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合格者が語る 司法書士を目指した理由とは~2021年度司法書士試験 合格体験記より~

岡信 瑞希さん
私が司法書士を目指したきっかけは、社会に胸を張れる資格をとりたいと思ったことです。夫の転勤に伴い、新卒で入社した保険代理店の会社を退職することになり、当初は同業界への転職を考えていました。しかし、いざ履歴書を目の前にすると、自分には履歴書に堂々と書けるようなスキルや資格がないことに、愕然としました。このままでは何の力も身につけないままなんとなく社会人生活を送ることになる、絶対後悔する、と思い資格をとることにしました。受験時期と勉強期間を考えて、最初は行政書士の資格を取得しました。その時点での再就職も考えましたが、事務所の方の話を聞いて、司法書士の資格を取ればさらにフィールドが広がるということを知り、司法書士の資格も取ろうと決意しました。
廣川 祐司さん
現在の仕事は病院で相談員業務を行っていますが、その中で相続や成年後見について取り扱うことが多いことから福祉の知識のみならず法律知識も知りたいと思ったことが司法書士を目指したきっかけです。また、支援をしている方々のご家族から「家族も高齢になってくるが、今後どうしていけばよいのか」と質問を受けたことで信託にも興味を持つこととなりました。
勉強をはじめてからずっと週5日フルタイム勤務でした。法律の勉強ははじめてであったため理解できずに勉強を断念してしまうかもしれないという不安はありましたが、入門講座で基礎からわかりやすく教えていただいたことで、法律を学ぶことが楽しみとなりました。
高野 恵さん
司法書士を目指した一番のきっかけは母との別れです。父はすでに他界しておりましたので、両親を失った喪失感は思っていた以上に大きく、毎日泣いてばかりいました。そのような中、母が残した遺言公正証書謄本をみていて、相続登記や遺産分割協議書作成で司法書士の先生にお世話になったことを思い出しました。私は大学卒業後に会社の法務で勤務していたことがあり、10年以上前に旧司法試験の勉強をしていたことから、もう一度法律に関わる仕事がしたいなと思い司法書士を目指すことにしました。
資格の学校は、旧司法試験の勉強時に伊藤塾にお世話になりましたので、自然と今回も伊藤塾に決めました。
永島 俊さん
司法書士を目指したきっかけは、不動産会社での仕事を通じて、司法書士の業務内容などを知り、自分も司法書士になりたいと考えたことでした。
学習開始から合格時まで、正社員として働きながらの学習でした。すでに行政書士の試験には合格しており、民法や会社法などで既知の法律用語を、司法書士試験の過去問で見つけることができたため、軽い気持ちで学習を開始しました。学習開始した当初の不安事項としては、仕事をしながら合格することができるのだろうか?というものでした。これについては、会社の取引先である司法書士に質問をして、働きながらの合格者がいることを確認できたため、解消することができました。
深谷 典子さん
私は前職で公務員をしていたのですが、今のままの自分でいいのか?と常々思っていました。あるきっかけで役所を退職し、前職での法律知識を活かす仕事につきたいと考えていたところ、仕事で関わることの多かった司法書士の先生のことをふと思い出しました。当時、お世話になっていた司法書士の先生は、弁護士の少ない地域で簡裁代理から成年後見まで、地元に密着し、文字通り「法律事務の専門家として国民の権利を擁護し、もって自由かつ公正な社会の形成に寄与する」方でした。真摯で丁寧で当事者に寄り添った仕事、そんな仕事がしたいと思い、司法書士を目指しました。
北御門 嘉昭さん
私は平成元年頃司法書士の補助者として働いており、司法書士試験も何度か受験しました。何度も挫折を経験し、完全に諦めていました。
長い月日が経過して、50歳を過ぎた時、ある事情で職を失いました。色んな問題が重なり苦しかった時にある法曹の方の決断で私は救われました。残りの人生、法律を使いできるだけ多くの人の力になりたい。そう考え司法書士試験にチャレンジする決意をいたしました。
小林 洋輔さん
私が司法書士を目指したきっかけは相続関係に興味があり、争続という言葉を知りました。
