イシカ⭐︎エスタ

イシカ⭐︎エスタです。小説を書いてます。よろしくお願いします。

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記事一覧

ココイチ

「ココイチのカレーってさ、特別においしいとかじゃくて飽きない味って言うか、毎日でもおいしく食べられるところが良いんだよね。それは君と同じだ」  とあなたはベッド…

10

殻を脱ぎ捨てる

「殻を脱ぎ捨てろ。君は自分の殻に閉じこもっている」  とあなたは言いました。  私は着ている洋服をすべて脱ぎ捨てて全裸になりした。 「そういう意味じゃなくて」  と…

20

リニア

「上海でリニアモーターカーに乗ってきたよ」  と言ってあなたは私に上海のお土産を手渡してくれました。 「どうなの、リニアって」  と私はあなたに訊ねます。 「うん…

21

両さん

 私はその人のことを「両さん」と呼んでいます。  両さんは「どうして僕のことを両さんって呼ぶの?」と聞くので、私は「眉毛が繋がりそうだからです」と答えました。  …

18

自由

 私のことを見ないでください。  私は何に縛られることもなく、自由に生きたいのです。  何も身につけない私は、あまりにも弱いのです。  すぐに傷ついてしまいます。…

20

個人図書館 5

5 「美奈子さんのアパートにはどんな本があるの?」  橋本弥生さんの家で珈琲を飲みながら、私はそんな質問をしました。  中川美奈子さんは「柄澤さんや弥生の所ほどた…

15

いたちごっこ

 私が対策をすれば、あなたも対策をします。  私が強くなれば、あなたも強くなります。  勝てません。  あなたには勝てません。  永遠に勝てません。  いたちごっこ…

11

あなたの言葉

 あなたの言葉が好きです。  あなたの言葉はやさしくて、あまくて、にがいです。  あなたの言葉はうつくしくて、うっとりします。  私はあなたの言葉に包まれていたい…

36

世界観

「僕の世界観が好きなんだろう?」  とあなたは言います。  そうです。私はあなたの世界観が好きです。  あなたの小説の世界観が好きなのです。  だから私はあなたのメ…

32

個人図書館 4

 私の友達の木原康男は、とても迷惑そうでした。  そりゃあそうです。  彼とはまったく人種の違う文学少女(?)が、彼のアパートに押し寄せたのですから。  私と橋本…

27

ごくん

「僕はベジタリアンなんだよ。肉や魚だけでなく、五葷も食べない」  その人はそう言いました。 「ごくんって何ですか?」  と私は訊ねます。 「五葷はね、ネギ、ニラ、ニ…

31

トゥー・マッチ

 いくらなんでも多すぎませんか?  ギャル曽根じゃあないんですから、そんなに食べきれません。  ちょうど良い量というものがあるのです。  もうお腹いっぱいなのです。…

28

何が気に入らないのですか?

「何が気に入らないのですか?」  と私はあなたに訊ねます。 「別に」  とあなたは応えます。  いつもそうです。  気に入らないことがあると、あなたはそうしてぷいっ…

30

シークレットラブ

 これは秘密の恋なのです。  誰にも言えない恋なのです。  それはあなたが人のものだからです。  愛に責任なんてあるのですか?  愛は自由ではないのですか?  人…

38

あなたの心を汚したくないのです

「私はあなたの心を汚したくないのです。だから無理に私からお願いをしたくありませんし、私からあなたに連絡をしたりしません。私は待っています。ずっと待っています」 …

75

つくもりり

 私の名前は「つくもりり」。  ひらがなで、「つくもりり」。 「どういう漢字を書くの?」とあなたは私に訊ねます。  私はバッグの中から手帳を取り出して、その一ペー…

47
ココイチ

ココイチ

「ココイチのカレーってさ、特別においしいとかじゃくて飽きない味って言うか、毎日でもおいしく食べられるところが良いんだよね。それは君と同じだ」
 とあなたはベッドの中でわたしにささやきました。

