竹本博文

現代美術家です。作品制作の思考過程を書いています。

竹本博文

現代美術家です。作品制作の思考過程を書いています。

マガジン

  • アートの思考過程

    現代美術活動の中で考えるたこと。

  • 歌麿を描きます。

    歌麿風のえをアクリル画で描けば面白そうという思いつきです。

  • 制作日記『鳥獣国技館戯画編』

    日々の絵画制作の実況報告です。今回は『鳥獣国技館戯画』シリーズ、略して『鳥獣国技』。

  • 挿絵小説『ラッキーボーイ』(全12話)〈luckyboy〉

    国境のないネットの世界では、入り口としての挿絵が重要なのではないか?という仮説から、ネット小説を再定義した作品です。

  • luckyboy artwork

    『ラッキーボーイ』で使われた挿絵の制作過程と解説を公開しています。

記事一覧

10月ですね。

10月ですね。9月の制作は、72.7×53cm(20号)が3点でした。歌麿の大首絵は単独の肖像ですが、明暗を強調しようとすると、複数人の方が効果的です。「明暗における、人物間…

竹本博文
5日前

9月ですね。

9月ですね。8月の制作は、F4号が2点とP20号が1点でした。見てお分かりの通り、今回から背景が黒じゃなくなりました。まだ試行錯誤中ですが、大きな変化です。このスタイル…

竹本博文
1か月前

7月ですね。

7月ですね。6月の制作はF4号(33.3×24.2cm)が4点でした。7月にCASで個展をさせてもらいます。昨年は途中で展示替えをしましたが、今回は選抜したものを展示する予定です…

竹本博文
3か月前
1

6月ですね。

6月ですね。5月の制作は、F4号が4点でした。このサイズをセンチに直すと、33.3×24.2cmで、すごく小さいです。でも、自分の表現の意図が反映しやすいので、これを元に、大…

竹本博文
4か月前
1

5月ですね。

5月ですね。4月の制作はF4号が3点でした。4月はグループ展が月末に2つ始まり、なんやかんやで忙しかったです。先月、Facebookに投稿した、ヴェネツィア(16日まで)とソウ…

竹本博文
5か月前
3

ヴェネツィアでの展覧会が始まりました。

ヴェネツィアのPalazzo Pisani-Revedinにて、Art Unites the Worldが開催する国際展覧会"Earth and Space"が始まりました(タイトルが"Human and Space"と表記されているも…

竹本博文
5か月前
2

4月ですね。

4月ですね。3月の制作はF4号(33.3×24.2cm)が5点でした。制作する順番を、大きなサイズから、だんだん小さくして行くと、密度が高まるので、なかなか良い感じです。  …

竹本博文
6か月前

3月ですね。

3月ですね。2月の制作はF30号が1点、P10号が1点、P8号が2点でした。P8号の歌麿2点は、次回の日韓交流展のために制作しました。  先月はFacebookのアカウントを作り直し…

竹本博文
7か月前

2月ですね。

2月ですね。1月の制作は、P20号が4点でした。すべて鈴木春信を元にした作品です。微妙に試行錯誤をしながら制作しています。現在CASで開催中のパイロットプラント展に出品…

竹本博文
8か月前
4

1月ですね。

あけまして、おめでとうございます。  元日早々の地震、大変です。被害が少ないことを祈っております。  さて、1月ですね。先月の制作は、P20号が4点と、P4号が1点でし…

竹本博文
9か月前

12月ですね。

12月ですね。11月の制作は、P6号(41×27.3cm)が5点でした。全て、歌麿が全身を描いたものを、トリミングして大首絵として描いています。このサイズは、10点描いたので、…

竹本博文
10か月前
4

11月ですね。

11月ですね。10月の制作はP6号が5点でした。サイズが小さいので、点数は多めです。これらは、大首絵ではなく、歌麿の大首絵以外の作品から、トリミングして描いています。 …

竹本博文
11か月前

読書『近代美学入門』

井奥陽子著『近代美学入門』(ちくま新書/2023)を読みました。一部で良書と話題ですが、美学の考え方の変遷が、すごく分かりやすく書かれています。美学の非専門家が読む…

竹本博文
11か月前
3

10月ですね。

10月ですね。9月の制作は、P50号が3点でした。ここ数ヶ月は、P50号(116.7×80.3cm)を主に描いて来ましたが、次からは、少し小さな作品を描きます。まずはP6号(41×27.3c…

