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経営戦略論、組織論、人材開発などに関する書籍が多めです
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2020年9月の記事一覧

人事部に問われる安全配慮義務

人事部に問われる安全配慮義務

 コロナ禍の中でも多くの日本人駐在員が海外に派遣されていますが、様々なストレスからか、精神疾患が増加しているようです。

  シンガポールや中国、ベトナムなどで働く日本人ビジネスマンの診療に長年たずさわっておられる医師の中島敏彦氏による著書『グローバル人材に必要なヘルスリテラシー』は、海外の医療や安全に関する情報の入手方法や活用方法、そして渡航先で気をつけるべき病気や健康問題と、その対応方法などに

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変われるか、日本型雇用

変われるか、日本型雇用

 日経ビジネス最新号。特集は「変われるか? 日本型雇用 働き方ニューノーマル」。

 第1稿ではジョブ型やリモートワークなど、新たな人事制度をいち早く取り入れた企業の事例を、第2稿では、ジョブ型雇用に対する独自のアンケート結果を引用しながら、成果主義や役割等級制へと変化に挑みながらも日本型雇用から脱することが出来なかった歴史にも触れ、安易な導入には警鐘を鳴らしています。

 個人的に読み応えがあっ

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アリババ・トヨタ・Google連合 という未来

アリババ・トヨタ・Google連合 という未来

以前にもご紹介した『日本経済予言の書』(PHPビジネス新書)

 その後半では、プラットフォーム型の大手企業(強者)が、利益を搾取するだけでなく、コンプラリスクを弱者に押し付ける"半グレ型ビジネスモデル"の闇を指摘するとともに、リーマンショック以降、世界中で着実に育ちつつあるポピュリズムの危険性とも関連付けて解説しています。

 人口問題に代表される「既に起こった未来」から、2030年に向けて私た

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ジョブ型ブームは何をもたらす?

ジョブ型ブームは何をもたらす?

 今朝(9/14)配信のNewsポストセブン、『令和の成果主義「ジョブ型雇用」ブームに漂う”負の既視感”』。
 経営学、そして組織論の専門家である同志社大学の太田肇教授によるレポートです。

 テレワークによって顕在化した日本型人事管理システムの弱点に対し、万能薬であるかのように“ジョブ型”が礼讃、待望されていることに対し、太田先生は「ブーム」という言葉を使って冷静な理解と判断を促しています。

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問題発見力を鍛える

問題発見力を鍛える

    VUCAと言われる不透明な時代、必要なのは既にある問題を解決する力ではなく、そもそも何が問題かを見つける力、、、というのは色々なところで言われることですが、本書は、問題解決と問題発見に必要な能力の違い、考え方や動き方の違いについて具体的な例を挙げて解り易く解説しています。

(問題解決)問題は与えられている
(問題発見)問題は自分で見つける

(問題解決)枠の中で考える
(問題発見)“枠”

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なぜトヨタは衰退するのか

なぜトヨタは衰退するのか

 今週の通勤用の一冊、『日本経済予言の書 〜2020年代、不安な未来の読み解き方』(PHPビジネス新書)

 経営コンサルタントである著者が、ボストンコンサルティング時代に身に付けた未来予測のメソッドを用いて、"既に起こった未来"についてニュートラルな立場から解り易く解説しています。(単に「未来を予想しています」と書くにはあまりに論理的で説得力に満ちています)

  CASEと総称される、自動車産

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「問う力」

「問う力」

 最近、最も身に付けたいと、色々アンテナを張っているひとつのキーワードは「問い(を立てる力)」。

 そんなアンテナがキャッチしたのが本書『「問う力 」が最強の思考ツールである』(フォレスト出版)

    自らに問いかけ、思考を深める(第1人称)、相手に問いかけ、気付きを促す(第2人称)、集団に問いかけ、対話を促す(第3人称)、の3つに分け、「問い」の立て方を実践的に解説しています。

  特に

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『ハーバードはなぜ日本の「基本」を大事にするのか』

『ハーバードはなぜ日本の「基本」を大事にするのか』

  人気作「ハーバードで一番人気の国・日本」の著者である佐藤智恵氏による新著『ハーバードはなぜ日本の「基本」を大事にするのか』(日経プレミアシリーズ)

  ハーバードで人気の日本企業研究の教材となっているコマツ、ディスコ、ホンダAKB48や、高度経済成長を実現した国家戦略などの「ケース」が、読み易く短編にまとめられた一冊。

  安藤百福氏によるチキンラーメン誕生のストーリーなど、既に各所で引用

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