生駒通子

g.o.a.t、note、ソナーズ、そして再びnoteへ。生駒通子です。 キュビズムと…

生駒通子

g.o.a.t、note、ソナーズ、そして再びnoteへ。生駒通子です。 キュビズムと未来派の融合を目指して螺旋していきたいと思います。 日記をキュビズム律で綴ります。 蜻蛉にはたくさんの目がありますね。ではたくさんの耳をもつ生物はありますかあります。

記事一覧

隙間から出て來る隙間などなかつた地面のめりめり

3月6日 ヒヨドリのハクモクレンに番ひ硬くねぢ込む蕾も上向きに空 隙間から出て來る隙間などなかつた地面のめりめり ふさいだ穴ゆるめて春の持ち上げる 猫踏まずホール…

生駒通子
2か月前

マダガスカルと名づけくしゃみの晩夏光

7月3日 二本のあばら折りたるを知らぬ伯父へのふりかけセットから 梅雨明けて蝉聞かぬまま颱風四号が遅い 午前三時の短夜も渇けば長いエアコン止まる 15分待つかき…

生駒通子
2か月前
4

印象派のやうなくしやみに日の出前が暗い

2月6日 評判の人が百円のお汁粉を毎日の夕暮れを自動販売機はダイドーで 急坂にコンセントは洗濯機を任されて網戸のたわみに淀んでしまつて 本日の夕焼けに紙コップの朝…

生駒通子
2か月前
2

リュックに入れる弁当傾けて二つ

1月9日 三連休に年改まり緑のたぬきへも余る七味の使いみち ポーカーの手札すらできず年賀状に眼鏡と獣医の混じり 離婚せし友の刷った年賀状に行間の白くて広くて 雑煮…

生駒通子
3か月前
1

寒がりな猫が飛び込んでいくはずの枯野は薄

12月5日 眼鏡を鼻でもちあげる透明のネバネバを貼りにいく前日の洗濯物 ホットケーキ焼く二枚目のリフレインに戻らないJーPOP きのこのかたちのカフェは初めてのル…

生駒通子
4か月前
1

出入りするたび施錠する扉の内で床に穴が開けられていく音そして音

11月7日(立冬) 袈裟懸けにしたPHSの鳴らない坂道を転げていく タイラップでまとめられない暴れん坊を四角く運んでいくゲーム 出入りするたび施錠する扉の内で床に穴…

生駒通子
4か月前
1

ダダも未来派も禅なのだと言うように夜鳴く鳥

むずかしいことはよくわからないけれどことばは呪縛霊だからね Nescio quid suus 'difficile, sed Et lingua spiritus est cum execratione maledicta congessit なぜ難…

生駒通子
4か月前
2

経理の井戸水には長い長い脳外科医を

10月3日 台風の逸れて消費税含まずの文字見落としていた夕暮れの濃紺 正門に銀杏落ちて香りがいつものトイレマジックリンではないですねどうしますかと経理 漏水の音…

生駒通子
4か月前
1

ラテンゴイイネ。

原文 たまに来る電気屋さんだ 猫二階へ走る猫二階へ猫走る猫二匹いる家 ブレーカーは洗面所の猫砂を踏んで 夕べ摘まみ出した蜘蛛猫砂の中にまた つま先までピンとさせ…

生駒通子
4か月前
1

google翻訳を二度通過させる

5月19日 やってみた。 グーグル翻訳で再翻訳した俳句。 古い池やカエルに水が注ぐ音 柿を食べると鈴が「法隆寺」になります 5月の雨を集めて高速化する「最上川」 村…

生駒通子
10か月前
1

コママンの朝は晴れ

出窓でいびきをかく猫は白い。その名は赤い鼻をしたいらいらする出窓でいびきをかくいちご猫青楓です。どうしても起き上がってギターを握ることができません。勤務時間まで…

生駒通子
10か月前
2

生駒通子といふ現象

 あの人はカムバックできると思っていたのです。  それで養生を怠ってしまって、結果、衰弱を早めました。  ああ 句読点はとても煩わしいので もう使いたくありません…

生駒通子
10か月前
3

コーヒーに足ある虫おちれば水輪に月ひとつのゆれるゆれる

2021年9月 籠二つ下げて違ふ似たような車ばかりが 思いのほか叩きつけられてゐて秋雨 ハザードランプのことばは異国の道に似た土砂降り さいごのレーズンバターサ…

生駒通子
1年前
1

#毎週ショートショートnote #ジュリエット釣り

【ジュリエット釣り】 餌にジュリエットを用いる海釣りの漁法でのませ釣りの一種。ジュリエットバルコニーという独特な仕掛けを用いる。 【ジュリエット】 細長く節で構…

生駒通子
1年前
30

#しゃべる画像 #毎週ショートショートnote

GIFアニメがしゃべるという。 この画像は開いている目をつぶり続けるという、いわゆる無限ループ画像になっており、当然、音声を保存できるファイルタイプではないのだ…

