くろたん(門坂)

短歌(鯉派・心の花)

くろたん(門坂)

短歌(鯉派・心の花)

記事一覧

2024/5/24

最近あったことを書く。 ・酵母ちゃん家のコーヒーがうますぎた。 ほんとうに大袈裟でなくこれまで飲んだコーヒーで一番うまくて数日前のことなのにまだ感動している。イ…

2024/5/22(再投稿)

書きたいことも書けることもやまほどあるが、書く前に脳内で構築が完了した内容についてはもう自分のなかで半分は書く意義が喪失しているので、書けることは結局あまり書く…

2024/5/17

人に言うと必ず驚かれるのだが、16万ツイートはさすがに多いので、しばらくTwitterはしないことにした。本当はTwitterをみること自体をやめたいのだけれど、なかなかそこま…

2024/4/1

夢を見た。 わたしは、老齢の学者とふたりで、どこか遠い場所に立っている(以後、彼を博士と呼ぶ)。べつの星のようでもあり、そうではないのかもしれなかった。視界はど…

くろたん一首評(20221016)

(原文が、改行を含む歌で、コピペしただけなのですが、スマホで見ると歌が不自然に分断されて見えるかもしれません。) 本気で懇願、してないでしょう、って勝手に決めつ…

日記 20220310

なにか書かねば、と思う。 最近、なにも書けなくなった。 「書けなくなった」というとき、なにか書きたいのにうまくまとまらない、という状態が想起されるかもしれないが…

2021年、読んだ本

〈歌集〉 予言 イーハトーブの数式 えいしょ2020 虹を見つける達人 リヴァーサイド 西ベンガルの月 えーえんとくちから 光るグリッド 前線 Bootleg ビギナーズラック 煮汁…

くろたん一首評(2021/9/28)

I am a 大丈夫 ゆえ You are a 大丈夫 too 地上絵あげる/橋爪志保 『地上絵』 この歌は、前から書こうかなと思いながらもなかなかうまく捉えきれず、頭のなかでずっとそ…

蝉の話

今日は短歌関係ないです。蝉の話です。 この記事は虫が苦手な人は読まないほうがいいかもです。あと、オチが無いです。 これは今年の一月の僕のツイートです。しばらくこ…

歌集じゃないけど

また短歌の話がしたい。 オンライン短歌市で出てたネプリを中心に読んでます。 十年ぶりに書き足した詩のルーズリーフを海と平行にして差し出す/小俵鱚太 ※訂正 後日、…

橋について

短歌は言葉で、だから構造があって、それだけの、橋みたいなもので、だから、体の外側に存在できるのに。 人によっていろんな建て方とか材質を使うわけなんだけど、だから…

『水庭』の話②

月白の空ゆく鳥の生計さへ受難者めきて冬のはじまる/三島麻亜子 前回の記事(末尾にリンクあり)で諦めてしまったこの歌について、あらためて考えてみました。  まずは…

『水庭』の話

最近読んでいたのは三島麻亜子さんの『水庭』という歌集で、文語だしむずかしい植物の漢字とか、わかんない言葉が多くてちょっとつかれてしまった。普段読まないタイプです…

短歌研究 2021 9月号 読んだ。

なんかこれまでは歌の話になると論文みたいにかたくなってしまって書く方も読む方もつかれるから、久しぶりの記事、ゆるく出直したい。 短歌研究2021の9月号ぱらぱら読ん…

くろたん一首評(2021/3/24)

わかるのもわからないのも同じ濃さでマークシートを塗りつぶしてく/ワトゾウ  少し前に、僕とワトゾウさんで「架空公共交通」というネプリを作った。これはそのなかの一…

短歌(2021/3/6)

どうしてなの?と目で言うときのそれは遠い、玄関で脱いだまま散らばって 気象庁のニュースの象のとこ だけをみているとじわじわじわじわ象へ  母さんのつくった二酸化…

