樹木も人も笑顔に、樹木医mimi ( 三戸 久美子 )

樹木の診断(健康・安全性)や元気がなくなった木の健康回復、 大学の非常勤講師、翻訳など…

樹木も人も笑顔に、樹木医mimi ( 三戸 久美子 )

樹木の診断(健康・安全性)や元気がなくなった木の健康回復、 大学の非常勤講師、翻訳などをしている樹木医です。 樹木や森とのつながりをもっともっと豊かなものにするお手伝いができたらいいな、そんな願いをこめて。 ここでは、樹木や森林のことを主に記事にしたためていきたいです。

記事一覧

自分で守る、自分で育つ。だけど、その手助けはできるという希望

昨日は、猛暑の現場から帰ってくると、「伝える」について、2つのフィードバックが待ってくれていました。 ひとつは、森のようちえん「こどもの庭」のお世話役をしておら…

できれば、危険に自分で気づけるように

枯枝でドキリとしたことがありますか? 私は以前こんなことがありました。 あるとても風の強い日、講義のために大学に向かっているときのこと。 ソメイヨシノの古木の並木…

落ちてくると困る枯枝を見つけたら?

ご挨拶して森に入らせてもらったら、散策路や遊具の上に、枯枝があるのを発見… そんなときは、どうするのがよい? できることは、2つ。 理想的なのは、すぐに切除するこ…

森は、落とし物の一時預かり所?

森の中で、落とし物、なくし物をして残念な思いをしたことはないでしょうか? 最近も、一時的に、とても大切なものをなくし、その後、森に返却してもらいました。 で、そ…

情報発信で大切なこと、タイムリーさ

日野市のイチョウの枝の落下事故を受けて、 先日から文章を書き始めました。今だからこそ、伝えないといけないことがあるはず、と。 ところが。ざっと書いたものの、技術…

倒木、枝折れによる事故が続いている今、必要なことを伝えるために。

ただいま、久しぶりのnote! 事情により書くのをお休みしていて、気づくと2年も経っている…  光陰矢のごとし、であせりますね。この表現自体が古くなっていて、 若い人…

森に入って見えてきたこと、の続き

山登りでなく、それほど傾斜のきつくない森の中をぶらぶら歩いたことってあるでしょうか? 常緑樹が多い森は特に、ですが、年間通して気温の差が少ないので、森の中のそぞ…

ちょっと遠くの森に出かけて、気づいたこと

台風後、かなり肌寒くなったと思ったら、またまた暑くなってしまって… 体調管理はうまくできているでしょうか? 私は最近、島根県の山の中に出張に行き、2つのことに気…

人ごとではいられない? 植物でも、へたるこの夏の暑さ

自分で育てているものに限らず、身近な植物は元気に暮らしているでしょうか?  植物は動かないので、地味な存在に思われます。が、育ててみると、かなり自己主張なものを…

ちょっとしたことで、植物は調子を取り戻しますね!

仕事関係の場にいると、ほとんどの人が樹木医、ということも少なくないので、つい忘れがちですが、まだまだ一般社会では、「樹木医」というのは珍しい仕事のよう。 で、と…

望む未来を作って行くには、社会の成り立ちを知ろうとすることから?

年代によって教材は違うと思いますが、子どもの頃に、何かの時間に見せてもらっていた「はたらくおじさん」という番組の記憶の断片が、大人になってもずーっとよみがえりま…

社会から与えられているサービスの背景を知ると?