生駒通子
1年前
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#日本ダイエット #毎週ショートショートnote

砂を噛むような人生を、甘いパンばかり食べて過ごしたせいか、苦しいほど肥えてしまった。大人びた幼年期、知ったかぶりの少年期、人見知りの青年期。いつも両手に甘いパン…

生駒通子
1年前
9
隙間から出て來る隙間などなかつた地面のめりめり

隙間から出て來る隙間などなかつた地面のめりめり

3月6日

ヒヨドリのハクモクレンに番ひ硬くねぢ込む蕾も上向きに空

隙間から出て來る隙間などなかつた地面のめりめり

ふさいだ穴ゆるめて春の持ち上げる

猫踏まずホールケーキは皿に黙つて

夜八時に寝る連日を汗に替え深夜二時を裸足で

車中にザ・フー掻き消せば春一番など見るだけの風

3月13日

伯母の四十九日の印象・日の出(モネ)あたたかくて

午前3時の連れ合い動き猫へちゅ~るをくれてやる

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マダガスカルと名づけくしゃみの晩夏光

マダガスカルと名づけくしゃみの晩夏光

7月3日

二本のあばら折りたるを知らぬ伯父へのふりかけセットから

梅雨明けて蝉聞かぬまま颱風四号が遅い

午前三時の短夜も渇けば長いエアコン止まる

15分待つかき氷求める列にDMのごとき夏空ビルの隙間に

かき氷のスプーンが入らない表面張力

予報円大きな小雨とんかつを買いに出る日曜初日

仕切りは友の彼女だつた初対面なのでスターバックス

7月17日

三連休が初盆の親戚と水羊羹の再配達と

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印象派のやうなくしやみに日の出前が暗い

印象派のやうなくしやみに日の出前が暗い

2月6日

評判の人が百円のお汁粉を毎日の夕暮れを自動販売機はダイドーで

急坂にコンセントは洗濯機を任されて網戸のたわみに淀んでしまつて

本日の夕焼けに紙コップの朝焼けから小さい胃を通過してコーヒーは濃く冷めて

死は寒さ 墓地管理週休二日に防寒コートの二次被害も慣れた

茶色の透明の大きな錠剤の白い三分の二が斜め

2月13日

豚肉売場の老夫婦に野菜から順にパンまで混みあふスパイスへ戻る

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リュックに入れる弁当傾けて二つ

リュックに入れる弁当傾けて二つ

1月9日

三連休に年改まり緑のたぬきへも余る七味の使いみち

ポーカーの手札すらできず年賀状に眼鏡と獣医の混じり

離婚せし友の刷った年賀状に行間の白くて広くて

雑煮から汁粉へ明るい風呂だ

七草粥と山頭火ならぶ食卓の天井裏を引つ掻くこと引つ掻くこと

中村屋の饅頭も従兄が伯母の養老病院の書類も丸呑みで連帯保証人

オミクロン禍に鈴鹿峠を越えられぬ妹の友の遺作集

1月16日

津波警報は甘い

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寒がりな猫が飛び込んでいくはずの枯野は薄

寒がりな猫が飛び込んでいくはずの枯野は薄

12月5日

眼鏡を鼻でもちあげる透明のネバネバを貼りにいく前日の洗濯物

ホットケーキ焼く二枚目のリフレインに戻らないJーPOP

きのこのかたちのカフェは初めてのルカによる福音書とは無関係なクリスマスツリー

市街地を蝶結びした軌跡の結び目にカーナビの目的地周辺というアイコンは木のある自宅

乗り上げて顎を擦ったケンタッキーフライドチキンは警備員の崩れてビスケットの美味

業務上加湿器に曇りの

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出入りするたび施錠する扉の内で床に穴が開けられていく音そして音

出入りするたび施錠する扉の内で床に穴が開けられていく音そして音

11月7日(立冬)

