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#93 物語文なりきり読みでセリフ棒読みを克服:時短で学芸会を準備するための効果的な練習戦略

今回はなりきり読みについて。
どうしても、セリフは棒読みになりがちです。
なぜでしょう?
答えは、簡単です。

感情をいれて読むことを学習していないから

です。
なのに突然、学芸会の練習で感情をこめてセリフを言うことを強要されます。
当然ですが、ほとんどの子どもはうまくできません。
そう考えると、学芸会って何のためにやるのでしょうか?

学芸会が、学習して身に付けたことを、成果として発表することをねらいとするならば、国語の音読において計画的に指導する必要があります。

そこで、普段の国語の授業の音読に、なりきり読みを取り入れていきます。
登場人物になりきって読むのです。

例えば、2年生の「アレクサンダとぜんまいねずみ」であれば冒頭で、

「たすけて!たすけて!ねずみよ!」
とあります。
この文をどうやって読んだらよいのか国語の授業で話し合ったことをもとにして、自分なりに解釈して音読をします。

はじめは皆、恥ずかしがって、叫びませんが、必ずクラスで一人この雰囲気を吹き飛ばす子がでてきます。そうなると、それに続いてまた一人、そしてまた一人となりきって、叫びだす子が増えてきます。

ただ、叫び声が金切声になり、高い音を出してふざけてしまう危険性もあるので、注意が必要です。
この音読のゴールを明確にしておけば子どもたちも考え始めます。

「助けて!」は、
明らかに人の助けを求めてます。
それを実際にやってみるとわかりやすいです。
体育館に行ってみんなで確認したり、体育館が開いている時間を利用して、なりきり読みをやってみたりなどしてみると、より実践的な学びとなります。
お腹から力一杯声を出す必要性を実感でします。

さらに不審者に出会った時にもこの助けて~は役立ちます。

音読の宿題もなりきり読みをやらせます。
登場人物になりきっていたかを、保護者に評価してもらいます。その評価欄に自由記述欄(強制ではないもの)を設けておくと、だいたい数名は、子供の音読でよかったところなどを書いてくれます。それを紹介しつつ、実際にみんなの前でやってもらうなどすることもできます。

他にも「たすけて!たすけて!ねずみよ!」を前回紹介した、朝の健康観察の時に、リレー方式でやります。
言わせたい文はなんでもいいのです。
その学年、クラスの実態にあったセリフを選ぶだけです。

そうすると、たった一文ですが、毎日継続することで、登場人物になりきるコツをつかむことができます。

参考になる方がいたら幸いです。


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