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2024年1月の記事一覧

墨のゆらめき 三浦しをん2023年新潮社№730

墨のゆらめき 三浦しをん2023年新潮社№730

書の細やかな描写から
墨の香りが漂って来る小説です。
書をしたためたくなるし、
書道展に行ってみたくなる。

30代のホテルマン続力と書道家遠野薫の
男性二人が、ある時出会ってしまう。
二度と遠野の書道教室を
訪れるつもりはなかったのに、
遠野の「また来いや」に
何故か、通ってしまい代筆屋にまで!

突然の遠野の絶縁宣言から知る
彼の壮絶な過去。

二人の友情が今後も永遠に続きますように。
続きが

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星を編む 凪良ゆう2023年講談社№729

星を編む 凪良ゆう2023年講談社№729

前作『汝、星のごとく』の続編。

色んな愛の形がある。
色んな家族の形がある。
世間の常識からはみ出していたっていい。
血の繋がりがあっても、なくてもいい。

『汝、星のごとく』を読んだのが、
1年以上前なので、
記憶をたどりながら。
読後に「ぷふぁ~!」
なんて素晴らしい小説なの!と
心が震えたことだけは鮮明に残っている。

3編で構成。

「春に翔ぶ」
北原先生の過去。
なぜ結ちゃんと二人で暮

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令和ブルガリアヨーグルト 宮木あや子2023年KADOKAWA№725

令和ブルガリアヨーグルト 宮木あや子2023年KADOKAWA№725

題名につられて、手に取りました。
どうやら、明治ブルガリアヨーグルトの
50周年記念小説とのことで、
連続ドラマにもなるようです。

乳酸菌が擬人化して、ヨーグルト・ブルガリア・
乳酸菌等のマニアックな歴史を語る。
そしてお仕事小説でもある。
㈱明治ではなく㈱明和に入社した
岩手出身の朋太子由寿さんが、
新入社員として奮闘する物語。

小説の合間合間に、歴史が挟まれてくるので、
ちょっと混乱。

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黒い絵 原田マハ2023年講談社№724

黒い絵 原田マハ2023年講談社№724

原田マハさん得意分野の美術小説。
その裏側の黒い部分とエロス。
今までにない彼女の作風でした。

6編の短編集です。
これらが長編だときつい。
黒すぎて、読んでいるとしんどくなるから。
私には未経験の世界なので、
そういう意味では学び。 #原田マハ #サイコパス #ゴーギャン #小説 #短編集 #ゴッホ #キュレーター #ノワール #官能 #裏切り #背徳 #不倫 #復讐

読んで頂きありがとうご

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きこえる 道尾秀介2023年講談社№722

きこえる 道尾秀介2023年講談社№722

本と共に、ネット環境が必要な、
謎解きミステリー小説であり、
エンタメ小説。
短編5つ。
それぞれにQRコードが付いていて、
読み込むとyoutubeの音声が聞ける。

謎解きが難しかった💦
音声が聞き取りにくかったり、
聞いても不可解なことが多々。
解説している人を検索して
やっと納得。
が、人により解釈が違うものもあり、
正解はひとつではない
面白さがあるのかもしれない。
「聞こえる」
「に

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