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五銭の人

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2023年3月の記事一覧

五銭の人 第11刻

後ろを向いて 前へ歩く難しさよ

前を向いて 前へ歩けば良いだけのこと

簡単なことなんだけどなぁ

五銭の人 第10刻

これまで何度 辞めようと思ったことか

その度に そこにいる大切さを感じたり
もう ひとりではないことを感じたりする

本当に不思議だ

本当に何かに導かれているような気がする

これまで何度 死にそうになったことか

それでも まだ生きている

やり残したのは何なのか

やるべきことは何なのか

明らかになる日が来るのだろうか

それとも僕の思い過ごしだろうか

自問自答の日々が続く

見えない

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五銭の人 第9刻

何かが変わるとか
何も変わらないとか言っているうちに

何も動いていない日々が過ぎていって
月日だけが変っていく

それがまだもったいないと
思っているうちはいい方で
このままでいいと思っている自分も
この胸の内のどこかにいる

やりたいことはいっぱいあるのに…
自分で動き出すしかないって
分かっているのに…

ふぅ…

ふぅ…

時の巡り合わせがもどかしい

まだ間に合うなら…

まだ間に合うか

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五銭の人 第8刻

雨が見える

曇り空に反射して
曇った街を映すように
曇った僕を見透かすように

僕はエッセイを書きたいのに
気づけばポエム調になってる

ポエムが書けると自らを鼓舞していたが
ポエムしか書けなくなっている

これはポエムなのか
ただの散文か

言葉が意味を渡るなら
なんだっていい

こうして指が動くままに書き連ねるのも
悪くない

いつの間にか雨もあがっていた

もう雨は見えない

まだ街は映え

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五銭の人 第7刻

小鳥がさえずる目覚ましで今日も目を覚ます

いつもと変わらない朝だ

カーテンを開け、体重を量り、血圧を測る

朝食が準備できるまでの間、新聞に目を通す

昨日のWBC準決勝 日本VSメキシコの記事が紙面を賑わしていた

今日はアメリカとの決勝戦

おそらく午前中は仕事にならないだろう

全然関係ない話だけれど、人生に余白は必要だと思っている

その時、イメージしているのは

サイコロなど立体的な

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五銭の人 第6刻

創造と運は 枯れることなく

しかるべき時に湧き出るもの

だから出し惜しみしない

そう思い込むことにしている

そう思い込むことが大切

五銭の人 第5刻

山は登るために在るのではない

山は眺めるために在るのでもない

山はただそこに在るのだ

僕も山で在りたい

ここにいると分かる山で在りたい

五銭の人 第4刻

新しく知るというのは

これまでのことを捨てるということ

新しく分かるというのは

さらに分からなくなということ

知らない 分からない未来に向かって

捨てながら 分からなくなっていく

あぁ 未来に向かいながら

過去に向かっている気がしてしてならない

五銭の人 第3刻

途切れ途切れに書き残したメモを
読み返しながら ふと
「優しい狂気」という言葉に目が留まる

あぁ 優しい人になりたい
だけど優しいだけじゃつまらない

あぁもっと優しくなりたい
だけど優しい人と言われたくない

僕の持っている優しさは
君の思っている優しさに
合っているだろうか

それだけが気掛かりだ

五銭の人 第2刻

僕には翼がない

翼を手に入れるためには
手を 手離さなければならないだろうか

無いものねだりをするつもりはないけれど
欲しいものばかりが増えていく

満たされない心

溶けてゆく日常

月の満ち欠けは
何を教えてくれるのだろうか

五銭の人 第1刻

また問い続けなければならない
問い続けることができると言うべきか
腑に落ちるまで 何度も 何度も
答えが見つからなくてもいい
答えが変わってもいい
矛盾と渾沌こそがこの世の真理なのだ
(今は そう 思っている)
また問い続けよう
その先に"五銭の人"となった理由も
見つかるだろうか