~現代語俳句集~えいえんにときがとまった故宮春淋しさの行きつくところ奈良よ春野にふたりだまっていても風薫る富士の山すえひろがりの涼しさよにっぽんよとおくしずかな夏の音ぼんやりとちきゅうを思う水中花ハブラシがまだいっぽんの恋よ夏あたらしい鼻歌がでてシャワー後扇風機羽根うしなったげんだいよ生涯に別れがいくつかき氷咲くいえにやがて婚ある
2020年5月12日 17:00
「故郷ほたる籠」~現代語俳句集~桃いちりん鳶舞う空に晴ればれとゆく川のさいごはひかりはるの海藤垂れてむらさきのそらしろい空せんねんのなかのことしの白藤よくっきりと富士がみえた日四月尽かたらうかコーヒー店で尽きる春はるがらがらごっとん自動販売機飛ぶひかりふたつでひとつ蝶の恋たんぽぽが現代らしく咲く日なた老画家にえがくしあわせひとり静八十八夜こころに故郷