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ファシリテーター日記(23)_たっぷりの酸素とともにお届けします
大学の授業の日。
暑くなってきたのでクーラーを強めに入れる。入れると同時に開けられる窓をすべて開ける。
どうやら室温だけでなく、室内のCO2の濃度が眠気に大きく関係しているらしい、という情報をXで得たからである。
学習環境は大切!!
酸素たっぷりの空気を吸い込んで、始業。
2限は戯曲分析をもとにしたシーン上演。
重いシーンだが、丁寧な戯曲分析のおかげで、登場人物の言動の背景がしっかり見えてくる
ファシリテーター日記(22)_台本をめくる紙の音だけが教室に響く
大学の授業の日。
大学の授業では身体がリラックスした状態を保てることがわかってきたので、今日も力みすぎず、情報を伝える身体と化す。
2限は戯曲の読解と稽古を通じた他者理解についてのセクション。とくに価値観やその人をとりまく文化や社会情勢、時代が違う人物=遠い他者について、丁寧に戯曲の分析をして、自分の身体を通して演じることで理解が進むか?をテーマに。
役の分析の前に作品の時代背景を説明しながらも
ファシリテーター日記(21)_場が「見える」だけでなく「肌で感じる」には
雨の日。埼玉の県立高校で、探究の時間の枠内でのお仕事。8クラスに対して別会場に分かれて同時にワークショップを実施する。
私はプログラムデザインは担当せず、当日のファシリテーションのみを行う。
このように自分でプログラムを作成していないワークショップを担当することは度々あるが、今回はあまり私にとって馴染みのないプログラムだ。
これは言ってみれば「ほぼ初演で、その上自分もまだセリフが身体に馴染んでい
ファシリテーター日記(20)_知識として積み上げてほしいから
大学の授業の日。暑い。梅雨なく夏になる気なのか。
授業は学生も私もお互いに慣れてきたので、私は情報をつたえるだけの身体と化することにする。
2限は他者理解についてのワーク。
一部私が予想していなかったような反応をしている学生たちがいることに気づく。
中学や高校のワークショップだったら生徒に問いかけを重ねたり私の考えをぶつけてゆさぶるような局面だ。一瞬そうすることも頭をよぎったが、やめた。
第
ファシリテーター日記(19)_ゴッフマンと三谷幸喜
実践から投稿までだいぶ時間が空いてしまった。
大学の授業の日。
2限も3限も今日は講義で伝える部分が多い。
一気にしゃべってしまいたい欲求にも駆られるが、今日はきちんと学生の表情や様子を見て、話すスピード、場合によっては情報量を調節することを心がける。また話し手である私がきちんと呼吸することを心がける。
2限始業。前回大いに盛り上がった授業なのでそれを心のどこかで期待してしまう自分がいるが、リ
ファシリテーター日記(18)_授業が終わって拍手が起こった
大学の授業の日。今日も目に青葉が眩しい。
だがしかし、身体に疲れが残っている(腰が痛い、背中が痛い、首が痛い、手足が重い)ので、今日はファシリテーションの方針以前にとにかく安全に授業を行うことを優先させる。情報伝達の役割だけをもつ身体と化すのだ…。
2限始業。
情報伝達の役割だけをもつ身体と化す、とか書いていたくせに、そうだ、今回の授業は学生と共演を行うワークをするんだった。
やや複雑なルールを
ファシリテーター日記(17)_哲学対話と演劇のコラボWSをやりました
新しい試みのワークショップをやらせていただきました。
東京学芸大学大学院の修士課程所属の斎木柊志さん、
そして早稲田大学文学学術院講師(そして中学・高校・大学時代からの友達でもある)の山辺恵理子先生と共同での「哲学対話を演じるとき」と題したワークショップ。
つまりは、哲学対話と演劇のコラボレーションです。
通常「素」の自分で行う哲学対話を、「役」を演じながら行なってみました。
2つのジャンルで協
ファシリテーター日記(16)_初心に返って反省会回
NPO法人PAVLICでのお仕事。本日は初めての高校で5クラス同時にワークショップを実施させていただく。
事前に大まかなプログラムと何を伝えるかを決めていくが、学校に入ってから判断する部分も大きいだろうと考えて現場入り。
昼過ぎに集合。打ち合わせののち、始業。
しかし結果から言うと、もっと生徒の良さを引き出せたのではという思いが残る。悔しい……。
