非人間讃歌、それが全作品に通して語られるテーマ性であり、例外は無い。 人間に混じらないまま、努力だとか仲間だとか胡散臭い「現実にこんな奴いねーだろ」という綺麗事でなく、ただただ、地道に労力を費やし人間の綺麗事に共感しないままにやり遂げた。 他に類を見ないのは「確か」だ。
そもそも人間とは善悪の別を持たぬ両義的な存在だ。それ故に、我々人類は内なる悪や心の弱さと斗い克己する霊性=「高次の自己」を目指す心的機構を具えている。 己の暗黒面と向き合い闇を乗り越える『覚悟』と、信念の為に斗う気高さ=『黄金の精神』こそが、真に人間的魅力の本質である。