袈裟懸けにしたPHSの鳴らない坂道を転げていく

タイラップでまとめられない暴れん坊を四角く運んでいくゲーム

出入りするたび施錠する扉の内で床に穴が開けられていく音そして音

時間より早くかえりましたというメールが人を介して書置きが残されている

おいしい水の左右があったか~い

ポケットの休日出勤は鍵束のじゃらじゃら

11月14日

片手間に聞いたことなき名の花を選ぶ五

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ダダも未来派も禅なのだと言うように夜鳴く鳥

ダダも未来派も禅なのだと言うように夜鳴く鳥

むずかしいことはよくわからないけれどことばは呪縛霊だからね

Nescio quid suus 'difficile, sed

Et lingua spiritus est cum execratione maledicta congessit

なぜ難しいのかわかりませんが呪いの精神の言語

なにもできなかった芸術なんて芸術じゃないから芸術じゃないを芸術にしてやるといって言葉とイメージをきるた

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経理の井戸水には長い長い脳外科医を

経理の井戸水には長い長い脳外科医を

10月3日

台風の逸れて消費税含まずの文字見落としていた夕暮れの濃紺

正門に銀杏落ちて香りがいつものトイレマジックリンではないですねどうしますかと経理

漏水の音かけ流し温泉付き個室のごとき留守番もできないのか

速やかに経営戦略会議審議理事長決裁後副本添付担当課長及び経理へ東京ばな奈を

金属の光沢を帯びZOOM会議技術担当者のテストテストテストの声に顔が二十五

車寄せすぎスライドドア引っ

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ラテンゴイイネ。

ラテンゴイイネ。

原文

たまに来る電気屋さんだ

猫二階へ走る猫二階へ猫走る猫二匹いる家

ブレーカーは洗面所の猫砂を踏んで

夕べ摘まみ出した蜘蛛猫砂の中にまた

つま先までピンとさせ針はゆらゆら

漏電はありませんと足の裏

薄い紙置いて出ていけば出てくる猫は一匹

自動翻訳

It is an electric shop that comes occasionally

A cat with two cat

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google翻訳を二度通過させる

google翻訳を二度通過させる

5月19日

やってみた。

グーグル翻訳で再翻訳した俳句。

古い池やカエルに水が注ぐ音

柿を食べると鈴が「法隆寺」になります

5月の雨を集めて高速化する「最上川」

村上春樹さんは『風の歌を聴け』を書くとき、始め、英文で書いて翻訳した、というのを読んだ記憶があります。

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文体から手癖のようなものをなくすには、機械的に翻訳可能な構文と、機械的に翻訳したような文体が無機質なのではないかと

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コママンの朝は晴れ

コママンの朝は晴れ

出窓でいびきをかく猫は白い。その名は赤い鼻をしたいらいらする出窓でいびきをかくいちご猫青楓です。どうしても起き上がってギターを握ることができません。勤務時間までのギャップはありますか?プラスチックのゴミはもう出ており、ツバメは空と同じコースのように見えます。ベランダに座っている白猫と四隅に薔薇が咲く庭園です。レモンという名前は、黄色ではない白猫の名前です。座ったときに足を組む椅子の硬さ。ピックをド

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生駒通子といふ現象

生駒通子といふ現象

 あの人はカムバックできると思っていたのです。
 それで養生を怠ってしまって、結果、衰弱を早めました。
 ああ 句読点はとても煩わしいので もう使いたくありませんの
 あの人といふのは父でわがままで中心でなければいられなかった
 カムバックといふのは衆目の集中点に立ち戻ろうといふ希望だつたのか
 旧仮名交じりごめんあそばせ ともかくもう 当番なのです
 ケーキおいしうございました もう十五年以上も

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コーヒーに足ある虫おちれば水輪に月ひとつのゆれるゆれる

コーヒーに足ある虫おちれば水輪に月ひとつのゆれるゆれる

2021年9月

籠二つ下げて違ふ似たような車ばかりが

思いのほか叩きつけられてゐて秋雨

ハザードランプのことばは異国の道に似た土砂降り

さいごのレーズンバターサンドは紅茶を瓶から注ぐはじめての初秋の音

ピザつり銭なく支払うとりおきの土砂降りではないか

がばりと起きた夫のクレセント錠をひつかく猫にも涼風

夜長を短く眠りし後の早朝は海沿い

返すための本の何を移動するのか知れず蟋蟀の声

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#毎週ショートショートnote #ジュリエット釣り

【ジュリエット釣り】
餌にジュリエットを用いる海釣りの漁法でのませ釣りの一種。ジュリエットバルコニーという独特な仕掛けを用いる。

【ジュリエット】

細長く節で構成された体を持ち、通常、囲口節と口前葉は分離している。全てではないが多くが、粘液の鞘から頑丈な角製の鞘までの様々な管状の巣で生活している。口肢は球状や円筒状であり、0本から7本の触角を持つ。筋肉の発達した咽頭は、背面に1対の下顎、前面に

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#しゃべる画像 #毎週ショートショートnote

GIFアニメがしゃべるという。
この画像は開いている目をつぶり続けるという、いわゆる無限ループ画像になっており、当然、音声を保存できるファイルタイプではないのだが、その画像を開いてから、42分35秒くらいのときに下りてくる瞼に、十七の口が貼りついていて、その口のいくつかがしゃべるのだという。
口といっても唇ははぎ取られており、上下の歯茎が剥き出しで、歯の隙間からひっきりなしに息と涎が洩れてくるので

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#日本ダイエット #毎週ショートショートnote

砂を噛むような人生を、甘いパンばかり食べて過ごしたせいか、苦しいほど肥えてしまった。大人びた幼年期、知ったかぶりの少年期、人見知りの青年期。いつも両手に甘いパンがあった。
そして恋人や結婚や家庭なんてふつうにできるものだという考えが、甘いパンよりもずっとずっと甘いものだと気付いた中年期を経て、痩せればまだワンチャンあるんじゃねえ期の今、ダイエットに最適な、安くて、カロリーが低くて、簡単に手に入って

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