やり慣れているプログラムになりそうだからこ
ファシリテーター日記(15)_作品の講評と学習目標のバランス
大学の授業の日。薄曇り。
前回に引き続き、今回も複雑なことは複雑なままにしつつ、要点を絞って説明を行うことを心がける。内容としては2限は学生がグループで話し合い練習してきた小作品の上演と講評・振り返り。3限も学生がグループで話し合い練習してきた小作品を上演するが、私は講評を行わず学生同士でディスカッションをしてもらう。
特に2限は作品の傾向としてシュールでクリエイティブな作品が多くなることが予想
ファシリテーター日記(14)_困っていることを表出してくれるようになりつつある
大学の授業の日。1週間はあっという間だ。
小雨の中出勤。
前回の授業では情報を詰め込みすぎてしまったので、今回はポイントを絞る。
(前回の反省)
ただ、情報を削ってしまうと、複雑な論を極端に要約することに繋がりかねない。そこで複雑なものを複雑なままにしておきつつ、「今日覚えて帰って欲しいこと」「今日頭に置いて活動して欲しいこと」など、楔を打ちながら授業を進行するのが今日の目標。
また、どうして
ファシリテーター日記(13)_いつもみんなの幸せを願ってる(キモいかもしれないけど割と本気)
今日はワークショップというよりもレクチャー的な現場。
クラス劇を上演するとのことで、演劇作りのノウハウについてのレクチャーだ。
以前伺った学校で、またぜひということでお声がけいただいての登壇。
こうして「またぜひ」とお声がけいただいて現場が続いていくことは嬉しく有難い。
電動自転車を爆漕ぎして現場入り。
普段のワークショップとは違いプロジェクターでスライドを使用するので、入念に動作確認。
また、
ファシリテーター日記(12)_関わり方を判断するには冷静でないとな
NPO法人PAVLICでの仕事の日。クラス開きから関わらせていただいている都内の中高一貫の私立高でのワークショップ。高校1年生が対象だ。
この学校では高校1年生が文化祭でクラス劇を実施するので、コミュニケーション能力向上としての演劇ワークショップだけでなく、その下準備的な位置付けでもある。
高校1年生の人たちに会うのは2回目なので、今日はとにかく前回からの変化の観察に徹することにする。
ただ、3
ファシリテーター日記(11)_誰だって評価されることには敏感だ
大学の授業の日。連休明け、新緑がまぶしい。
前回は2.3限の担当授業ともに課題(リアクションペーパー)を出していたので、それぞれリアクションペーパーへの私からの所感などを伝えてから始める。
リアクションペーパー、単純に提出してくれたのが嬉しかったし読むのが楽しかった。学生のひとりひとりと繋がれる感。
一方で提出形式などについて、いくつか注意をする。
励ますつもりで伝えていったが、期末レポート!とか
ファシリテーター日記⑽_ 這いつくばって観察する
埼玉県の中高一貫校でお仕事の日。
プチ乗り鉄なので乗り慣れない電車にわくわくしながら向かう。
今日は中学2年生へ向けてのワークショップ。年に3回実施予定の初回だ。
ここの学校では私はプログラムデザインや全体の進行を行うメインファシリテーターではなく、グループワークをサポートするグループファシリテーターを務めることになっている。
今日は3回実施の初回なので、とにかく生徒の顔と名前、彼らに起きてい
ファシリテーター日記⑼_場の活性と学びのバランス
大学の授業の日。
在来線の特急に乗ってゆく。昨年度から通っているのだが、いつも軽く電車酔いするのをどうにかしたい。三半規管が弱すぎる。
始業。大学教員として前に出るので、ファシリテーターと役割は違うものの、今日もきちんと呼吸しながら喋ることは意識する。
スタニスラフスキーを読んできてもらったり、次回までに集まって練習してきてね、と伝えたりするが、これが難しい。
予習している人としていない人がい
ファシリテーター日記⑻_やり慣れたプログラムこそファシリテーションの背骨を通す
NPO法人PAVLICでの仕事。
小雨のなか向かう。都立高校の2年生を対象にしたワークショップ。
コミュニケーションゲームとジェスチャーゲームをアレンジしたグループ創作、というやり慣れたプログラム。やり慣れているからこそ、考えなくてもまわせてしまう。それはこわいことだ。ねらいとファシリテーションの背骨を通さないと、楽しい活動だった、というだけで終わるか、盛り上がらずに終わる可能性が高い。
前日か