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もう終わりなのかな、と思えたとき〜別れを感じる瞬間『冒険の旅』#4

もう終わりなのかな……
そう思うことがある。

・付き合って数か月が経ち、ケンカばかり
・職場でひとり浮いた存在。発言しても孤立する

・子育てに追われ、夫が家に帰ると言い合いに
・カッコよく決め、付き合えても飽きられる

・上司の要望に応えているのに叱責ばかり
・仕事に意義を見出せず将来の希望も無くなった

そんな気持ちにさいなまれたとき、あなたならどうするだろうか?

かつてのぼくもあなたと同じ。いや、いまでもそうかもしれない。ときに落ち込むことはあるから。

けれど、これからお話しすること(人生の知恵;ひろ健作の教え)を知ってから、そこまで長引くことはなくなった。ようやく抜け道がわかったから。

きょうはその1つ目を紹介したい。
迷路から抜け出す秘訣

飾らない自分があなたの魅力を引き出す

ディズニー映画の『アナと雪の女王』、白雪姫やシンデレラ物語でもそうだが、「ありのままで」とか「素直で」というように、飾らない自分が大事だという。

ただ、そうは言ってもバカ正直とか、みすぼらしい格好とか、ワガママし放題でもいいという話ではない。

そうではなく、自分を偽り、本来の自分ではなくよく見せようとばかりしていると、きつくなりますよ、と言いたい。

自分の内面と外面に出している自分とでギャップが生まれ、ズレが生じる。次第に大きくなり、自分を苦しめてしまうのだ。

イメージ図
自分自身を分数で表記

外面(ポジティブな自分)+
ーーーーーーーーーーーー = -
内面(ネガティブな自分)ー

内面を隠していても漏れてくるの図

そこできょうは、かつて自分が苦しんだ体験と、そこから脱け出したポイント、ついいまでもやってしまうことを紹介しながら、あなたにも追体験していただき、トンネルから脱け出すヒントとしていただく。

併せて音声による解説も2つ用意したので、手の空いたときにでも聴いてほしい。


お付き合いしたての頃

当時、お付き合いしたての頃、彼女(マダムれいこ)は白のワンピースから肩を出し、ショートヘアーでまとめていた。どこに行っても華があり、男性から声をかけられた。


妻子ある自動車教習所の男性、年が何回りも離れた小説家、イケメンの大学生、ジャズ好きの新聞社勤めのジェントルマン、電車で見かけ、声をかけて来た男性、お見合いをし一目ぼれしたマジメひと筋の男性……。数えればキリがない。

彼らに負けるもんかとぼくは、彼女のお気に入りのタイプに徹そうと思った。どこに行ってもエスコートしてくれる男性――レストランに行けばイスを引き、おしぼりを開け手渡してくれる。

ドライブに出かければ、疲れていないかいつも気にかけ、適度に休息を取り、パンや飲み物を買って来てくれる――そんな理想の男性だ。


いつも笑顔で笑わせてくれ、嫌なことを忘れさせてくれる。王子様のような存在。好青年を絵に描いたような男性。そんな人と付き合い結ばれる――シンデレラを絵に描いたような人生――それが彼女の夢だった。


ぼくはそういう人になろうとした。いついかなるときも心がけた。おもしろいジョークを用意した。髪にはパーマをかけ、シャツとズボンは細身のスタイルを生かし、ピンクとブルーの組み合わせで決めた。

音楽は外国のものが好きだったけれど、彼女に合わせていた。ただ、2年が過ぎ、働きはじめると、はじめの頃の楽しさが消えた。

ジョークが思ったほどウケない。準備していた誕生日プレゼントが思ったほど喜んでもらえない。内心イライラし、腹が立ってきた。そんな日が続いたとき、それまで溜まっていた不満が口をついて出た。


「じゃあそういう人と付き合えばいいじゃん!」

「自分で好きなの買えば!?」

「いや、そういうことが言いたいんじゃなくって……。聴いてよ」

フテくされ、あさっての方向を観るぼく。それに対し必死になだめようとする彼女。それまでの好青年、紳士ぶりを一気にぶち壊すぼくの態度に、彼女は驚き、謝りつつも弁解する。

