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koha
2023年9月20日 11:47
収穫が終わって、あとは落葉を待つだけのブドウの葉に、茶色の立派な芋虫を見つけた。スズメガの一種、コズズメの幼虫らしい。一番前に付いているお手々で葉を支えて、むしゃむしゃと食べ続けている。顎が疲れるのか、時々休憩をはさむ。このコスズメ、食事のお行儀が良く、1枚の葉をすっかり食べ終わるまでは、次の葉に手を出さない。今も、残り少ない葉を、身体を折り曲げながらせっせと食べている。葉が残りわず
2023年4月1日 12:54
今月、マコが生まれてから一年になる。と言っても、マコは外で生まれた猫だから、正確な誕生日はわからないのだけれど。去年の今頃、マコはまだこの世に降り立っていなかった。そう思うと、今目の前にいることが、とても不思議だ。今はもういない、私の愛した犬たち。みんなが今いる場所から、マコはここにやってきたのだ。母猫に置いていかれた後、母猫が本当に戻ってこないか様子を見ながら、慎重に保護してく
2022年9月19日 17:24
自分だけの記録として、書き溜めていたエッセイ「ペットロスガーデン」を、まとめてnoteに投稿した。実はこの話には、続きがある。10年ぶりに、ペットを迎えたのだ。書き溜めたエッセイは誰にも見せないつもりだったけれど、やはり書くことの中には、誰かに読んでほしいという気持ちが隠れていた。私の庭を好きだと言ってくれる友人に、その一部を読んでもらえないかとお願いすると、友人は快諾しただけではなく
2022年9月16日 14:18
最後に飼った犬、なことお別れしたあと、ペットロスが長引いた原因については、覚えがある。私はなこがいなくなることを、覚悟しなかったのだ。繁殖リタイア犬だったなこは、元気そうに見えても、無理な出産で体力を沢山消耗していて、引き取った後は色んな病気になった。手術や検査、何度も窮地を乗り越えて、その度に天国と地獄のような気持ちを味わう中、私となこの間には、見えない壁が生まれていた。「いついな
2022年9月15日 11:21
玄関のドアが雨ざらしなので、軒を作ることになった。考えなければならないのは、今ある植物の移動についてだ。大工さんに相談して、なるべく植物を、今の場所から動かさないで済む建築方法を選ぶ。しかし、玄関横のアンジェラが、日陰に入ることになりそうだ。バラに陽当たりは重要だ。移動するか、このままにするか。植え替えて枯れるのは、避けたい。よりによって、アンジェラだ。そんなことになったら、それこそ相手がバラ
2022年9月14日 15:04
(勝手に)その弱さを愛おしんでいた鳥子さん(オス)は、冬になり庭の滞在期間が長くなるにつれて、やっぱり他の野鳥を追い払うようになった(去年の鳥子さんと同一人物なのかもしれない)。渡り鳥の鳥子さんは、秋口にやってきた頃、新参者として控えめにしていただけだったのだ。なんだったの、あの弱き者への考察は。まあいい。それでも、鳥子さんの下手な歌は、相変わらず大好きだ。 鳥子さんは普段、土の中にい
2022年9月13日 15:25
完璧じゃないものに、心惹かれるのはどうしてだろう。ここ数年、落ち葉が積もる頃、庭にやって来るシロハラの鳥子さん(後から知ったのだが、オスだった)。今年の鳥子さんは、去年来た鳥子さんと比べて、縄張り意識が強くない。去年の鳥子さんは、憎たらしいほど庭中の野鳥を追い払い、自分だけの庭にとても満足そうだった。今年の鳥子さんが、他の野鳥にも水場を譲り、下手な歌を歌って過ごしているのを見ると、微笑ん
2022年9月12日 13:40
夏の間、庭では緑が生い茂り、蝶や蝉やバッタ、カマキリ、ヤモリ、トカゲ、ヘビ、おびただしい数の生きものが、その命を爆発的に燃やす。鈴虫やコオロギが織りなす、秋の虫の音が少しずつ小さくなり、ついには聴こえなくなる頃、生きものたちが、ひっそりと命を終えて、冬が訪れたことを知るのだ。冬は、庭がしぃん、とする。そんな冬。ついにやってしまった。ずっと、自然界に手を出してはいけないと思ってきたのに。
2022年9月11日 14:14
庭でホオジロの声がするので、カーテンの隙間から、二人の会話を立ち聞きしてみる。オスらしきホオジロが「チッチ」と鳴くと、遠くからメスが「チッチ」と返事をしている。「チッチ」「チチチ」。時には、ほぼ同時に鳴いたりして、「あっ、どうぞどうぞ」「いえ、どうぞ」なんて感じだ。会話をしながら二人の距離は徐々に近づき、お互いが見える所まで接近した。そのうちオスが、少しずつ場所を移動し、我が家のくつろぎスペー
2022年9月10日 14:48
そういう花が、いくつかある。見た目が好きな花、というのとは少し違って、思い入れのある花。忘れられない思い出とか、何かエピソードがあったり、まあどれも、今はいない犬たちとの思い出が絡んでいることが、ほとんどなのだけれど。 今日はそのひとつ、「千日紅(センニチコウ)」にまつわる話。あれはまだ、今の庭をつくる前。ターシャ・テューダーのような広い庭に憧れながら、アパートの1階のベランダで、沢
2022年9月9日 15:18
玄関の横に、「アンジェラ」というバラがある。淡い色の花が多い我が家の庭には珍しく、蛍光をほんの少し含んだような、鮮やかなピンク色の、お姫様みたいなバラだ。アンジェラはどんなに強く剪定をしても、どんどん新しい枝を伸ばす。虫が付いて葉が落ちても、また必ず返り咲く、頼りになる存在だった。しかし、花付きがよく、あまりに鮮やかに咲くので、その蛍光ピンクは私には眩しくて、玄関横には派手すぎるからと、
2022年9月7日 14:19
キッチンの窓辺に這わせたブドウの葉は、夏が近づくにつれてどんどん大きくなり、顔が隠れるくらいの大きさになった。これから、優しい木陰を作るだろう。まめではない、私の庭に、丈夫なハーブは強い味方だった。なこ(愛犬のパグ)がいなくなってから、荒れ放題の庭の中で、ハーブだけはしっかりと生き延びてきた。ローズマリー、様々なミント、オレガノ、フェンネル。思えば以前から沢山のハーブを植えている。しか
2022年9月6日 16:24
友人のNちゃんと、ロイホでランチをして別れた後、そこから車で15分ほどの園芸店に寄ってみることにした。うちからは少し遠いけれど、以前はよく通ったものだ。ホームセンターには置いていないような、センスのいい宿根草や、オールドローズなんかも数多く揃えられていたからだ。何か欲しいものがあったわけではないけれど、近くまで来たこともあって、久しぶりに行ってみた。ガラス張りの店内は、前とは少し雰囲気
2022年9月5日 12:36
秋に植えたダイヤーズカモミールは、その場所がよく合ったのか、びっくりするくらいに大きくなっていた。6月に入ると黄色い花を次々に咲かせ、その花は、摘んでも摘んでも尽きそうにないくらいに咲いて、部屋に飾るにも限界があるほどだった。なんでこんなに咲くのか、どうしろというのか、と思った時、幸せの黄色いハンカチを染めてみようと思いついた。自分の分と、大好きな友達にも贈ったら楽しそうだ。ダイヤーズ