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Google社のCEOサンダー・ピチャイ氏の”ゴキブリ理論”とは何か?
Google社といえば、ラリー・ペイジ氏とセルゲイ・ブリン氏の革新的なアイデアによって設立された世界を代表する企業であるが、現在のGoogle社のCEOはサンダー・ピチャイ氏といって、インド出身の方であるらしい。
今日は、そのピチャイ氏がある場所でおこなったスピーチを紹介してみようと思う。どんな内容かというと、自己啓発のための「ゴキブリ理論」である。
この理論は、
こんな悩みを持つ方々に役に立つ。
↓↓↓
▶︎すぐにイライラしてしまう
▶︎子育てがうまくいかない
▶︎部下との接し方が分からない
▶︎ついすぐに人の粗探しをしてしまう
▶︎これらの癖を治したいと思っている
ゴキブリ理論は、苛立ちやパニック、ヒステリーをおさえて、冷静に物事に対処する「マインドフルネス」の考え方を教えてくれるものである。
●ゴキブリ理論
▶起
あるレストランで、突然どこからか1匹のゴキブリが飛んできて、女性の服にとまった。
その女性は恐怖のあまり、ただちに叫び始めた。パニックでおののく顔を浮かべながら、声を震わせて、そのゴキブリを服から払い落とそうとしていた。ピョンピョンと飛び跳ねて。
そんな彼女の様子を見て、同じグループにいた人たちもたちまちパニックになった。
▶承
その女性はなんとかしてゴキブリを払い落とすことが出来たのだが、そのゴキブリはグループ内の別の女性の服にとまってしまった。
今度は同じグループの別の女性がさっきと同じドラマを続ける番がやってくる。
その様子を見たウェイターが、客を救出しようと向かう。パニックの中、リレーのようにゴキブリはあちこちへ飛ばされ、ついにウェイターの服にとまった。
▶転
ウェイターは直立して取り乱すことなく、じっくりと自分のシャツにとまったゴキブリを観察した。
そして十分に確信を持ったところでゴキブリを指でつまんで、レストランの外へ放り投げた。
私はコーヒーをすすりながら、そのドタバタを見ていたのだが、今繰り広げられたヒステリックなドタバタ劇の原因は、ゴキブリであろうと考え始めた。
でも。
もしそうだとしたら、なぜウェイターは平然としていたのか?
彼はそれを完璧に近い形で、混乱もなく処理した。
私は気づいた。原因はゴキブリではなく、ゴキブリが引き起こした騒動に「対処できなかったこと」が、彼女たちの心を掻き乱したのだ、と。
▶結
さらに私は気づいた。
父や上司、妻の怒鳴り声が私を掻き乱すのではない。彼らの怒鳴り声によって引き起こされる妨害に対処できない自分の至らなさが、私を掻き乱しているのだ。
交通渋滞が私を苛立たせるのではない。渋滞によって引き起こされる障害に対処できない私が、私を苛立たせるのだ。
問題そのものよりも、その問題に対する私の反応が、私の人生に混沌をもたらすのだ。
▶抽象化
私は理解した。
人生において「反応してはいけない」と。常に「対応すべき」なんだ。
女性客たちは「反応」し、ウェイターは「対応」した。
「反応」は常に本能的なものであるのに対し「対応」は常に、よく考え、状況が収拾できなくなるのを適切に防ぎ、人間関係に亀裂が入らないようにし、怒りや不安、ストレスや焦りに基づく決断を避けるためのものだ。
素晴らしい方法なんだ......
人生を理解するためのね。
- スンダー・ピチャイ
要は「とにかく落ち着け」である。
通常なら動揺したり、何らかの感情的な反応を引き起こしたりするような出来事があったときでも、自分自身を観察することが重要である。私たちの心がどのように反応するかに細心の注意を払うべきだ。
それから、ひと休みしよう。
反応があるからといって、すぐに行動する必要はない。一時停止し、行動せず、呼吸してみよう。
不合理な行動をとりたいという衝動が起こるのを見守り、そしてそれを手放せばいいのである。これには数秒で済むこともあるだろうし、その場から丁重に身を引き、自分をクールダウンさせてから対応すべき場合もある。
とにかくひと休み。
反応が無くなるのを観察する。
次に、最も知的で思いやりのある反応は何だろうか?と考えてみよう。
人間関係を保ち、教え、より良いチームやパートナーシップを築き、状況を改善し、自分自身を含め、すべての人を落ち着かせるために、何ができるだろうかと考えよう。
最初は、失敗するかもしれない。
でも、そのうち、この反応を見るようになり、うまくひと休みを取れるようになるはず。失敗しても気にしない。次からはもっと気をつけるようにすればいいだけ。
私たちがそのような反応を引き起こしたのは何が原因だったのかを記録しておき、また同じようなことが起こったときには注意を払うようにしよう。
心を配り、ひと呼吸おいてから、思慮深く、思いやりのある対応を考えてみよう。
私たちは飛んできたゴキブリに「反応」していないだろうか?冷静に落ち着いて、自分の心を見つめて「対応」することの重要性を教えてくれるのが、このゴキブリ理論である。
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