「だったらそういう人の元に行けばいい。ぼくは知らないよ」

わかってくれない両親への怒りがくすぶっていた

それがいつもの捨てゼリフだった。行き着く先はいつもぼくが怒り、彼女がなだめる構図。けれどもきょうの職場での彼女の様子は、いつもと違った。

もう終わりなのかな……

ボソっと彼女はつぶやいた。ぼくに聴こえるくらいに。けどぼくに言うわけでもなく、だった。

なんとなくいつもとは違う彼女にぼくは、ハッとした。心を決めたようなその言い振りにぼくは少しだけ怖くなった。


当時の自分はどうしてこういうことが起きるのか、皆目わからなかった。うまく行っているのに腹が立ち、付き合う彼女に八つ当たりをする。そうやって関係を壊していた。

誰にもわかってもらえずもがいた。友だちは増えてもどこか満たされなかった。

それが父との確執、母の無理解から来ているとわかったのはずいぶんと後のことだった。

立場が逆転したきのうのできごと


あれから30年が過ぎぼくは結婚した。

きのう妻が転んでケガをした。「痛い、痛い」と言っていたが、いつもの大げさに言う癖だろうとタカをくくっていたぼくは、「大したことないないない」とまったくと言っていいほど打て合わなかった。


するとポツリとひと言。「冷たいね、結婚ってこういうものだったの!?」と問いかけるように言った。「そういうもんさ」。うそ吹いて寝た。ただちょっと言い過ぎた感があった。すると、、、

夢で見たデジャブ
きょうは始業の9時より20分前に会社に着いた。

「よっ! 元気?」
いつも会う後輩たちに声をかける。

「はいっ! ひろさんは?」
「まぁボチボチってとこかなっ(苦笑)」

そう言って、オフィス玄関の扉を開ける。
すると、談笑する声は聴こえるけれど、妙に張り詰めた空気を感じた。

いつもとは違う場所――オフィスの一角、憩いのダイニングテーブルと丸イスに皆座っている。

目の前にはパスタやグラタン、ブロッコーリー野菜、オニオンスープなどバイキング料理が並べられている。ぼく以外の社員は皆談笑しながら食べていた。

なんでみんな早くから出社しているんだろう、、

疑問に思いつつトイレに行きたくなり、2階、3階のトイレにを行った。ところがすべて故障中で使えないじゃないか。しかたなくほかを探そうとあたりを見渡していると、1階から新人の男の子が上がってきて声をかけて来た。

「ヒロさん、朝食片づけられてしまいますよ」
慌てて階下へと降りて行った。きょうは日頃の感謝祭だという。だがぼくだけちゃんとは知らされてはおらず浮いた感があった。

テーブル前の丸イスに座ると、後輩の女の子が話しかけてきた。

「ヒロさん、れいこさんの誕生日プレゼント買ってあげるんでしょう? いいなぁ」
「いや、欲しいものがあれば用意するだけだよ」

「それでもステキじゃないですか」
付き合いが長くなるに連れ、別にどうでもいい、そう思えていた。ふたりの間には、すきま風が吹いていた。

「もう終わりなのかな、、、」
それが彼女の言葉だった。

夢でのできごと

そのときだった。
目が覚めた。目尻に涙が溜まり、ほほを濡らしていた。

そうか、そういうことだったのか。
昨日起きたこと、夢で見たことは過去・現在・未来をつながるデ・ジャブ(既視感)だった。

どうにもならないことがある。
どうしようもできないことがある。

でも、もしかすると、違う道はすぐ近くにあるかもしれない。

あたらしい扉はすぐそこにあって、あなたはただその扉を見つけて手を添えるだけでいいかもしれない。

そんな想いを胸に今朝、この音声を収録した。

ずっと苦しかったぼくだからこそ、脱け出す道が見つかった。

どうか一人でも多くの人に届きますように。


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