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「 生き物を愛でる詩 」

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虫、鳥、動物、種を問わず、すべての生き物が大好きで書いております。私と生き物たちとの体験談やその生き物たちのことをより深く、長く書いている作品です。
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「 蜉蝣 」

「 蜉蝣 」

風と共に宙を舞い

時に
風に抗い耐えしのぐ

飛ばされてもなお
地面に這いつくばる姿

命が揺れ、輝く。

大人になった君の寿命は
数時間から約一日

その時間を人間で例え
一年だとしよう、

私の寿命はあと一年。

きっと君と同じように
子孫を残し
眠りにつくだろう。

エピソード➃
「カゲロウの道」

建物の非常用階段。

5月になると彼らは突然
現れます

そう、カゲロウです。

亜成虫が

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「 蛇 」

「 蛇 」

川の流れのように動き
何度となく生まれ変わる

美しき神の化身

澄んだ瞳と
悲しい現実

それでもいつの日か
君を見る目は変わるだろう

君が生まれ変わるように

人の目もまた
時代と共に生まれ変わるのだから。

エピソード③
「神聖な生き物」

突然ですが

皆さんは蛇をどう思っている
でしょうか?

私の母や友人は「気持ち悪い。」
と、即答します。

どこが気持ち悪いの?と、聞くと
動きや外

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「 イソヒヨドリ 」

「 イソヒヨドリ 」

あぁ
また聞こえてくる

君の声が

瞳(め)を閉じ
耳を傾け

全身で感じる
美しい音色だ。

今日も君は一人
いつもの場所で歌っている

来る日も
来る日も飽きもせず

強い風に吹かれても

冷たい雨に打たれても
歌い続けている

なんと
もどかしい命(いきもの)よ

今君はどんな想いで
いるのだろうか

言葉を交わせたなら

君の孤独を私が癒やして
あげられただろうか。

そして
5月のとあ

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「 てんとう虫 」

「 てんとう虫 」

あたたかな陽の光

春の訪れと共に
君はまたこの世界に生まれ落ちる

寿命はたったの二ヶ月

あぁ、もどかしい。

君の姿を

君のいのちを

どこかで誰かが見ている
だろうか

小さなその身体

隣を歩いていても
気づかれることなく

でも

私は君を見ている。

必死に歩く姿

太陽に向かって
飛び立つ君を

私は知っている
君の愛くるしさを

だって私は君に出会えて
こんなにも幸せなのだから

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