孤独とツルハシと私
孤独とは、単に一人であることでしょうか?
誰かと一緒にいても感じる満たされなさ、
寂しさ、それらは孤独の本質です。
それは人肌恋しさにも似ている。
性的な意味ではなく、皮膚感覚を伴う焦燥・欠落・飢餓感がありませんか?
自分を理解できない、他人から理解されないことにもつながっています。
しかし、孤独は孤立とは異なります。
孤立は社会的に避けるべきですが、孤独もそうでしょうか?
⛏️
孤独は確かにデメリットがあります。
同時に、メリットも存在します。
静かに集中して本を読み、何かを創造し、
自分を磨き上げる静謐でもあるから。
私の一意見ですが、孤独への対応は、
その人の人間力や人生観、世界観、価値観に大きく左右されます。
私たちは成長とともに視野を広げ、理解を深めていきます。
小学生の頃には複雑で分からなかったことも、
高校生になれば理解できるようになる。
そして25歳になって振り返ると、また新たな気づきがある。
このような経験は、多かれ少なかれ、
どなたにもあるのではないでしょうか。
⛏️
現代社会は、便利になればなるほど複雑化します。
分業が進み、専門化が進むにつれ、人々の繋がりは希薄になります。
昭和のスーパー、平成のネットスーパー、令和のフードデリバリーと並べてみると、
その変化は明確です。
便利になることは同時に複雑になること。
私たち人類という生き物は、この急速な変化に合わせて
同じ速さで進化することは困難です。
これが、私から見た、孤独が起きやすい社会構造の姿です。
⛏️
孤独が良いか悪いか、自分が悪い、社会が悪い。
そういった単純な二項対立ではなく、
複雑に絡み合った有機的な現象が孤独です。
他の切り口なら、別の景色になります。
ですから、複雑なことは複雑なまま考えてみる。
いろいろ調べ学び、自分の言葉で説明してみる。
そして、自分が一番納得いった答えこそ、
自分にとっての正解。
そして、それはその方の世界観の更新です。
このように考えると、孤独をきっかけに現代社会を理解することができます。
つまり、孤独にも使い道があるのです。
それは、孤独と自分を起点に、
社会や歴史との有機的な結びつきを再考し発見するチャンスです。
だから、孤独を自覚して向き合えることは、
一種の才能であり、
その方の中の「鉱脈」を掘り当てるための「ツルハシ」にもなる。それも孤独の一面です。
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