自分の仕事での苦労は、さすがにわかっているとしても、他の業種の方のご苦労をどれくらい知っているか、考えたことって、あるでしょうか? 最近、2つの仕事で、実はそん…

最近しばしば目にするようになった、防草シート。これをみると、人の手は、どうしても避けられない気がしますね💦

変わりつつある? 身の回りの草木との共存しかた

今朝、ラジオを聞いていたら、ほとんどの量を、アフリカから輸入されている「エリンジウム」という植物の話をしていました。 この種類に限らず、今、切り花の価格も上昇し…

富士山はもくもくした雲で見えませんでしたが、この辺りは、青空にカッコよい雲😄

お天気良く、キラキラした海😄✨

自分で守る、自分で育つ。だけど、その手助けはできるという希望

自分で守る、自分で育つ。だけど、その手助けはできるという希望

昨日は、猛暑の現場から帰ってくると、「伝える」について、2つのフィードバックが待ってくれていました。

ひとつは、森のようちえん「こどもの庭」のお世話役をしておられるお母さんから。
もう一つは、大学から。

結論から言うと、伝えることは、とてもとても大切、ということ。
それが身にしみました。

そして、その「伝える」は、自分で育つ力、
自分を守る力をすでにもっている、
子どもや若い人の手助けにつな

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できれば、危険に自分で気づけるように

できれば、危険に自分で気づけるように

枯枝でドキリとしたことがありますか?
私は以前こんなことがありました。

あるとても風の強い日、講義のために大学に向かっているときのこと。
ソメイヨシノの古木の並木沿いに歩き、門の手前にたどり着きました。

すると。門に最も近い木の下枝が枯れているのが目に入る。やや太い枝です。
と同時に目に入ったのは、その枯枝の真下に心地よさそうに座って誰かを待っている男子学生の姿。

通りすがりに思わず、こう声

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落ちてくると困る枯枝を見つけたら?

落ちてくると困る枯枝を見つけたら?

ご挨拶して森に入らせてもらったら、散策路や遊具の上に、枯枝があるのを発見…

そんなときは、どうするのがよい?

できることは、2つ。
理想的なのは、すぐに切除すること。
でも、それができるケースは少ないです。そんな場合は?

広い場所だったら、ロープなんかで目立つように囲ってしまって、危険な木から人を遠ざけておく。
さらに、なぜ近づいてほしくないか、それがわかる掲示があれば、もっとよいです。

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森は、落とし物の一時預かり所?

森は、落とし物の一時預かり所?

森の中で、落とし物、なくし物をして残念な思いをしたことはないでしょうか?

最近も、一時的に、とても大切なものをなくし、その後、森に返却してもらいました。

で、そのときに思い出しました。前にもこういうこと、何度もあった!と。

何がなくなって、もどってきたかというと。
ごく最近の例では、鋼棒(樹木調査に使う金属製の棒)、ボールペン。

その昔は、先生の愛用の「のこぎり」と木槌、めがねのフレームか

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情報発信で大切なこと、タイムリーさ

情報発信で大切なこと、タイムリーさ

日野市のイチョウの枝の落下事故を受けて、
先日から文章を書き始めました。今だからこそ、伝えないといけないことがあるはず、と。

ところが。ざっと書いたものの、技術的な正確さを気にしていると、
タイムリーさが犠牲になります…
でも、今は詳細な話よりも、
これから何ができるか? 
それをすばやくお伝えする方がいいはず。

なので、短めに、必要と感じたことを書かせてもらうことにしました。
時には、詳しい

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倒木、枝折れによる事故が続いている今、必要なことを伝えるために。

倒木、枝折れによる事故が続いている今、必要なことを伝えるために。

ただいま、久しぶりのnote!

事情により書くのをお休みしていて、気づくと2年も経っている… 
光陰矢のごとし、であせりますね。この表現自体が古くなっていて、
若い人は何それ?かもしれませんが…

さて、日野市のイチョウの死亡事故を受けて、原稿を大急ぎで書きました。ですが、こちらは技術的な見直しをもう少ししたいので、まずは予告編的な別の記事を先に書くことに。

少し前から、ふと思い立ち、堀先生が

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森に入って見えてきたこと、の続き

森に入って見えてきたこと、の続き

山登りでなく、それほど傾斜のきつくない森の中をぶらぶら歩いたことってあるでしょうか?

