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#短編小説
【小説】踏み出したら「おはよう。」が聴こえる
「待って! 行かないで!」
あの日、そう言っていたら、あなたは今も私の隣にいてくれたのかな?
この桜の花びらが舞う駅までの道を、今も一緒に歩いていられたのかな?
毎朝、同じ時間で目が覚める。
無意識に手を伸ばしたテレビのリモコンは、なんのためらいもなく同じボタンを押した。聴こえてくるテーマソングも、聞こえてくる元気な声も、何も変わらない毎日の始まりを知らせてくれる。
涙で目覚める毎
小説|ふたばのクローバー
二本のクローバーに、子どもが生まれました。お母さんクローバーも、お父さんクローバーも、この子を必ず幸せにすると誓います。子どものクローバーには、他のクローバーとは違って、葉が二枚しかありませんでした。
子どものクローバーは、何度も他のクローバーからいじめられました。二枚しか葉っぱがないからです。子どものクローバーは傷つき、悲しみました。「お母さんとお父さんは三つ葉なのに、どうして私だけ双葉な