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介護

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#社会問題

高齢者介護は、誰のためにあるのか?

高齢者介護は、誰のためにあるのか?

介護事業を営んでいると、ふと疑問に思うことが色々ある。
その1つに「高齢者介護の仕事は、誰のためにあるのか?」がある。

この疑問に対して「え? 高齢者のためだろう」と呆れられるかもしれない。

確かに介護サービスを受けたり、介護施設に入所するのは高齢者だ。

しかし、その費用を高齢者本人が負担していることは稀である。(手続きや管理も含めて)実質的にはご家族や介護保険が支えている。

それは高齢者

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虐待行為を「確定」や「疑い」だけで判別する視点は、果たして適切と言えるのか?

高齢者虐待という社会問題がある。

虐待行為は「確定」している場合と「疑い」の場合に分かれる。

とは言え、虐待は「確定」しているケースは稀である。

極端なことを言えば、周囲に複数の第三者がいる前で、介護者が高齢者を殴ったり蹴飛ばしたりしたら、それは「確定」と言える。

しかし、ほとんどの場合は「アザがある」「本人が『やられた』と言った」という客観視点からスタートする。

つまり虐待とは「疑い」

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「孤独死」とは結局、個人が選んだ「生き様」の結果である

「孤独死」とは結局、個人が選んだ「生き様」の結果である

”孤独死”という言葉がある。これは誰にも看取られることなく、当人の住居等で遺体として発見されることを指す。

ちなみに、孤独死とは別に”孤立死”という言葉もある。

前者はつながりのある家族が存在しないまま単独で亡くなった状態であり、後者はつながりのある家族が存在しているが、何かしらの理由で単身のまま死を迎えた状態である。

話がややこしくなるので、本記事では”孤独死”で統一することとする。

 

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「介護人材を何とか確保しよう」とするのはもはや現実的ではない。だから、非現実的な解決策を検討(妄想)する

「介護人材を何とか確保しよう」とするのはもはや現実的ではない。だから、非現実的な解決策を検討(妄想)する

「介護の担い手不足」というのは誰もが知っている話であるが、この問題を根本的に解決することは現状では不可能だと思っている。

それは介護事業を運営している立場からの、現実を見ての感想である。

介護人材における問題はずっと前から出ている話であるが、その解決の糸口すら見えていない。

そもそも、高齢化社会という問題に対して「介護人材を何とかして確保しよう」「介護の担い手を増やしましょう」という発想を見

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