常緑樹が多い森は特に、ですが、年間通して気温の差が少ないので、森の中のそぞろ歩きをすると、暑ーい時期には、かなりの快適さを体験できますよね。

冬は、陽がほとんど差しこまないような森では、かえって冷たい感じもしますけどね。

先日、森に入って、樹木のない場所との気温の差、心地よさの差を痛感しました。

もうひと

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ちょっと遠くの森に出かけて、気づいたこと

ちょっと遠くの森に出かけて、気づいたこと

台風後、かなり肌寒くなったと思ったら、またまた暑くなってしまって…

体調管理はうまくできているでしょうか?

私は最近、島根県の山の中に出張に行き、2つのことに気づかされました。

ひとつずつ、書かせて頂こうと思います。

まず、ひとつめ。

島根県の山の中、そして、そこから40分ほどの都市部の駅前、出雲大社、広島市の山の上、と移動しつつ、東京に戻ってきました。

そこで感じたのは、木の有無によ

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人ごとではいられない? 植物でも、へたるこの夏の暑さ

人ごとではいられない? 植物でも、へたるこの夏の暑さ

自分で育てているものに限らず、身近な植物は元気に暮らしているでしょうか? 

植物は動かないので、地味な存在に思われます。が、育ててみると、かなり自己主張なものを感じることがあって、興味深く思います。

今年の夏のことですが、有機栽培の野菜を届けてもらっているうち、大事にしまっていたサツマイモが芽を出しているのに気づきました。

濃いピンク色の芽の勢いがよくて、あんまりきれいなので、切って食べるの

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ちょっとしたことで、植物は調子を取り戻しますね!

ちょっとしたことで、植物は調子を取り戻しますね!

仕事関係の場にいると、ほとんどの人が樹木医、ということも少なくないので、つい忘れがちですが、まだまだ一般社会では、「樹木医」というのは珍しい仕事のよう。

で、ときどき、「わが家の植物が調子悪いんですけど、なぜ?」という質問を受けることがあります。

様子を聞くだけ、で対策を考えることが多いので、確信を持ったアドバイスはできませんが、想像を巡らしてその植物が困っている状況を想像します。

そうして

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望む未来を作って行くには、社会の成り立ちを知ろうとすることから?

望む未来を作って行くには、社会の成り立ちを知ろうとすることから?

年代によって教材は違うと思いますが、子どもの頃に、何かの時間に見せてもらっていた「はたらくおじさん」という番組の記憶の断片が、大人になってもずーっとよみがえります。

今だと特に、「働くのはおじさんばかりでない!」という声も聞こえてきそうですが、それはさておき、です。

先日、知人と話していて、富山で行方不明になったお子さんが海で発見された、という話から、日本の川は急流、という話になりました。

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社会から与えられているサービスの背景を知ると?

自分の仕事での苦労は、さすがにわかっているとしても、他の業種の方のご苦労をどれくらい知っているか、考えたことって、あるでしょうか?

最近、2つの仕事で、実はそんなことまでしてもらっていたのか!と感動したことがありました。

1つはブドウの生産。
今は主流になってきた「種なしブドウ」。これを作るためには、ジベレリンという植物ホルモンを2回、ブドウの房につけないといけない。

たぶん、ここまでは聞い

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最近しばしば目にするようになった、防草シート。これをみると、人の手は、どうしても避けられない気がしますね💦

変わりつつある? 身の回りの草木との共存しかた

変わりつつある? 身の回りの草木との共存しかた

今朝、ラジオを聞いていたら、ほとんどの量を、アフリカから輸入されている「エリンジウム」という植物の話をしていました。

この種類に限らず、今、切り花の価格も上昇しているそうです。

理由は、円安や燃料価格の上昇ばかりでなく、高齢化で作り手が減ってきたせいもある、とのこと。

このお話を聞いて、ついに、だんだん、じわじわと迫ってきたなーと感じました。

公園や街路樹で、除草作業が追いつかない場所を目

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富士山はもくもくした雲で見えませんでしたが、この辺りは、青空にカッコよい雲😄