竹本博文
1年前

9月ですね。

9月ですね。8月の制作は、P50号が2点でした。最近は「完成しました」と言いながら、結構直します。展示前に保護ワニスを塗るまでは、直す可能性があります。 さて、数ヶ月…

竹本博文
1年前
1

8月ですね。

8月ですね。7月の制作は、P50号が2点でした。この2点が、なかなか上手く仕上がらず、また直す可能性があります。 さて、7月はバルムシュテットの日本週間のオープニングと…

竹本博文
1年前
10月ですね。

10月ですね。

10月ですね。9月の制作は、72.7×53cm(20号)が3点でした。歌麿の大首絵は単独の肖像ですが、明暗を強調しようとすると、複数人の方が効果的です。「明暗における、人物間の関係性の美学」と言ったところでしょうか。そして、最新のインスタの投稿には、以下のテキストを英訳して付けました。

「私はこのシリーズで、明暗を重視しています。絵画の歴史では、カラヴァッジオから始まり、レンブラントやフェルメー

もっとみる
9月ですね。

9月ですね。

9月ですね。8月の制作は、F4号が2点とP20号が1点でした。見てお分かりの通り、今回から背景が黒じゃなくなりました。まだ試行錯誤中ですが、大きな変化です。このスタイルを〈オーソン・ウェルズシリーズ〉と呼ぶことにしました。何故そう呼ぶのか?……それは白黒映画の影響を受けていて、特にオーソン・ウェルズの『市民ケーン』を参考にしているからです。

映画の中の白黒の画面は、色のある現実とは別の、言わば架

もっとみる
7月ですね。

7月ですね。

7月ですね。6月の制作はF4号(33.3×24.2cm)が4点でした。7月にCASで個展をさせてもらいます。昨年は途中で展示替えをしましたが、今回は選抜したものを展示する予定です。

さて、今、個人的に、アートワールドの認知度100%を目指した作戦を展開中です。具体的には、インスタグラムをやっている美術関係者(キュレーター、アドバイザー、コンサルタント、コレクター、ジャーナリスト、ライター、美術史

もっとみる
6月ですね。

6月ですね。

6月ですね。5月の制作は、F4号が4点でした。このサイズをセンチに直すと、33.3×24.2cmで、すごく小さいです。でも、自分の表現の意図が反映しやすいので、これを元に、大きなサイズを描くのも有りかなと思います。

 えー、さて。今、インスタグラムで認知を広げる作戦を実施中です。なぜそれを始めたかと言うと、アーティストが実際に関わる美術関係者なんて、たかが知れてますよね。例えば、美術関係者が10

もっとみる
5月ですね。

5月ですね。

5月ですね。4月の制作はF4号が3点でした。4月はグループ展が月末に2つ始まり、なんやかんやで忙しかったです。先月、Facebookに投稿した、ヴェネツィア(16日まで)とソウル(5日まで)がそれです。

 思えば8年前、15年ぶりに制作を再開して、初めて展示をしたのは、近所の画材屋さんの壁でした。そこから再始動し、直近のこの一年の展示は、ブリュッセル、大阪、ブリュッセル、バルムシュテット(ドイツ

もっとみる
ヴェネツィアでの展覧会が始まりました。

ヴェネツィアでの展覧会が始まりました。

ヴェネツィアのPalazzo Pisani-Revedinにて、Art Unites the Worldが開催する国際展覧会"Earth and Space"が始まりました(タイトルが"Human and Space"と表記されているものもあり)。竹本博文作品のヴェネツィアデビューでございます。

 ざっくり言って、ビエンナーレの公式か非公式かと問われれば、完璧に非公式な展示です。しかし、公式イベ

もっとみる
4月ですね。

4月ですね。

4月ですね。3月の制作はF4号(33.3×24.2cm)が5点でした。制作する順番を、大きなサイズから、だんだん小さくして行くと、密度が高まるので、なかなか良い感じです。

 さて、僕はよく「なぜ浮世絵を描いているのですか?」と聞かれます。至極シンプルな疑問です。その答えを一言で言うと〈好きだから、以上〉だったのですが、最近、なぜ浮世絵でなければならないか、という理由にたどり着きました。