人が亡くなって争いが起こるとはなんとも悲しいものです。それを未然に防げればと思うようになりました。
そして、ある程度難しい試験であることと、将来的に独立しやすい資格だったことです。やはり自分の事務所というものを持ってみたい。
難しいのを自ら望んだとはいえ、過去問をはじめて解いた時にはやめときゃよかったと後悔しました。しかし、司法書士試験はちゃんと勉強すれば受かる試験です。テキストをしっかり覚えれば過去問もちゃんとできるようになります。過去問ができるようになると、自信がついてきます。こうなるとあの時の不安はどこかへ行ってしまいました。
酒井 高さん
私は大学卒業後、法律事務所に就職し、23歳頃から司法試験合格を目指し勉強していましたが、司法試験改革で法科大学院に入らなければならなくなり、妻と子ども3人を抱えて法科大学院に入るのは、時間的にも経済的にも無理なので諦めました。その後、息子3人も無事に大学を卒業。私はその当時、所長が亡くなったことから法律事務所を退所し、自身で印刷物やWebのデザイン会社を経営していましたが、ようやく子育ても終わったので改めて自身の残りの人生を見つめ直し、もう一度、人のお役に立てる法律関係の仕事がしたいなと思い、53歳から司法書士試験合格を目指しはじめました。
勝又 厚美さん
当時、会社で資産運用の仕事しており、不動産投資も行っていたことから、上司から宅建を取るように言われたことがきっかけでした。宅建の資格を調べている中で司法書士という資格を知り、どうせ勉強するなら司法書士の方がチャレンジのしがいがあると思い、すでに入門講座は始まっていましたが、5月の連休前に急いで講座を受講しはじめました。また、その会社には自宅で開業していた85歳の税理士の取締役や70歳代の行政書士の監査役がいらっしゃり、ともに素晴らしい人格の方であったこともあり、年齢に関係なく仕事ができる仕業の魅力を感じたことも背中を押してくれました。
山田 元さん
私は大学等では法律とは全く縁のない学部に所属し、生活の中でも法律に触れる機会はほとんどありませんでした。その後就職した後、伊藤塾長が司法試験受験に関して書かれた書籍を手にする機会がありました。その本を読み、法律に関する仕事に大きな魅力を感じ、様々な資格の取得を考えましたが、最終的に司法書士の資格を志すようになりました。その後、仕事等の都合から時間の確保が難しくなり、一度受験を中断しておりましたが、数年前に再度試験に挑戦する機会が来ましたのでこの機会を逃すことなく挑戦することとしました。
受験開始時の仕事は比較的落ち着いており、遅い時間までの残業や休日出勤なども最低限でしたので、兼業受験を行う状況としては恵まれた環境であったと思います。再度挑戦するにあたり、年齢のことが気にかかり、少し躊躇しましたが、伊藤塾を含めた受験指導校から出版されている合格体験記を一読して、自分より年配の方がこの試験に挑戦し、現に活躍している方もいることを知り、再度の挑戦を決めました。
藤本 富子さん
私は、小・中・高・養護学校で講師をしていました。多くの学校をまわる中で「障害」をもった子どもの保護者のみなさん方の、保護者なき後の子どもの将来の不安をたくさん聞きました。また、保護者の配偶者の暴力から逃げて転校してきた子、外国人というだけでいじめの対象となっている子、貧困の中で様々な援助を必要としている子等、様々な事情を抱えて辛い思いをしている子をたくさん知りました。
体を壊し講師の仕事ができなくなった時、そんな弱い立場の方たちの力になれる仕事はないかと、行政書士の資格をとりました。そして、その勉強をしている時に司法書士の仕事の内容を知ったのです。
「この資格なら、より多くのみなさんの力になることができる。」そう思ったのが、司法書士の資格をとろうと思ったきっかけでした。
大西 雅明さん
私はこれまで、公務員として市役所で働きながら、業務に関連する資格や役立つ資格の勉強をし、宅建や行政書士の資格を取ってきました。
その勉強で身につけた法的な知識は、公務員として仕事をするうえでとても役立ちましたので、法律への興味がさらに強くなり、司法書士の勉強もしてみたいと思うようになりました。
もし司法書士に合格できた場合には、市役所を辞めて独立したいという思いも心の片隅に持っていました。
