Q、心理療法とカウンセリングの違いとは?
「心のストレッチルーム」前田泰章です。
今回は、ご相談者さんからよくお受けするご質問「心理療法とカウンセリングの違い」について回答いたします。
心理療法という大きな枠組みの中に、カウンセリングがあります
ユング心理学を日本に広めた第一人者「河合隼雄さん」の書籍の中から心理療法と、カウンセリングの違いがよくわかる文章がありましたので、ご紹介させていただきます。
(引用ここから)
ところで、じゃあ一体、心理療法とは何かということです。これを定義するのはなかなか難しい。しかもカウンセリングという言葉もある。
心理療法とカウンセリング、これどう違うんだ?ということです。
心理療法というのは、「心の問題」つまり、悩みとか苦しみとか、それから本人はそうと思っていないけれども、体が動かない、目が見えないというのに心が関係しているというような場合。
心理療法家が心理学の知識でもって、それを援助することによって、問題が解決していく。というのが心理療法。
特にカウンセリングといっているのは、この中で言語的な話し合いによる。というのは、言語的な話し合いだけでなくて、絵を描く、ダンスをする、歌を歌う、私のように(河合隼雄)箱庭を作らせるのもある。
いろいろありますから、心理療法というのは非常に広いわけです。
非常に広いなかで、カウンセリングといったら、特に言語的な話し合いによるものだといっていいと思います。
人によっては、心理療法というのは病的に重い人で、カウンセリングは軽い人にやっているという人がいますが、そんな簡単にはいかないと思います。重い人でも、話し合いということはします。
(引用ここまで)
『心理療法個人授業』 著:河合隼雄・南伸坊(新潮社)より引用
つまり、心理療法というおおきな枠組みの中に、カウンセリングが存在しているというわけですね。
なんとなく、心理療法とカウンセリングの違いをご理解いただけたのではないでしょうか。
(前田泰章)
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