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私のOAD日記

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TV業界に就職してはや30年。時はあっという間に流れた。思えば大学生の時、何をして生きていくかを考えて、人を喜ばせる仕事をとこの業界を選んだ。思い立ったのが遅かったのとバブルで色…
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#日記

「報道制作部ママ」の称号

「報道制作部ママ」の称号

54歳、この春会社勤めを卒業しました。

定年は誰が60歳だと決めたのだろう。
今でも思い出す、大学4年の春。いきなり何かが降ってきたかのように、就職活動途中でマスコミ業界へ舵を切った。既に活動を始めていた人達とは、かなり水を空けられていたことは分かっていたし、きっと、何をいまごろ?!とバカにされていたことも分かっていたけど、何とも思わなかった。自分の人生だ悔いのないように行きたい。好きな仕事をし

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「しめて」は出さない

「しめて」は出さない

 TVのフロアーディレクターをしているとTVに出演している人やアナウンサーへこっそり指示を出すカンペというものがある。

こっそりと書いたのには訳があって、放送している枠の時間を出したり、次の進行を出したり、コメントを間違えないように訴えるように伝えたい時に、カメラの向こうの視聴者に気付かれないようにアナウンサーに教えて上げるものだから。

また、お話を伺うために起こしいただいたゲストさんには、時

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忘れないために

忘れないために

今日は働き出して2度目の涙だった。
仕事で泣くことはしないと私は決めている。そして私の世代は思っている。だから私は職場では絶対泣かない。そこには女だからみたいなものも少し入っている。私の世代は。私の世代はというのは入社して30年くらいの世代。驚くよね。

でも今日は、席にいてどうにも止まらなそうだったので、トイレに行って涙した。働きだして2度目の涙だった。
そう、私の世代は例え会社で泣いたとしても

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会社のプロジェクトには参加すべし

会社のプロジェクトには参加すべし

あるプロジェクトに参加しました 派遣されている会社の40周年記念企画で映画を製作することになり、有志を募集中だったので、すかさず応募しました。

色んなことがあり半年以上noteを離れていた理由のひとつです。

 私は映画が好きでこの業界(TV業界)に入りました。だから、TVの会社で映画の仕事に携われるとは思いがけず、とても嬉しく即手を挙げたのです。

TV局が映画製作?と思われるかもしれませんが

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好きなことをしてね

好きなことをしてね

 「わぁ〜!!いいですねぇまた来ましょう!」
先日ランチに誘った職場の後輩が言ってくれた。コロナ禍に弊社の社員として入社、歓迎会も無いままになっていて、ずっと気になっていてやっと誘うことが出来た。

 よく日本では飲みニケーションなんて言葉があり、バブル期に就職した私などはそれこそあまり働きも良くないのに先輩方にことあるごとに誘われ、また飲み会が開催されては努めて半分社会勉強半分で参加して、それは

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ポジショニング

ポジショニング

この仕事をしていて、本当にポジショニングは重要。特に私の仕事はカメラに映らない仕事だから。

アナウンサーやタレントさんは映ってなんぼですが、裏方である私は映ってはいけない。

だけど、出演者には分かるところに居なければならない。そしてカメラの邪魔にならないところ、そして窮屈でなく動き安くて自分は居心地のいいところ…何処だ?!

音声マンをしている時も、とにかく音の近くへしかし、これまたマイク共々

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テーブルに着くという選択

テーブルに着くという選択

 ずっと前から思っている。男女機会雇用均等法などがいわれてもう長いのに、社会に出ても一向に変わらない男性優位の世の中。よくよく考えてみたら決定権のある人は、ほぼほぼ男性。それじゃあそんな世の中になるよね。

 兄を持つ私は、幼い頃から兄とよく遊び可愛がってももらえたからか、何の抵抗もなく、言いたいことは言い、同じ様に過ごしたために、女性だからと引け目を感じることも無く、どちらかというと男勝りなとこ

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仕事納め

仕事納め

TVってお正月もあってるよね?

TVは朝も夜もずっと放送されています。今はかなり録画というものが浸透していますが、私が小さい頃は、TVでやっていることは、リアルタイムで行われれていることだと何だか勘違いをしていました。

だから芸能人とか深夜まで大変だなぁとか、さっきは別の局に出ていたのにとか…まあ本当に良くいえば純粋にTVを楽しんでいたし、悪く言えばまんまとTVにハマっていたのかもしれない。

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タイムキャッチは要保存

タイムキャッチは要保存

TVの放送枠は、当然の事ながら時間が決まっている。CMも15秒、30秒…と時間が決まっていてその枠をスポンサーさんに出していただくことになる。

当然の事ながら、時間には厳しい。それこそ1秒たりとも1フレ(1秒は60フレーム)だって間違うわけにはいかない。

間違った場合事故になる。TV局で言うところの、放送事故。

私は入社して2年目から、TVの監視業務であるマスター(主調整室)勤務となった。そ

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社用スマホを貸与されました

社用スマホを貸与されました

社内勤務であり、派遣でもあるため、ずっとスマホは自家用でしたが、全てがアプリを通して通知されるようになり、アプリを搭載していない私は連絡が漏れることが多くなって来て、いよいよ社用スマホを貸与されました。

分かってはいるものの少し責任が…重い。手にしたからには、休みの日でも必ず出なければならない。報道ですから当たり前ですが。

今までは、気を付けていてこちらから頃良き時に連絡するというスタイルだっ

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リフレッシュをしていました

リフレッシュをしていました

いつからだろうか、労働組合と会社との間でリフレッシュ休暇なるものを取得することに合意がなされ、有給休暇を連続して5日間取得が可能になった。

入社して3年ほどたった頃、仕事頑張ってるしちょっと遠方へ旅行へ行きたいかなぁと思った時、これが無かったのでその旅行は諦めなければならなくなった。

当時シフト勤務で回している職場に配属されていたので、どうにか休めるのでは?と淡い期待を持っていた。

自分もも

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「ドヤ!」って顔してやろう

「ドヤ!」って顔してやろう

 仕事をしていると、あれもしたいこれもしたいとしたいことは増えてくる。

 面白いことに、私のしているTVの仕事では、色んな発想を膨らませる制作と、それに答える技術という形で日常の仕事は進む。

やりたいことはひとつ、視聴者に面白いと思われる番組、視聴者が喜ぶ番組を作ること。

ニュースに関しては、分かりやすく速く伝えること。

そこは共通している。制作がやりたいことに技術が応える形だが、技術側が

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仕事でミスをしたら

仕事でミスをしたら

まず、謝る。

もちろんミスはないに限る。でも人間だから、誰にでもミスはある。必ず。だから大事なことは、ミスをしたあとの事。

それに、ミスをしないようにという仕事の仕方は、私は良くないと思っている。それでは臆病で何もできなくなるし、実はそのことが返ってミスを誘ってしまうことをみんな知らない。

ミスはある。でも誰だってミスをしようと思ってする訳ではない。だから、ミスをしたあと、あなたはどうします

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SEの山を教えてね

SEの山を教えてね

TVは、映像と音声が別々に流されている。

番組の技術的設計図の様なcueシートと呼ばれるものがあり、そこには詳細が書かれている。

家庭のTVモニターから流れてくるものは映像にアナウンサーの声やBGMや最近は効果の着いた文字などが画面いっぱいに踊るように出て来る。ちょっとそれはカメラマンに失礼でしょってくらいにデコレーションされたものまでが届くわけだが、それらは本来バラバラで、1つにまとめる作業

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