そして、司法書士の勉強をはじめましたが、ちょうどその頃から仕事が忙しくなり、毎日夜9時か10時頃まで残業するのが当たり前という状況が何年も続き、睡眠時間を削って深夜2時頃まで勉強するような時期もありました。
しかし、さらに仕事が忙しくなり、もうこれ以上勉強を続けるのはムリだと思い、一旦、司法書士の勉強を諦めました。(ここまでで2回受験)
しかし、やはり司法書士になりたいという夢を諦めきれず、その6年後(2020年)、22年間勤めてきた市役所を辞め、専業受験生として再び司法書士を目指すことを決意しました。
ここから半年間勉強に専念し、3回目の受験の結果、午前32問・午後32問を取るも記述で足切り。さらに翌年に向けて勉強に専念し、4回目の受験でなんとか合格することができました。
本澤 卓実さん
3つあります。1つ目に、専門職に就きたいと思ったこと。学生時代を無為に過ごした私は、確たる就職観もないまま社会に出ました。大学受験も就職活動も全力を出し切るには程遠く、「自分には何のスキルもない」という劣等感が遺恨となっていました。専門知識を修得することは生きた証になると考え、挑戦を決意しました。
2つ目として、私には家族間の問題に対して漠然とした不安があり、親族・相続法の知識を得ることで不安から解放されたいという思いがあったこと
3つ目は試験の難易度です。司法試験・予備試験は私の器では及ばないけれど、司法書士ならいけるのではないかと。行政書士試験合格の勢いもありました。
禹 希竜さん
私は大学で法学を専攻していたのですが、在学中に大学OBの弁護士や司法書士の方とお話しする機会があり、そこで在日外国人には婚姻や遺言・相続など主に家族法の分野で専門家のサポートを必要とする案件がたくさんあるということを知りました。私も在日朝鮮人の四世なので他人事とは思えず、折角法律を学んでいるのだから法律の専門家を目指してみようと考えました。弁護士と司法書士、どちらを目指すか悩んだ末に「街の法律家」とも呼ばれ、人々に身近な存在である司法書士になろうと決めました。その他にも数十年後を見据えたときでも不動産の取引や相続がなくなることはなく、国家資格として地位が確立されているという安定性も理由のひとつです。
信田 泰佑さん
私は、高校生の頃から法律を学びたくて、法学部に入りました。しかし、大学入学当初は、法律関係の仕事に就くことは考えておりませんでした。資格勉強をはじめようと思ったきっかけも、大学時代の友人たちが、行政書士試験や宅建、公務員試験、CFPなど積極的に勉強していて、「自分も何かしなければ、みんなに置いて行かれる。」という気持ちで資格試験の勉強を検討しはじめて、民法などを独学で勉強していました。そんな時に、出会ったのが、入門講座の担当講師でした。その講師は司法書士について「司法書士は、依頼主のために、精一杯努力をして、依頼主と喜びを分かち合い、この時のために司法書士になったのだと思う瞬間が必ずくる。」とおっしゃっていました。その言葉を聞いた時、私は、その瞬間に立ち会ってみたいと思い、司法書士を目指すことにしました。
手嶋 尚之さん
私は、通勤中の事故により下肢に障害を負ってしまい、車椅子での生活を余儀なくされました。事故当時、身体を使う仕事についていたため、退職せざるを得ない状況となり、今後どのようにして社会復帰すべきか途方に暮れていました。退院後、身体が不自由である以上頭を使うしかない、何かスキルを身につけるしかないと考え、又、私と同じ障害を負いながらも、弁護士や行政書士などの資格を取得して就業されている方がいることを知り、司法書士資格の取得を目指しました。
中村 貴さん
私が司法書士を目指したきっかけは、地方公務員試験の不合格によるものです。公務員試験の受験の際、民法をはじめとした法律科目を長い時間かけて勉強してきました。しかし、結果は不合格。そこで、今までの法律学習経験を無駄にしたくない、活かしたい、そんな思いから見つけたのが、司法書士資格でした。また、福祉や裁判業務にも興味があったので、成年後見業務や簡裁代理業務を取り扱う、司法書士になりたいと思いました。