 僕の

もっとみる
3月ですね。

3月ですね。

3月ですね。2月の制作はF30号が1点、P10号が1点、P8号が2点でした。P8号の歌麿2点は、次回の日韓交流展のために制作しました。

 先月はFacebookのアカウントを作り直し、友達申請をやり直させていただきました。皆さんに、お手間をとらせて申し訳ありませんでした。いろいろあって作り直したのですが、いろいろあるのが人生なので、これも人生の一部ですよね。やり直しが利く人生は素晴らしい。

 

もっとみる
2月ですね。

2月ですね。

2月ですね。1月の制作は、P20号が4点でした。すべて鈴木春信を元にした作品です。微妙に試行錯誤をしながら制作しています。現在CASで開催中のパイロットプラント展に出品している小品が、そのスタイルの第一作です。

 さて、直近のトピックは特に無いので、思いついたことを記します(かなり妄想が入っていますが)。

 僕は制作のBGMとしてクラシック音楽をよく聴きます。ただし、時代で言えば、新しいものは

もっとみる
1月ですね。

1月ですね。

あけまして、おめでとうございます。
 元日早々の地震、大変です。被害が少ないことを祈っております。

 さて、1月ですね。先月の制作は、P20号が4点と、P4号が1点でした。P4号(何かを投げようとしている女性の図)は、1月のPP展用の作品です。テーマに沿った作品が、歌麿では無かったので、今回は鈴木春信を描きました。歌麿作品と差別化するために背景は白です。

 この見せ方は、グラフィック的で、唯一

もっとみる
12月ですね。

12月ですね。

12月ですね。11月の制作は、P6号(41×27.3cm)が5点でした。全て、歌麿が全身を描いたものを、トリミングして大首絵として描いています。このサイズは、10点描いたので、次からは、少しサイズを大きくします。

現在、CASで開催中の『gallery Shimbori Collection』、最終日の12月9日(土)16:00から、対談相手として参加します。よろしくお願いします!

さて、今月

もっとみる
11月ですね。

11月ですね。

11月ですね。10月の制作はP6号が5点でした。サイズが小さいので、点数は多めです。これらは、大首絵ではなく、歌麿の大首絵以外の作品から、トリミングして描いています。

歌麿は、全身像になると、頭身が伸びて、かんざしも長くなる傾向があります。だから少し、いつもと、バランスが違います。浮世絵初期の鈴木春信の描く人物は、サザエさんに出てきそうな、リアルな日本人体型ですが。歌麿の頃は、鳥居清長の描く八頭

もっとみる
読書『近代美学入門』

読書『近代美学入門』

井奥陽子著『近代美学入門』(ちくま新書/2023)を読みました。一部で良書と話題ですが、美学の考え方の変遷が、すごく分かりやすく書かれています。美学の非専門家が読むには、十分すぎる内容です。目次を見たら、章立ては芸術、芸術家、美、崇高、ピクチャレスクとシンプルです。

僕は後半のテーマの崇高に関して、星野太著『崇高の修辞学』を睡魔と格闘して読んだり、そこそこ高値な桑島秀樹著『崇高の美学』をポチッて

もっとみる
10月ですね。

10月ですね。

10月ですね。9月の制作は、P50号が3点でした。ここ数ヶ月は、P50号(116.7×80.3cm)を主に描いて来ましたが、次からは、少し小さな作品を描きます。まずはP6号(41×27.3cm)から。

さて、現代美術の作家活動に、課せられる試練は数々ありますが、避けて通れないのが英語です。アメリカやイギリスに生まれた、ネイティブスピーカーが、全員アーティストとして成功するわけではないので、それが

もっとみる
9月ですね。

9月ですね。

9月ですね。8月の制作は、P50号が2点でした。最近は「完成しました」と言いながら、結構直します。展示前に保護ワニスを塗るまでは、直す可能性があります。

さて、数ヶ月前、YouTubeを見ていたら、ある広告を目にしました。それは、業務スーパージャパンドリーム財団の広告でした。へぇ、初耳やなぁ、と思いつつ、サイトに行ってみると、海外派遣事業(芸術分野)という項目があり、何と、海外で展覧会を行い、日

もっとみる
8月ですね。

8月ですね。

8月ですね。7月の制作は、P50号が2点でした。この2点が、なかなか上手く仕上がらず、また直す可能性があります。

さて、7月はバルムシュテットの日本週間のオープニングと、日曜日だった2日目の、計2日間、会場のGalerie Atelier IIIに在廊したのですが、来た人の生の声が聞けて、たいへん得るものが多かったです。もちろん、無言で立ち去る人もいましたが、情熱的に感想を伝えようとする人が多く

もっとみる