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「あなたでも、作家になれる?」

 不思議とここ「note」には、作家志望者が多い。
 
 作家活動に憧れを持っているのか、それとも自分の書いた本を商業出版したいのか、編集者に、先生、先生、締め切りが近いですよ、原稿の方大丈夫ですよね、文壇バーへ行きますか? お供しますよ、ファンが見張っていますから裏口から出ますか?公用車でバーへ行きましょう、かわいいこが入ったらしいですよ、きっと先生の大ファンで待っているはずですよ、というような売れっ子芸能人の様になることを夢見ているのであろうか?
 
 大学生や若い人は、作家になれる可能性が高いと思う。
 
 若さが武器である。それも怖いもの知らずの強さが必要だ。
 
 若いとまだ家庭を持っていないから、自然と書く時間が増える。
 書く時間が増えるといっても、言い換えると自分の自由になる時間が多い。もちろん、寝て過ごしても良い。
 
 その時間を無駄にせず、小説を書いたり、プロットについて考えたり、集めたメモに目を通したり、漠然と作品の全体像について考えたりする時間に使えるからだ。
 
 大学生の時の小説家デヴューが一番よい時期だと思う。
 
 親から仕送りが送られてくるから、それで過ごせばいい。
 働くことやお金のこと、労働のことを心配しないで済むのは強い。
 その分、余計なストレスが消えるからだ。
 
 親や親戚には、大学で真面目に勉強しているふりをし、実際は大学へは行かない。毎日、原稿を書いていればよい。
 
 大学は、4年生の大学なら倍の8年間は入れる。親には、おれさあ、頭が悪いから理解するのに人の倍かかるんだよ、ごめん、ごめん、一流商社へ入るから、仕送りだけは頼むよ、と、親に土下座をし、畳ににぐいぐいと額をすりつけるようにする。時には、涙を流すふりをし、親を完全にだます、大悪人になるのだ。
 小説の主人公を地でいっているようであるが、これも作家になるためと思えばよい。
 こんなことができるのは、大学生しかいない!


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