ファシリテーター日記(17)_哲学対話と演劇のコラボWSをやりました

新しい試みのワークショップをやらせていただきました。
東京学芸大学大学院の修士課程所属の斎木柊志さん、
そして早稲田大学文学学術院講師(そして中学・高校・大学時代からの友達でもある)の山辺恵理子先生と共同での「哲学対話を演じるとき」と題したワークショップ。
つまりは、哲学対話と演劇のコラボレーションです。
通常「素」の自分で行う哲学対話を、「役」を演じながら行なってみました。

2つのジャンルで協働するワークショップをデザインするとき、どちらのジャンルを「アウトプットの中心」に据えるかを決めるのは大事だと思っています。今回は「哲学対話」と「演劇」のコラボレーションですが、「哲学対話」の方がアウトプットで、「演劇」はそのプロセスとして用いることになります。
ですので、私のファシリテーションもそれに沿って、演じるプロセスをサポートするようなものに、と意識しました。具体的には、演じやすくするために、参加者の様子を見て雰囲気や時間、場合によってはルールを調整するといった細かな役割に徹するということでしょうか。しっかり役を演じられるように地ならしして、主に哲学対話のパートをファシリテーションをする山辺先生に手渡す。逆に、終わったらきちんと役を背中から下ろしてもらう。

そうした今回の自分の役割は意識はやや表面に見えづらい。そして役割が見えづらい時はともすると”頑張って”しまいがち。
開始後、度々自分の役割を意識しながら居方を調整しました。
一方で始まってみるとところどころで山辺先生から「これは演劇の人じゃないとわからない場面だから」と私が入ってファシリテーションしたりと、微調整やその場で相談して決断する場面が色々。

ただ、そうした自分の役割と専門性をわきまえて、場を任せたり任されたり調整しあったりすることって、やっぱり協働するかた(今回でいえば山辺先生、斎木さん)のことをお互いに知っているからこそできることだなとも思います。

(なぜか今回はですます調で書きました)



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