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映画レビューまとめ。

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2023年5月の記事一覧

映画#146『007 スカイフォール』

映画#146『007 スカイフォール』

ショーン・コネリーを主演にスタートを切った映画『007』シリーズも、遂に50周年という節目を迎えた。今作『007 スカイフォール』は、ダニエル・クレイグ扮するジェームズ・ボンドを主役としたシリーズの第3作目であり、ジェームズ・ボンド50周年を記念して制作されたタイトルだ。

公開当時、シリーズ歴代最高のヒットを記録。イギリスの歴代興行収入ランキングでは『スターウォーズ/フォースの覚醒』に次ぐ第2位

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映画#145『ゴーストバスターズ/アフターライフ』

映画#145『ゴーストバスターズ/アフターライフ』

80年代のハリウッドを代表する名作『ゴーストバスターズ』。89年には続編、2016年には女性版ゴーストバスターズとしてリブート作品が作られるなど、その人気は公開から約40年経ったいまでも衰えていない。そして2021年、新たなる『ゴーストバスターズ』が再び公開されることとなる………

『ゴーストバスターズ/アフターライフ』、新たなるオバケ退治の始まりだ。

そもそも『ゴーストバスターズ』が何故世界的

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映画#144『007/慰めの報酬』

映画#144『007/慰めの報酬』

ダニエル・クレイグによる『007』、その2作目。展開は前作『007/カジノ・ロワイヤル』から地続きとなっており、ヴェスパーの死の真相を探るべく「Mr.ホワイト」なる人物の足跡を追う所から物語がスタートする。

今回のボンドは、任務よりも復讐に重きを置いているのが特徴的。初めて愛した女を失った、その喪失感からか非常に人間臭い一面を見ることができるその一方で、ボンドの心情的な描写に重きを置いている代わ

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映画#143『最後まで行く』

映画#143『最後まで行く』

2014年に韓国で公開され記録的なヒットを叩き出した『最後まで行く』を、『ヴィレッジ』『余命10年』の藤井道人監督がリメイク。岡田准一、綾野剛を主要キャストに迎えた。

年末だというのに人を轢いてしまい遺体の隠蔽のために奔走する刑事・工藤と、そんな工藤を捕まえることに執着する監査官・矢崎の戦いを描く今作。

前半は工藤があの手この手を駆使して遺体を隠そうと試みるブラックコメディ的なストーリーが展開

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映画#142『アンチャーテッド』

映画#142『アンチャーテッド』

私は映画『モンスターハンター』のレビューにて、こういったゲームを原作にした映画は原作を知っているか否かで評価がひっくり返る、と述べた。元ネタを知っていれば隠しネタを探す楽しさが、知らなければ一本の映画としての純粋な楽しさがある、といった具合にその差や違いは良くも悪くも生じてしまうのが常だ。

今作『アンチャーテッド』もまたゲームを原作とした映画なのだが、私はゲーム版『アンチャーテッド』をプレイした

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映画#141『007/カジノ・ロワイヤル』

映画#141『007/カジノ・ロワイヤル』

俗に言う「スパイ映画」を確立させた金字塔的作品である『007』シリーズ。1962年に記念すべき映画シリーズ第1作『007/ドクター・ノオ』が公開され、主人公ジェームズ・ボンドをショーン・コネリーが演じた。

そこから60年もの長い年月が経った今も尚、制作が続いている『007』シリーズ。だが当然、ジェームズ・ボンドを演じる男は1人ではない。初代、二代目、三代目………と、ボンドの名は長きに渡って継がれ

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映画#140『ゴーストバスターズ』

映画#140『ゴーストバスターズ』


周知の通り、ハリウッドにとって80年代とはまさに黄金期である。現代において所謂「不朽の名作」と呼ばれる作品たちのほとんどがここの時代から生まれ出ているからだ。今作『ゴーストバスターズ』もその例に漏れず、後世まで語り継がれるべき名作として現代まで伝わっている。サイコーのメンバー達と共にゴースト退治へ。エビバディ・セイ・「GHOST BUSTERS!!!!!」

