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セーラームーンになりたかった
物心ついた(私の場合、だいたい3歳ごろから、はっきりとした記憶というか、自我がある)頃、私の人生の最初から意識の中に居た存在が、家族のほかにひとつだけある。
セーラームーンだ。
1990年前後生まれの人にとってはお馴染みの、「セーラームーンになりたい」という夢。
私もいつも短冊に書いていた。
もちろん、その夢が叶うはずはない。
もちろん、キャラクターショーに出るとか、声優になるとかそういう
休日スイッチと自由度
すこし足を伸ばしたところにある、街の公園が好きだ。たくさんの木や、花が植えられていて、小さな川が流れている。
わたしは毎週末、ここに来る。
朝、コーヒーと小さなお菓子を持って。
川のそばのベンチに座って、ゆっくりと朝の空気を吸い込み、1日の鼓動を感じる。
コーヒーも、気に入ったお店の豆で淹れて家から持ってきたり、途中にあるコーヒーショップで買ったり、気分に任せる。
おやつもまた然り。好きな
あのころ愛した非日常
ある5月の連休のことだった。
私たちは、父の友人家族と一緒にキャンプに来ていた。キャンプといっても、隣同士のバンガローを借りて泊まるというものだ。
昼のバーベキューを食べ終わり、夏の虫が鳴きはじめる夕暮れに差し掛かった頃。
母の提案で、片方のバンガローを子どもたちだけで自由に使うことになった。
私と、弟と、父の友人家族の子どもたちが3人。
見慣れない山奥の風景、じりじりと忍び寄る夜、そして、雨