2024/5/24

最近あったことを書く。

・酵母ちゃん家のコーヒーがうますぎた。
ほんとうに大袈裟でなくこれまで飲んだコーヒーで一番うまくて数日前のことなのにまだ感動している。イタリアンローストっていうやつらしい。ポンデリングと合わせたのがよかったのかもしれないけど、それにしても美味しすぎた。普段職場で飲んでるドリップコーヒーなんてかなり雑にいれてる上に猫舌だからって水で薄めて飲んだりしてて、なんか焼いた泥みたい

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2024/5/22(再投稿)

書きたいことも書けることもやまほどあるが、書く前に脳内で構築が完了した内容についてはもう自分のなかで半分は書く意義が喪失しているので、書けることは結局あまり書く気にならない。
昨日今日は大野左紀子のこの特集を初回から10回くらいまで読んだりしていた。

(※ここに当該記事のURLを貼っていたのですが、リンク先が18禁サイトだったらしく規約に引っ掛かったので、不掲載とします。記事内容自体は非常に面白

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2024/5/17

人に言うと必ず驚かれるのだが、16万ツイートはさすがに多いので、しばらくTwitterはしないことにした。本当はTwitterをみること自体をやめたいのだけれど、なかなかそこまではできなくて、でもツイートしなければ反応もないので、それですこし見る時間も減ればいいのだがと思っている。

とはいえ、さすがに長くTwitterをやりすぎていたので脳が癖になっていて、生活していると頻繁にツイートを思いつい

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2024/4/1

2024/4/1

夢を見た。

わたしは、老齢の学者とふたりで、どこか遠い場所に立っている(以後、彼を博士と呼ぶ)。べつの星のようでもあり、そうではないのかもしれなかった。視界はどこも赤茶けていて、砂嵐のようなもののなかにいた。博士は異国風の顔立ちに、黒いジャンパーのようなものを着ている、見た目にはそのようには見えなかったのに、わたしは彼がなんらかの学者であると分かっている。

赤い砂嵐のなかで、彼はわたしに下を見

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くろたん一首評(20221016)

(原文が、改行を含む歌で、コピペしただけなのですが、スマホで見ると歌が不自然に分断されて見えるかもしれません。)
本気で懇願、してないでしょう、って勝手に決めつけて思って、なぜかといえば、「聞き入れられることはなく」の他人事感というか、はじめからあきらめているものを、懇願と呼ぶべきか、よくわからないけど、とにかくなにかこの人ははじめから諦めていると思う。バスの大きさに道幅は対応することは、ない。そ

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日記 20220310

なにか書かねば、と思う。

最近、なにも書けなくなった。
「書けなくなった」というとき、なにか書きたいのにうまくまとまらない、という状態が想起されるかもしれないが、僕のはそうではなく、「書きたいことがない」というか、もっと言えば、状態として「書く必要がない」ような気がする。それでもあえてこうやってなにか打ち込んでいるのは、僕がついこの間まで書くことをアイデンティティとしてきたがゆえに、なにか、起き

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2021年、読んだ本

2021年、読んだ本

〈歌集〉
予言
イーハトーブの数式
えいしょ2020
虹を見つける達人
リヴァーサイド
西ベンガルの月
えーえんとくちから
光るグリッド
前線
Bootleg
ビギナーズラック
煮汁
光と私語
新しい猫背の星
色の濃い川
広い世界と2や8や7
地上絵
恋人不死身説
パン屋のパンセ
夜のでかい川
感傷ストーブ
砂丘律
九夏
浜竹
水中で口笛
水庭
アイのオト
起こさないでください
まばたきで消えて

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くろたん一首評(2021/9/28)

くろたん一首評(2021/9/28)

I am a 大丈夫 ゆえ You are a 大丈夫 too 地上絵あげる/橋爪志保 『地上絵』

この歌は、前から書こうかなと思いながらもなかなかうまく捉えきれず、頭のなかでずっとそのままになっていた。この歌の「大丈夫」の説得性には驚かされる。あまりに無根拠であるにも関わらず、「大丈夫だ」と思わせるなにかがある。それがこの歌の魅力のひとつであり、さまざまな人が言及してもいるのだが、その説得性が