「君のこの唇が好き」
 と言ってあなたはわたしの唇にキスをします。
「君のおっぱいが好き」
 と言ってあなたはわたしの乳首を舐めます。
「だけど、やっぱりここが一番好き」
 と言ってあなたはわたしの中に肉棒

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殻を脱ぎ捨てる

殻を脱ぎ捨てる

「殻を脱ぎ捨てろ。君は自分の殻に閉じこもっている」
 とあなたは言いました。
 私は着ている洋服をすべて脱ぎ捨てて全裸になりした。
「そういう意味じゃなくて」
 とあなたは言います。
「わたしは殻を脱ぎ捨てました。あなたも殻を脱ぎ捨ててください」
 とわたしはあなたに言いました。
 あなたも洋服を脱いで全裸になりました。

 わたしはあなたのちんこを見ます。
「まだ殻を被っています」
 あなたは皮

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リニア

リニア

「上海でリニアモーターカーに乗ってきたよ」
 と言ってあなたは私に上海のお土産を手渡してくれました。

「どうなの、リニアって」
 と私はあなたに訊ねます。
「うん。乗った感じは新幹線と変わらないけどね、とにかく早いよ。地下鉄だと1時間くらいかかるところが15分くらいであっというまに着いちゃう」
「ふうん。いいなあ。私も乗りたい。早く日本にもリニアができればいいのに」
「ああ、邪魔している人がいる

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両さん

両さん

 私はその人のことを「両さん」と呼んでいます。
 両さんは「どうして僕のことを両さんって呼ぶの?」と聞くので、私は「眉毛が繋がりそうだからです」と答えました。
 嘘です。

 両さんはそのことをすっかり気にしてしまって、眉毛をきれいに揃えて直しました。
 しかし相変わらず私は両さんのことを両さんと呼びます。
 両さんは「もう眉毛は繋がりそうにないのに、どうしてまだ僕のことを両さんって呼ぶの?」と私

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自由

自由

 私のことを見ないでください。
 私は何に縛られることもなく、自由に生きたいのです。

 何も身につけない私は、あまりにも弱いのです。
 すぐに傷ついてしまいます。

 私の心を覗かないでください。
 何も言わずにそうっとしておいてください。

 私のことを見守っていてください。
 やさしく見守っていてください。

 私はわがままです。
 私の母もわがままです。
 私と我がママ、ひっそりと生きてい

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個人図書館 5

個人図書館 5

5

「美奈子さんのアパートにはどんな本があるの?」
 橋本弥生さんの家で珈琲を飲みながら、私はそんな質問をしました。

 中川美奈子さんは「柄澤さんや弥生の所ほどたくさんの本は無いし、私の持っている本は偏ってるから」と、小さな声で答えました。
 自信家の美奈子さんらしくない答えだったのです。

 「偏ってるって、どんなに?」
 私は興味があったので、さらなる質問を浴びせました。
 美奈子さんは困

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いたちごっこ

いたちごっこ

 私が対策をすれば、あなたも対策をします。
 私が強くなれば、あなたも強くなります。

 勝てません。
 あなたには勝てません。
 永遠に勝てません。
 いたちごっこです。

 あなたが私のおっぱいを触れば、私はあなたのちんこを触ります。
 いいタッチごっこ。

 あなたが私のブラジャーを外せば、私があなたのパンツを下ろします。
 あなたが私のおっぱいをしゃぶれば、私があなたのちんこをしゃぶります

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あなたの言葉

あなたの言葉

 あなたの言葉が好きです。
 あなたの言葉はやさしくて、あまくて、にがいです。

 あなたの言葉はうつくしくて、うっとりします。
 私はあなたの言葉に包まれていたい。
 あなたのやさしさに包まれていたい。

 あなたに抱かれたい。
 あなたの言葉に包まれて抱かれたい。

 やさしい夜は、フィッツジェラルドみたいですね。
 あなたの言葉はフィッツジェラルドみたいですね。
 やさしさに包まれて眠りたい

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世界観

世界観

「僕の世界観が好きなんだろう?」
 とあなたは言います。
 そうです。私はあなたの世界観が好きです。
 あなたの小説の世界観が好きなのです。
 だから私はあなたのメンバーシップに入っているのです。

