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キリスト教

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クリスチャントゥデイの編集長が不定期にnote.comを巡ってこれは良いと思ったキリスト教関係の記事をまとめていったものです。
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2021年12月の記事一覧

教会に行っていたはなし

そういえば僕はこどもの頃教会に通っていた。

教会ってふつうのニホンジンにはあまり馴染みがなくて、若干様子見されてる気になるけど多分ふつうのキリスト教だった。

教会といっても立派な聖堂とかはなくて、駐車場の片隅に大家さんから借りている掘建て小屋がポツンとある、簡易なものだった。

2つの部屋とガス台とトイレだけがあった。

牧師先生は穏やかでやさしい人だった。しばらく後、高校生になった頃だったけ

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いい人、感じのいい人、最低の人

いい人、感じのいい人、最低の人

 「いい人」と言われる人がいます。いっぽうで「感じのいい人」がいます。「どうでもいい人」もいます。ひどい目にあわされた人を思い出してみると、けっこう「感じのいい人」が多くいることに気づきます。笑顔を絶やさず、だれとでもほがらか。もちろんいかにも意地悪な人でほんとうに意地悪な人もいるのですが、ひどい人で「感じのいい人」が多数いることは確かであるようです。

 私のだいぶ前の上司で、ある牧師がいました

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〜生贄論〜

人に何かを「伝える」ということほど、楽しいことはないと感じます(それは、食欲や性欲を満たすこと以上に)。そして、相手がそれをしっかりと「受け止めて」くれた時ほど、嬉しいものはありません。だから、「文章を書くこと」は、突き詰めれば僕にとってコミュニケーションのひとつの形であり、同時に最高のエンターテイメントでもあります。
ではなぜ、「伝えること」に喜びを感じるのか?それは裏を返せば、根底に「伝わらな

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宗教と信仰について

宗教と信仰について

こんにちは。今回も宗教絡みのお話ですが、別に不穏な話ではない(と思う)のでご安心を。

教会と礼拝私が住む場所は”バイブルベルト”と呼ばれる地域に含まれます。教会がそこかしこにあり、大きなものから小さなものまで、至るところで見かけます。それだけ教会というものが文化や地域に浸透しているのでしょう。

毎週日曜には、教会での礼拝があります。最近は足が遠のいていますが、キリスト教を学び始めた頃はよく行っ

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武士道とキリスト教、内村鑑三

武士道とキリスト教、内村鑑三

□景色
「父方の祖父は典型的な武士」で、重厚な鎧を身にまとい、弓矢と銃を手にして戦列に並ぶことを誇りとした、と内村は『余はいかにしてキリスト信徒となりしか』に書く。

「私はゆりかごのうちから、すでに生くるは戦うなり」、「戦うために生まれたのです」という。内村は、生まれたときからすでに武士道の洗礼を受けていた。

内村の生涯は正義のための無私の営為としての「戦い」の連続で、しだいに人間の考える「正

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「クリスマス」哀しみを乗り越えて

「クリスマス」哀しみを乗り越えて

新約聖書マタイによる福音書は、書かれた当時イエスは十字架で刑死した犯罪者だと思っているユダヤ人読者に対し、アブラハムの子孫、ダビデの子孫、イエス・キリストの系図ということばで始まる。生粋のユダヤ人であるだけでなく、ユダヤ人の王の末裔でもあり正統な王位継承者であることの証拠提示だ。

イエスの系図の次には誕生の経緯が記されている。ヨセフの婚約者マリヤが婚前妊娠した。婚約解消を考えるヨセフに天使が夢で

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「ロックンロールとキリスト教」

三浦綾子の小説に影響を受けた私は、キリスト教の教えに興味を持つようになった。20歳を過ぎた頃、東京でイラン人の牧師と出会った。その人はイランでストリートチルドレンとして生活し、弟たちの面倒を見るために窃盗や強盗を続けた。喧嘩が強くなければ生きていけないため、腕を磨き続けた。それが功を奏して、レスリングの世界大会に出場するようになった。だが、母国で戦争が起こり、軍人として戦地に赴いた。戦場は悲惨だっ

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