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ある子どもの記録(2/4)

前編【ある子どもの記録(1/4)

バイト先では再び楽しく働けていたものの、そのしわ寄せが来たのは昼間の大学生活でした。
一緒に授業を受ける子たちとの距離は縮まらず、ゼミの同期にも先輩にもサブゼミにも馴染めず、ゼミの活動にかかりきりで大好きなサークルの活動も出来なくなり、関わる機会がないので後輩とは馴染めず、仲の良い先輩であるものの、サークル長の方針には疑問ばかりが積み重なり、サークルで同級の子たちからハブかれ、異性の友達とも上手くいかず、授業には満足するどころか退屈すら覚え始め、成績は低下し、夜のバイトで疲れ切り授業で寝ることも出てきました。
公私共にどころか、バイト以外の全てには救いはありませんでした。

バイト以外ではストレスだらけという状況が続き、無性に食べたい衝動に駆られるようになりました。
困ったことに、バイトにのめり込んでいたお陰で、授業料や家賃を払ってもまだ自由になるお金があったのです。
ドラッグストアで袋が一杯になるほど買ってきては、30分もたたないうちに食べきるということを繰り返しました。
感じるのは、罪悪感より自分への嫌悪感でした。
ただでさえ賄いで丸くなった体は、更に丸みを帯びました。

お腹が出始めました。
ジーパンは履けなくなりました。
二の腕が太くなりました。
半袖が嫌いになりました。
上半身を捻ると、背中の肉がはっきりと感じ取れるようになりました。
シルエットの出ない服を選ぶようになりました。
顎を引くと、二重顎が出来るようになりました。
鏡を見るのをやめました。

ある日、パソコンで調べ物の最中に、ある法人のサイトに出会いました。
海外で活動している法人でした。
活動に興味を持った彼女は、ピンときました。休学してこれに参加すると言えば、先生も休学を許可してくれるに違いない。夢だったバックパックもできる、何よりもゼミから抜け出せるのではないか?

結果は、トントン拍子でした。
誰からも反対されなかったのです。
周りに許可をもらい、サブゼミは抜けることが出来ました。
サークルは除名をお願いしました。
帰ってきた時は既にいないのだからと、友人から浮いていることなど構わなくなりました。

続編
ある子どもの記録(3/4)
ある子どもの記録(4/4)


【お断り】ーーーーーーーーー
連載しています。
嘘です。書いていたら長くなりすぎたので分割して投稿するだけです。
普段は800〜1,000字を目安に書いているのですが、なんと4,000字近くなってしまったので……
あ、また嘘ついてますね、目安じゃなくて、書いていたらそのぐらいになるってだけですw

分割する理由は簡単です。
長過ぎる横書きの文章は、私自身が読む気にならないから。
縦書きならまだしも、苦痛じゃないですか、長い横書きの文章読むの。……あれ、私だけですかね?(笑))

太っていくだけの子どもの話です

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