演奏とは何か、を提示し続けるピアニスト〜【Concert】務川慧悟リサイタルツアー2024
全国5か所で行われた務川慧悟の2024年リサイタルツアー。そのプログラムは一風変わっているが、務川自身が書いたノートによれば、まずショパンの「幻想ポロネーズ」を「今どうしても弾かなければ」と考えたのだという。プログラムの後半はその「幻想ポロネーズ」からスタートし、フォーレの2つのノクターン、そしてプロコフィエフの「ピアノ・ソナタ第2番」で構成され、それらは「死」というテーマで繋がれている。一方前半はテーマ性から離れ、ドイツの偉大な2人の作曲家、バッハの「パルティータ第1番」