見出し画像

糖質制限ダイエットが優れていないたった一つの理由

「糖質制限ダイエットって確かに体重は減るけど、これで本当に合っているのかなあ。
もっと効果的に痩せられる方法、ないかなあ~」

「糖質制限」が世の中に根付いて結構な時間が経ちました。
一時よりは、「糖質制限神話」もなくなってきたのではないでしょうか。

いわゆる「ハイプサイクル」でいうと、啓発期あたりにあるかと思います。
ハイプサイクルとは、アメリカのデータ分析企業であるガートナー社による造語で、特定の技術の成熟度、採用度、社会への適用度を示す図です。

画像1

引用元:https://www.gartner.co.jp/ja/research/methodologies/gartner-hype-cycle

今回は、改めて【脂質制限と比較した糖質制限の有用性】について分析していきたいと思います。


●ダイエットの大原則

ダイエットのたった一つのルール。
それは、カロリー収支をマイナスにすること。

摂取カロリー<消費カロリーにすれば痩せますし、
摂取カロリー>消費カロリーにすれば太ります。

これは全人類に共通で、覆ることのない絶対的なルール。
まず「カロリー収支」をクリアした上で、「食事のバランス」「食事の質」「食事の回数」「食事の時間」を考える必要があります。

つまり、「食事のバランス」である糖質をいくら制限しようが、「カロリー収支」である摂取カロリー<消費カロリーを守らない限り体重は増えてしまうということになります。


●糖質制限vs脂質制限

カロリー収支をマイナスにするためには、糖質か脂質どちらかを抑える必要があります。
カロリーはタンパク質、脂質、炭水化物で構成されており、タンパク質を減らすメリットは今のところないためです。

ここで一つの疑問が湧きます。
仮にカロリーを同じにした場合、糖質制限(ローカーボ)と脂質制限(ローファット)どちらのほうがより痩せるのでしょうか?

2014年の論文では、肥満の成人を対象とした19件の研究をまとめたメタアナリシスの結果がまとめられています。

メタアナリシスとは、過去に行われた複数の研究を集めて更に深く調査する手法。複数のデータを参照して総合的に結論を出すため、科学的なエビデンスとしては最も信頼性が高い。

この研究では、総摂取カロリーを揃えて、糖質制限ダイエット群と脂質制限ダイエット群の比較を行いました。

被験者を2年に渡って追跡したところ、糖尿病の有無にかかわらず、糖質制限ダイエット群と脂質制限ダイエット群の間に体重・心血管・糖尿病リスクの有意差は見られませんでした。

つまり、総摂取カロリーが同じであれば、糖質制限ダイエットと脂質制限ダイエットに差はないということになります。


●糖質制限の3つのメリット

では糖質制限を選ぶメリットはないのでしょうか。
個人的には、糖質制限にも一定のメリットはあると考えています。

1.タンパク質が多く摂れる

糖質制限の場合、タンパク質が多く摂りやすいです。

タンパク質×糖質という組み合わせは、自然界にほぼ存在しません。
一方で、タンパク質×脂質という組み合わせは、卵・肉・魚などが存在します。

糖質制限の場合、食材選びに少し気をつけるだけで、食べ合わせなどはあまり気にせずに食事をすることができます。

2.腹持ちがいい

前述の卵・肉・魚は、米や小麦などに比べて消化に時間がかかるため、糖質制限ダイエットの食事は腹持ちがいいです。
血糖値が安定するため空腹感を覚えにくいということもあります。

風邪ひいたときって、ステーキなどの脂っこいものを避け、うどんなどの消化がいいものを選びますよね。
糖質制限ダイエットではその逆を行うということになります。

ただし、人によっては、これは胃もたれなどの原因になることもあったり、食物繊維の不足から便秘になったりもします。

3.「ダイエットモード」になりやすい

炭水化物を食べちゃダメというルールは、比較的わかりやすいですよね。
なので「自分は今ダイエットをしているんだ」というテンションになり、妥協がしづらいです。

脂質制限の場合、「少しくらいいいか」という気持ちから妥協する余地ができてしまいます。
低脂質のタンパク源に卵白、鶏肉、白身魚くらいしか選択肢がないことも原因かもしれません。


●糖質制限は結局痩せるのか

何度も言いますが、糖質制限だろうが脂質制限だろうが、カロリー収支がマイナスだったら痩せます。
つまり、総合的に考えて糖質制限と脂質制限はどちらを選んでも問題ないということになります。

上記のメリットが大きいと考える人は糖質制限を選択してもいいでしょう。

ただし、糖質摂取が長期間行われないことによるインスリン機能の低下、血中の中性脂肪増加による心疾患脳疾患リスクの増加などから、長期間の糖質制限は推奨しません。


●まとめ

・カロリー収支がマイナスだったら痩せる
・その場合、糖質制限と脂質制限に効率の違いはない
糖質制限と脂質制限、やりやすいほうを選ぼう
・長期の糖質制限にはリスクがあるかも


●糖質制限お役立ちグッズ

・MCTオイル

・キッチンスケール

・ケトチェッカー


●おわりに

このnoteは、筋トレを始めたばかりで、しっかり身体のことについて勉強したい人をターゲットに、健康的な生き方に関する情報を論理的に発信しています。

過去にもいろいろな記事を投稿しているので、もし気になったら読んでみてください。
また、記事にしてほしいトピックのリクエストもコメント欄から募集中です。

筋トレについてそこそこ詳しい方や、実際にトレーナーとして活動されている方にとっても、「こんな考え方、こんな表現があったんだ!」という発見になってくれれば幸いです。



#フィットネス #筋トレ #ワークアウト #ダイエット #フィジーク #ボディメイク #カロリー #プロテイン #体重 #減量 #オタク #ライフスタイル #タンパク質 #ローカーボダイエット #ローファットダイエット #ケトジェニックダイエット #ファクトフルネス #パーソナルトレーニング #パーソナルトレーニング #パーソナルトレーナー #PFCバランス #ケトジェニックダイエット #糖質制限

記事が気に入ったり役に立ったと思ったらサポートお願いします!新しい書籍やサプリメント購入費にして、皆さんに情報として還元できるように頑張ります。