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グローバルなものの見方

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多様性や地政学、働き方について書いています。外交官の仕事、グローバルな視点、日本とは、について興味がある人、キャリアや生き方について考えている人はご笑覧ください。
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2024年3月の記事一覧

昭和の時代にインターナショナルスクールで多様性とインクルージョンを「ミカド」で実現【元外交官のグローバルキャリア】に

昭和の時代にインターナショナルスクールで多様性とインクルージョンを「ミカド」で実現【元外交官のグローバルキャリア】に

1987年、時代はまさに昭和真っ只中で、政治的に正しい(politically correct)や偏見への意識高い系(woke)や文化盗用(cultural appropriation)と言う言葉が存在しない頃です。

ジャカルタのインターナショナルスクールで、1885年初演のギルバード&サリバンのオペレッタ「ミカド」が上演されました。この演目を令和の今、学校演劇として選ぶのは難しいでしょう。歌舞

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ヨガや合気道でコンフォートゾーンを抜けることが自己成長につながるリスキリング【元外交官のグローバルキャリア】

ヨガや合気道でコンフォートゾーンを抜けることが自己成長につながるリスキリング【元外交官のグローバルキャリア】

コンフォートゾーン、心理的な安全領域は、ぬるま湯のように心地よい。

愚痴を言い続けてもそこにとどまっているのは、そここそがコンフォートゾーンだからだ。安心して文句を言える場所。無くなる心配がない安全地帯。そういう人間関係すらある。勝手知ったる安堵できる居場所。
嫌なら離れれば良い、転職すれば良い。でも、それは慣れ親しんだ領域から未知の世界に飛び込むことになる。だからそこにとどまるコンフォートゾー

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イヤな上司との少人数の会に招かれたら腹をくくるしかないか Well, they will get over it 【元外交官のグローバルキャリア】

イヤな上司との少人数の会に招かれたら腹をくくるしかないか Well, they will get over it 【元外交官のグローバルキャリア】

時間を共にしたくない上司や職場の先輩に自宅に招かれたらどうするだろう。私なら腹をくくる。腹を括って一度限りと思って参加するか、腹を括って断る。でも、腹を括って参加しても、そんなに良いことはない。それなら逃げるが勝ちだ。

上司からの召集

とある海外の都市で、役所の上司の節目の誕生日にレストランに召集された。上司は遠慮なく高めのワインを頼んで一人無礼講で盛り上がっていた。会が終了して、上司の分を除

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アメリカ人のポットラック・パーティーに呼ばれけど何を持って行こうか【元外交官のグローバルキャリア】

アメリカ人のポットラック・パーティーに呼ばれけど何を持って行こうか【元外交官のグローバルキャリア】

アメリカ社会ではポットラックpotluckパーティーがよくある。それぞれ一品持ち寄って、という会だ。事前に担当を「肉」、「野菜」、「デザート」と割り振る時もあるけど大概割り振られない。そういう時は、集まるメンバーの顔を思い浮かべて、はて何を持っていくか、と数日間は悩まされる。映えて、話題を提供し、自分の負担にならなくて、自分も食べたいものは何だろう。

校友会やサークルめいた、参加者を想定できない

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インターナショナルスクールのキャリアパネルに出てきます【元外交官のグローバルキャリア】

インターナショナルスクールのキャリアパネルに出てきます【元外交官のグローバルキャリア】

明日は母校でキャリア・デーが行われています。現地にいれば朝食会にも出られたようですが、そのためだけにジャカルタに行くのも何なのでオンラインでパネルに参加します。「政府」パネルです。中学3年生から高校3年生がそれぞれ自由に関心があるパネルに出るようです。
高校のマスコットはコモド・ドラゴンで、私たちはドラゴンです。

Fellow Dragons,

I am a former government

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Noの言い方や文化圏による断り方【元外交官のグローバルキャリア】(Don't throw away the baby with the bathwater)

Noの言い方や文化圏による断り方【元外交官のグローバルキャリア】(Don't throw away the baby with the bathwater)

何事もキッパリ断ることは大切です。

しかし、「できません」を曲げずに、その後上司である総領事に目をつけられて異動までツラい時期を過ごしたことがあります。伝え方には工夫の余地あり、です。
部下が「出来ません」の一点張りであれば、腹を立てて当然なことは振り返るとわかります。Hindsight is twenty-twenty. 過去を振り返る視力は両目とも1.5です。

文化圏で違う断り方

日本で

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昭和な仲間と平成の帰国子女【元外交官のグローバルキャリア】

昭和な仲間と平成の帰国子女【元外交官のグローバルキャリア】

卒業30年を期して大学の仲間と会った。一人欠席で3人だ。当時は女子が一割の学部で、当然ヤロー共と不適切にも程がある飲み会だ。
私は平成を自認しているが、彼らは昭和感覚で、令和の今は生きにくい部分もあるらしい。

そうか、私はこういう時代を紅一点で駆け抜けて来たんだ、と振り返る。猥談も普通に受け流すし、それをなんとも思わない時代だった。すくなくとも仲間内であれば。そして、性的対象扱い(objecti

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【元外交官のグローバルキャリア】バイリンガルになるための読書、日記、書写【今日コレ受け】

【元外交官のグローバルキャリア】バイリンガルになるための読書、日記、書写【今日コレ受け】

バイリンガルとなるには三種の神器がある。読書、書写、日記である。

ほとんどの人は、これをやらない。

セミリンガルという言葉がある。多言語話者ではあるが、どの言語も年齢相応に使えない話者を指す。満足に音読や朗読できない、文章を作成できない、難解なことを理解できない。たまにバイリンガルやトライリンガルでそういう人に出会う。伝わらない熟語を英語で言い換えても「何それ、知らない」となる。

母語での認

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