「僕の背はそれほど高く無いから、会ってみてがっかりしたんじゃないか?」
 とあなたは言います。

 私とあなたはnoteで出会い。今、こうして私はあなたと会っているのです。
 今、会っています。

 

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個人図書館 4

個人図書館 4

 私の友達の木原康男は、とても迷惑そうでした。
 そりゃあそうです。
 彼とはまったく人種の違う文学少女(?)が、彼のアパートに押し寄せたのですから。

 私と橋本弥生さんと中川美奈子さんは、いつものようにドーナッツとシュークリームを手土産に、康男のアパートを訪れたのです。これが個人図書館読書倶楽部の作法なのです。
 私たちは康男の部屋にずらりと並んだ漫画の量に騒然となりました。

 「す、すごい

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ごくん

ごくん

「僕はベジタリアンなんだよ。肉や魚だけでなく、五葷も食べない」
 その人はそう言いました。
「ごくんって何ですか?」
 と私は訊ねます。
「五葷はね、ネギ、ニラ、ニンニク、ラッキョウ、タマネギのことを言うんだ」
「どうしてそれがだめなのですか?」
「これらの野菜は臭いや成分がきつくて、陰性の気が強いのが特徴なんだ。だから体に負担をかけてしまうだけでなく、精神にも影響がある。
 ねぎは落ち込みやすく

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トゥー・マッチ

トゥー・マッチ

 いくらなんでも多すぎませんか?
 ギャル曽根じゃあないんですから、そんなに食べきれません。
 ちょうど良い量というものがあるのです。
 もうお腹いっぱいなのです。

 一日一つで十分です。
 2、2、4、じゃないですよ。

 信じてくださいよ、1つで十分ですよ。

何が気に入らないのですか?

何が気に入らないのですか?

「何が気に入らないのですか?」
 と私はあなたに訊ねます。
「別に」
 とあなたは応えます。

 いつもそうです。
 気に入らないことがあると、あなたはそうしてぷいっと黙ってしまうのです。

「気に入らないことがあるのなら言ってよ」
 と私はあなたに詰め寄ります。

「自分の胸に手を当てて揉んでみな」
 とあなたは言いました。
 私はあなたに言われたとおりにします。

 そんなことをしても、気持ち

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シークレットラブ

シークレットラブ

 これは秘密の恋なのです。
 誰にも言えない恋なのです。
 それはあなたが人のものだからです。

 愛に責任なんてあるのですか?
 愛は自由ではないのですか?

 人は人を傷つけて生きているのだと思うのです。
 いつだって人を傷つけて生きているのだと思います。
 それはいたしかたがないものだと思うのです。
 誰も傷つけずに生きることなんてできないのです。

 人は変わります。
 気持ちも変わります

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あなたの心を汚したくないのです

あなたの心を汚したくないのです

「私はあなたの心を汚したくないのです。だから無理に私からお願いをしたくありませんし、私からあなたに連絡をしたりしません。私は待っています。ずっと待っています」
 と私はあなたに言いました。
「君の気持ちがわからないんだ。僕は君が喜ぶことをしたいんだよ」
 とあなたは言います。
「私の気持ちはSNSに書いてあります」
「でもそれは本当に本当の気持ちなの? 嘘をついたりしていない?」

 私は何も言え

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つくもりり

つくもりり

 私の名前は「つくもりり」。
 ひらがなで、「つくもりり」。

「どういう漢字を書くの?」とあなたは私に訊ねます。
 私はバッグの中から手帳を取り出して、その一ページをちぎり、そこに万年筆で書きました。

「つくもりり」

 「私の名前はつくもりり。ひらがなで、つくもりり」
 私はそう言ってあなたに微笑みました。
 あなたは戸惑っていましたが、そんな私を受け入れてくれました。

「君は「つくもさん

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