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瞑想日記(メモ)

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ほぼ毎日書いている「魔女暮らし日記」のなかで、瞑想に関する日記をまとめています。 オチはない。
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記事一覧

砂の金貨(瞑想日記)

砂の金貨(瞑想日記)

どうしてまだ、生きているんだろう。

イソギンチャクは思った。

ネオン色の触手を伸ばしても届かぬ水面を見つめながら。

もう一回、もう一回

外側へ行かせて

外で息ができなくなってもいいの
ここにいるのは、いないのと一緒

居場所はわたしが決めたいの
ここにいるのは、死んでるのと一緒

そうしてイソギンチャクは砂になった。

どうしてまだ、生きているんだろう。

珊瑚は呟いた。

生きていても

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青の歪み

青の歪み

わたしは、今日も青の中にいた。
午前3時。

くらやみの中の、透き通るクリア・ブルー

乱反射したスペクトルを超えたプリズムが
重なって、うるさい。

ディストーション。
ディストーション。
ディストーション。

クリスタルを打ち鳴らして反発する、
不協は真空の中で無になった

音がないのに、わたしに聞こえる
それは何?

空気がないのに、ひかりが見える
それは何?

チラチラと、広がる鬱陶しいホ

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ESC bloodyの呪文

ESC bloodyの呪文

先生曰く、

「それは血溜まりだった。

ワインレッドでもなく、紅葉でもなく、

紅に燃える炎でもなく、

内臓から飛び出して、初めての空気に触れた
まるで生まれたてのもののようでいて

徐々に浅黒く変色していき
剥き出しのあばら骨から行き場を失った、

それは醜くくも尚
熊が貪り、奪っていくが
血は、お構いなしさ。

血の色は正義を惑わし、
白く気高きものを染め
黒をさらに黒く塗る

平気で騙し

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色を蝕む

色を蝕む

楕円形に整えられた試験場は、どこか異常だった。
ある席には番号が順序よく振られているし、
またある席の番号はでたらめな数字だった。

ある席には石膏でできたヴィーナス像が座っていたし、
テーブルの上に薔薇が咲く席もあった。

およそ試験どころではないこの室内で、学生は30名ほど考えを巡らせていた。
なぜなら、自分に配布された席番は見当たらないからである。
代わりにこの暗号めいたメッセージを解くこと

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獣と蛍と月の毒 瞑想日記 2.25.2022

獣と蛍と月の毒 瞑想日記 2.25.2022

くらやみの中で発光する猫は、蛍といった。

もとは野良で、感染症によって一度死んだらしい。

なにかの魔法で言葉と知恵をもった。

およそ猫というより、獣のようで

わたしにいつもついて歩き、

前世を知っている風だが、口にすることはない。

彼は言った、「孤独こそが自由なのです」と。

真冬の木々はざわめきたて、不安を煽るものだから

惑わされてはいけないよ、と。

それは野良の獣が言うに説得力

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麻酔と瞑想日記

麻酔と瞑想日記

治療のために少しだけ麻酔を打ってもらったのだが、それから具合が悪い。
すぐに手は震えるし、眠くなる。
時間が経てば少し治ったが、頭が痛かったり、目眩らしきものを感じたりする。

どう考えても月蝕のせいではなくて人為的な影響だ。
わたしは前にも局部麻酔なのに眠くなって落ちかけたことがあるし(前科アリ)、ハーブティーでもききすぎてしまう(あの体を巡る感覚)。

先日一回目のコロナワクチンを打ったが、そ

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神殿の楽器つくり,音階訓練と瞑想 魔女暮らし日記 8.28.2021

神殿の楽器つくり,音階訓練と瞑想 魔女暮らし日記 8.28.2021

朝5時起床。だんだん日の出時刻が遅くなっているのでまだ薄暗い。
東の空では朝日が雲に反射して、ピンク色に見えた。

夕焼け空もきれいだけれど、朝日の可視光線は神秘的だ。
まるで地球にわたししかいないように静かで、どこまでも感覚をひろげて察知することができる。
音がよく聞こえるし、遠くまで見えそうなのだ。

朝のにおいは特にいい。
季節と天気によって異なるにおい。
春は新緑の香りだし、秋などは濃い花

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昼は言葉を伝え,夜は知識を伝える太陽の話 魔女暮らし日記 8.26.2021

昼は言葉を伝え,夜は知識を伝える太陽の話 魔女暮らし日記 8.26.2021

空はどんより雨降り。
それでも早朝の祈りは、やはり透き通るような感覚がする。
どんなに身体が重苦しくても(ちょうど月のもので重い)、湿度が高くて暑さが鬱陶しくても。
この祭壇の前では清らかになれる。

こうした祭壇は、知らぬ人からみれば怪し気な信仰対象のように思われがちだが、わたしはそうではないと言いたい。
これは、単純にわたしの祈りの場だ。
たしかに目に見えないものの存在を感じて感謝をすることは

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もしもわたしがアゲハなら

もしもわたしがアゲハなら

音楽の才能があれば、これを音にできたのに

絵描きの才能があれば、キャンバスに色を殴りつけるのに

それができないとき、ひとはなにに頼るだろうか

ふかいふかい心の底を

ふかいふかい深夜の月明かりで照らし

くらいくらいところに押し込めた

痛い痛い もうひとりの自分と対峙して

思いがあるときにしかできない思考する瞑想で、とことん奥まで入ったらもう明け方。

ラベンダーティンクチャーを数滴入れ

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