受験開始当初から試験合格まで、病院ビルメンテナンス業としてフルタイムで働いていました。それにより、自分の生活状況を追い込むことなく試験勉強ができました。また、兼業受験により、試験に落ちても「生活はしていける」といった、明るい展望を持ちながら勉強できていたので、試験に対する不安はあまりなかったように思います。
伊原 敬太郎さん
私は、不動産会社に就職をしたため、学生時代に宅建を取得していましたが、その後営業を離れ、取引管理を目的とした部署に異動し、マンション管理士や行政書士等の資格を取得しました。
しかし、不動産業の取引管理を目的とした場合、より深い民法の知識をはじめ、不動産登記法や会社法そして民事訴訟法等の知識が必要になることが多々あることなどから、司法書士試験を意識しはじめ、挑戦することとなりました。
正社員として勤務をしながらの、いわゆる兼業受験でしたが、隙間時間を使った暗記などがとても効果があり、極端に残業が多くなければ、全く問題のないことを、他の資格取得の経験で分かっていたので、兼業であることを特別に不安に感じることはありませんでした。
吉田 光希さん
学生の頃より社会保障分野及び労働分野における諸問題に関心があり、社会人として職に就いた後もそれらの各種法制度に携わってきました。そのような中で、特に福祉分野における制度そのものの情報提供の必要性及び福祉の現場従事者の方々への法的見地から制度的解釈の教示の必要性を実感するようになりました。それらを自らが担うためには福祉分野で活躍のできる法律資格を取得する必要があると考え、専門職として成年後見業務に積極的に携わることのできる司法書士の資格取得を目指すことにしました。
学習を開始したのは令和2年4月頃でしたが、当時からフルタイムで勤務しており、時間外勤務も月平均40時間ほどある状況でした。また、新型コロナウイルスの流行により臨時的業務も増え、先が見通せない状況でしたが、合格はあくまで通過点として捉え、1回の試験で合格することを前提として学習を開始しましたので特に不安は感じていませんでした。
橋谷 直哉さん
もともとSEをしていましたが、身体を壊してしまい別の職種を考えました(会社自体はブラックではないです)。
色々な職業を調べる中で、法律が向いていそうと思い、さらに司法書士だと再就職も容易だとわかったので目指すことにしました。そのため独立にはあまり主軸を置かず、会社員に戻るために取得を目指したことになります。合格後に知りましたが、結構珍しい動機だったのではないかと思います。まずはセーフティネットとして取得を目指すのもいいと思います
梶原 清伸さん
平成7年度から地方公務員をしていたのですが、司法の分野でも仕事がしたいと考えていました。平成22年度に行政書士試験に合格した後、司法書士の資格も取得したいと思い、勉強を開始しました。
購入した参考書を読むことからはじめましたが、東日本大震災への対応等、勉強との両立が難しくなり(自分に甘えがあっただけです)、ろくな勉強をせずに試験に臨むという情けない状態が続きました。
その後、ある程度勉強の時間を確保できるようになりましたが、伊藤塾の講座があることを知り、独学よりも効率的に勉強を進めることができると考え、講座を利用しながら勉強を再開しました。
三田村 千尋さん
資格を活かした仕事がしたいと思い、司法書士の勉強をはじめました。法学部を卒業していて、憲法、民法、刑法は学習の経験はありましたが、登記法は未勉強だったので、その点が心配でした。最初は過去問を解く等独学で勉強しはじめましたが、通達が試験にでるため、「入門講座」を受講しました。講義の中で通達も含めて無理なく勉強することができました。
入江 直彦さん
大学在学時に、アルバイトでテニスコーチをやっていました。4回生になって、就職してサラリーマンになるか、テニスコーチを続けていくか迷っていた時に、所属していた民事訴訟法専攻のゼミの故 上田先生に相談した処、「司法書士であれば、サラリーマンやりながら、テニスコーチやりながらでも勉強と両立していけるんじゃないか。石の上にも三年!のつもりで、頑張ってみなさい。」と助言して頂いて、司法書士って資格を知り、人に寄り添える仕事かな!と思って、一旦就職、脱サラし、テニスコーチを続けながら、目指しました。10年かかりましたが…

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