Schubert

Genuine genius

なるほどSchubertの一生はとりわけ短かったということができるだろうが、彼の作品群を研究し始めたら凡人の一生なんて何周でも消費し尽くしてしまうだろう。

Der Leiermann (Winterreise)

初夏だというのに何日も続けてWinterreiseを聴いている。

終曲のDer Leiermannに言いようもなくゾッとしている。恐ろしくて恐ろしくてたまらない。どこまでも虚無なのである。ライアー回しの具体的な描写があるのにも関わらず、それすら靄がかかったようになって見えてこない。表情が見えない、顔が見えない、見えるのはただ回り続けるライアーだけ……。

Drüben hinterm Dorfe

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Wiegenlied

数ある子守歌の中でSchubertが一番好きだったのだが、2番があることを知ってから、歌うのをやめた。その不吉さと恐ろしさに耐える事ができなかったのである。ぞっとして歌うのをやめたにもかかわらず、皮肉にも、歌の通りになってしまったのだが……。

Schlafe, schlafe in dem süßen Grabe,
noch beschützt dich deiner Mutter Arm;
a

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30DaySongChallenge Day16

●A song that's a classic favorite
(好きなクラシック曲)

フランツ・シューベルト「野ばら」

シューベルトのポップスが好きです(詳しくないけど)。
どーーーーーしてもその曲のインパクトで、「魔王」が1番有名なシューベルトさんだけど、この「野ばら」とか「ます」とかのピアノポップめちゃくちゃ可愛くないすか。

昔、音楽の授業でシューベルト版とウェルナー版と両方鑑賞し

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ありのままのぉ〜♪

クルマが見えない134号線。
ハトがオロオロ歩く小町通り。

3日分の買い物に出かけたそこは、
思わず立ちつくすシュールな世界。

これは緊急事態の風景なのか、
いや、もしかしたら、
これがあるべき姿なのかもしれない、
などと想う土曜日の昼下がり……

しかし、シューベルトは言った。

あるべき姿ではなくありのままを受け入れよう!
Let us take men as they are, not
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Schubert Symphony No.4 Movt.3 Menuet (Allegro Vivace)

古典派の音楽でも何か「ざわざわ」するものてぇのはあるもんでして。(なぜか落語調)

シューベルトの4番交響曲 D. 417の第3楽章。最初聞いたときは、何が起きたのかわからず、マルティヌーかルーセルか、と思ったのですが、だんだん普通になるので、あー、シューベルトか、となるのですけど。最初の部分がユニゾンで動き、かつ半音進行が多いので一瞬耳が迷うのですね。そこがミソなわけですが。ピアノ譜に起こしてみ

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【Concert】藤木大地 カウンターテナー リサイタル

この4月にウィーン国立歌劇場にライマン『メデア』でデビューした藤木大地は、まさに「新しい世代」を代表する歌手だと思う。カウンターテナーという「特殊」な声を操る藤木は、自分のことを「特殊」だとも「特別」だとも思っていないようだ。彼にインタビューする機会があったのだが、「自分の楽器でできることをやるだけ」という言葉が印象に残っている。彼にとってその声は「自分の楽器」であり、授けられた楽器によるいちばん

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スキをしていただき嬉しいです♪

Schubert String Quartet No. 15 Movt.2

わが師匠イチオシのシューベルトの最後の弦楽四重奏曲である。名曲であるのは言うを俟たないが、第二楽章に妙なところがある。

上の譜面の二段目3小節目の終わりにVln1とVaで(G Bb) という音型が出てくる。ここではこの小節自体、Gmであるのでまったく普通なのだが、この(G Bb)がしつこいのである。二段目の5小節目に至っては、C# minor-G# majorの三和音のあとに(G Bb)が鳴る。

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