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環境と共に生きる事で豊かさを得る

環境と共に生きる事で豊かさを得る

写真は約10年前に建てた両親の住宅、いわば僕の実家になります。 建設地は石川県能美市。 石川県は冬は寒く、冬季はもちろん雪に覆われます。 石川県では年間170日ほど雨が降ります。なので年間を通じて湿度も高く夏の暑さも相まってジメジメした蒸し暑い日が続きます。 そのような環境の中、両親はエアコンを全く使わずに、冬も低温設定の床暖房だけで十分に快適にこの家で過ごしています。 今ある環境循環の中に生活空間を溶け込ませる。 広く跳ね出した軒は夏には直射日光の侵入を防ぎ、冬に

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自邸を建てることとなりました。

自邸を建てることとなりました。

自邸を建てることとなりました。 何年も前から考えてはいたけど忙しさを理由にして逃げてきた感がある自邸の計画。家族からの催促もあり、重い腰をあげたのがちょうど2年前あたりからか。 様々に建物の計画には携わってきましたが、自分の家だけはどうも踏ん切りがつきませんでした。 それは、建築家の自邸にはその建築家が持つであろう、マニュフェストが含まれないわけにはいかないから、そこがある種、明るみにされてしまう怖さからか。 また、一般的には建築家の自邸は多くの特殊解が含まれることが多

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さらっと近代建築史2〜近代の建築・デザイン様式の流れ〜
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さらっと近代建築史2〜近代の建築・デザイン様式の流れ〜

産業革命によって世界の工業スタイルが一新すると同時に、この時期より新たな建築やデザイン、社会の姿を求めて様々な活動や理念、組織が形成されていきました。 仮に、産業革命の起こった19世紀中頃から第二次世界大戦の起こった20世紀中頃までの約100年を「近代」と仮定した上で、西洋におけるそれらの動きを下の年表により見てみます(赤く塗られたところ)。 年表下絵:世界デザイン史 美術出版社年表より ウィリアム・モリスが主導したデザイン運動アーツアンドクラフツ運動を皮切りに様々な活動

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さらっと近代建築史1〜スチールの時代・産業革命以降の建築〜
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さらっと近代建築史1〜スチールの時代・産業革命以降の建築〜

18世紀後半、イギリスで起こった産業革命により、様々な材料の機械生産が可能となっていきます。 その中で、19世紀半ばには、これまで建築材料の主人公となり得なかった鉄・ガラスなどが改良されていくことになります。 一般の小規模な建築に落とし込まれていくまでには時間はかかりますが、この頃に建設された時代を先導したであろう大鋳鉄建築を見ていきます。 世界で初めての鋳鉄橋の完成鋳鉄の製造は1708年イギリスで始まります。 イギリスのコールブルックデールという渓谷を統治していたダービ

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さらっと西洋建築史12〜古代建築を見直すことで生まれた新古典主義建築〜
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さらっと西洋建築史12〜古代建築を見直すことで生まれた新古典主義建築〜

18世紀中頃から19世紀初頭にかけて現れてきた建築的動向を新古典主義と呼びます。 これはバロック時代の古典の自由な解釈や装飾過多な様式の反省として生まれてきたものであり、より、科学的・考古学的な研究によって正確な古代建築を見直す動きに他なりません。 特にパンテオン神殿を始めとするギリシア建築遺構の実測記録が出版されるなどギリシア建築やローマ建築の再発見が促されていきました。 オーダーの再現により生まれた大英博物館ギリシア建築に対する正確な理解が深まるとともに、英国の建築

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建築が好きになることで世界中が観光地に変わります。

建築が好きになることで世界中が観光地に変わります。

前回までの「さらっとデザイン史」、様々に意見いただきましたが、意外に好評でしたので、続編として「建築史」に話を進めていこうと思います。 古代文明から近代まで、分かりやすく丁寧に、さらっと(※重要)まとめていけたらと思います。 今、金沢にある専門学校の建築学科で製図や建築史を受け持っています。 授業を行うことで自分も学び直しになりますし、いかに分かり易く情報を伝えるかという能力が鍛えられている気がします。 これを読む方にとっても素直に頭に入ってくる、そんな学びの場になって

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さらっとデザイン史5〜バウハウスから近代デザインへ〜
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さらっとデザイン史5〜バウハウスから近代デザインへ〜

1919年春、ドイツワイマールにてこれまでにない全く新しい総合造形学校バウハウスが誕生します。 バウハウスは近代デザイン史の上でもアーツアンドクラフツの流れを引き継ぎながらも、学校教育という共同体を介したデザイン運動として、同時代の芸術思想の中でも独特な意味を切り開いていくことになります。 それは、芸術の側から近代工業社会の文化の課題に立ち向かった総合造形(デザイン)運動として、広く世界に波及し、近代デザインの方法論の形成に多くの足跡を残すこととなります。 グロピウスとバウ

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さらっとデザイン史4〜AEGとドイツ工作連盟の活動〜
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さらっとデザイン史4〜AEGとドイツ工作連盟の活動〜

デザインが工業化社会の中で、生産者にとっても消費者にとっても重要な意味を持つものとして自覚されてくるのは20世紀に入ってからになります。 なのでデザインの歴史はわずか100年余りの話になるという事です。以外と短く感じるのではないでしょうか? 20世紀初頭のヨーロッパでは、とりわけドイツにおける芸術と産業の結合の動きが際立った出来事として注目されていきます。 具体的にはベルリンの大企業アルゲマイネ電気会社における製品の造形性をめぐる新しい政策、およびドイツ製品の質の向上を目指

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さらっとデザイン史3〜グラスゴー派とウィーン分離派の活動〜
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さらっとデザイン史3〜グラスゴー派とウィーン分離派の活動〜

さらっとデザイン史2〜アールヌーボーからアール・デコへ〜の続きです。 ウィリアム・モリスが機械生産に異議を唱え、工芸復興を呼びかけることで生まれたアーツアンドクラフツ運動は、様々な思想や様式を生み出していきます。 用の為の美にこだわり続けたモリスの思想とは相反し、スコットランドの工業都市グラスゴーの展開には美への著しい傾倒も見られるようになってきました。 グラスゴー派の活動グラスゴー派の中心人物として添えられるのは建築家であったチャールズ・レニー・マッキントッシュです。彼

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さらっとデザイン史2〜アールヌーボーからアール・デコへ〜
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さらっとデザイン史2〜アールヌーボーからアール・デコへ〜

さらっとデザイン史1〜工場制手工業からアーツアンドクラフツ運動まで〜 の続きです。 アールヌーボーの世界アーツ・アンド・クラフツ運動は国を飛び越えて職人、建築家、工芸家など、様々な人々に影響を与えました。時を同じくして鎖国をやめた日本の文化、ジャポニズムがヨーロッパに流行しはじめたことで、フランスのデザイン様式に微妙な変化が起こりだします。これらの影響は、装身具、家具調度、建築、ポスターに至るまであらゆる工芸品のデザインに及びます。そして、次第に独自に発展し、ベルギーとフラ

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