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蝉の話

蝉の話

今日は短歌関係ないです。蝉の話です。
この記事は虫が苦手な人は読まないほうがいいかもです。あと、オチが無いです。

これは今年の一月の僕のツイートです。しばらくこのことは忘れていたのですが、今日ふと思い出して、こんなことを考えました。

「夏から1月まで脱け殻が幹から落ちない可能性と、あやまって冬に蝉が羽化してしまう可能性、どっちが大きいだろうか。」

そう、ツイート時点では、冬に蝉が羽化する可能

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歌集じゃないけど

歌集じゃないけど

また短歌の話がしたい。
オンライン短歌市で出てたネプリを中心に読んでます。

十年ぶりに書き足した詩のルーズリーフを海と平行にして差し出す/小俵鱚太

※訂正
後日、指摘をいただきまして、こちらの歌、正しくは「十年ぶりに書き足した詩のルーズリーフを海と水平にして差し出す」でした。申し訳ありませんでした。そのため、以下の評も間違いが含まれています。僕の読解に大きな変更はないと判断したため、このまま残

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橋について

短歌は言葉で、だから構造があって、それだけの、橋みたいなもので、だから、体の外側に存在できるのに。

人によっていろんな建て方とか材質を使うわけなんだけど、だからって向こう岸にとどかなかったり崩れそうになったら、物理法則と折り合いをつけていくしかない。

俺は最近どんどん「みんながちゃんと渡れればなんでもいい」になりつつある。

『水庭』の話②

月白の空ゆく鳥の生計さへ受難者めきて冬のはじまる/三島麻亜子

前回の記事(末尾にリンクあり)で諦めてしまったこの歌について、あらためて考えてみました。 

まずは、音に良さがあるような気がします。
とくに個人的に気持ちがいいのは
「月白」→「生計(たつき)」の「つ」の繰り返し、それから
「生計」→「めきて」の「き」の繰り返し。この音の連鎖。
「つ」はつめたい、に通ずるし、音自体もどこか冷たくて鋭

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『水庭』の話

最近読んでいたのは三島麻亜子さんの『水庭』という歌集で、文語だしむずかしい植物の漢字とか、わかんない言葉が多くてちょっとつかれてしまった。普段読まないタイプです。でも、二周目で急にはいってきた歌が多くて、こういうのは、言葉に反映された作者の身体性に、徐々に馴染んでくる過程としておもしろくて、それも歌を読む楽しさだと思う。

キッチンに粥を炊きつつ書く便り集めし切手をときをり使ふ/三島麻亜子

お粥

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短歌研究 2021 9月号 読んだ。

なんかこれまでは歌の話になると論文みたいにかたくなってしまって書く方も読む方もつかれるから、久しぶりの記事、ゆるく出直したい。

短歌研究2021の9月号ぱらぱら読んだ。
新人賞の発表号だから、いろんな人の歌が出てる。歌の話したくて、p120-121の佳作のところを開いて読んだのでここから好きだった歌を引いてみる。

自販機が突き返した千円札に血がついていた 私のではない/越慶次郎

「私のではな

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くろたん一首評(2021/3/24)

わかるのもわからないのも同じ濃さでマークシートを塗りつぶしてく/ワトゾウ

 少し前に、僕とワトゾウさんで「架空公共交通」というネプリを作った。これはそのなかの一首。(「架空公共交通」は、診断メーカー「謎の駅」で遊んだときに出てきた実在しない駅名からイメージを膨らませた連作を、各々3作づつ載せている。)

というわけで読んでからだいぶ時間が経ってしまったのだが、この歌が頭のすみになぜかずっとひっか

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短歌(2021/3/6)

どうしてなの?と目で言うときのそれは遠い、玄関で脱いだまま散らばって

気象庁のニュースの象のとこ だけをみているとじわじわじわじわ象へ 

母さんのつくった二酸化炭素と、僕のつくった二酸化炭素

もう二度と会えないのかもしれないと思うのはそのほうが正解っぽいから

パソコンの音はなりやまない 僕の体にもそういうものはありそう

誰にもほめてもらえないのは足の裏の汗とか洗濯物とかとおなじ

陰毛か

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