映画という枠組みを超え、1つのポップ

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映画#139『モンスターハンター』

映画#139『モンスターハンター』

自慢ではないが、私はどんな映画も「面白い」と思うことができると自負している。例えその映画が微妙な評価だろうと極端に低評価だろうと、「よっぽど酷くなければ」私は席を立つことなくエンドロールまでその映画と向き合うことができるだろう。

だが今作『モンスターハンター』に関しては本当にダメだ。自分でも不思議に思うほど、私は今作を許容することがどうしてもできなかったのである。

とは言えど、設定などはB級映

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映画#138『ライトハウス』

映画#138『ライトハウス』

「狂気」と「欲望」……たったこの2文字だけで、今作『ライトハウス』を言い表すことができる。雷と、雨と、霧笛が鳴り響く絶海の孤島で、果たして狂気にのまれずにいられるか?そこで欲望を完全に捨て去り、生きることなど可能なのか?例えその先に、絶えぬ苦しみに満ちた神々の裁きが待っていようとも……。

『ウィッチ』『ノースマン 導かれし復讐者』を手がけた、鬼才ロバート・エガースが監督を、『THE BATMAN

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映画#137『ロッキー』

映画#137『ロッキー』

「ロッキー・バルボア」という男をご存知だろうか。無名時代に世界チャンピオンのアポロ・クリードへ挑み、接戦の末に敗北するもその知名度はフィラデルフィアを超え米国中に広まり、遂には世界王者の座を掴み取るまでに至った。

今作『ロッキー』は、そんな彼がアポロへ挑むまでの道程を記したタイトルである。主演はシルヴェスター・スタローン………奇しくも彼は当時ロッキー・バルボアと同じく無名であり、今作の大ヒットを

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映画#136『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』

映画#136『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』

今年のMCU、及びフェーズ5の門出を飾った『アントマン&ワスプ/クアントマニア』。しかし評価はあまり芳しくなく、フェーズ4からの人気低迷も相まってMCUの行く末が少々危ぶまれる事態にまで発展していった。

そしてGW、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズ(以下「ガーディアンズ」)の最新作にして最終作『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』が公開された。監督は前作に引き続き

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映画#135『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』

映画#135『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』

『インディ・ジョーンズ』シリーズ三部作を締め括った『最後の聖戦』が公開されてから、およそ20年もの長い歳月が流れた。主演のハリソン・フォードも還暦を迎え、すっかりおじいちゃんに。

だが彼が扮する「インディアナ・ジョーンズ」という男が内に秘めし冒険心は、いくら歳を重ねようと燻ることはない。というわけで20年ぶりのシリーズ最新作『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』の始まりだ。

「クリ

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映画#134『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』

映画#134『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』

『レイダース』『魔宮の伝説』と続いてきた『インディ・ジョーンズ』三部作の最終作にあたる今作。初代ジェームズ・ボンドで知られるショーン・コネリーがインディの父親であるヘンリー・ジョーンズ・シニア、今は亡きリヴァー・フェニックスが若き頃のインディを演じるとともに、物語の流れも『レイダース』へ原点回帰。秘宝「聖杯」を巡り、再びナチスとの死闘を繰り広げることとなる。

前作『魔宮の伝説』よりアドベンチャー

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映画#133『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』

映画#133『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』

諸君らは『スーパーマリオブラザーズ』というゲームを知っているだろうか。赤色の帽子がトレードマークのマリオが、大魔王クッパに攫われたお姫様ピーチを助けるべく冒険の旅に出るアクション・アドベンチャーゲームである。

……と聞いて「へぇ、初めて聞いたけど面白そうなゲームだな」と思った方は果たしてどれほどいるだろうか。私の憶測と言う名の偏見によると、そんな人はおそらく全体の1%にも満たないと思っている。そ

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