妄想旅行「マイアミの熱い風2」1年前の沖縄恩納村、海は荒れていた。

小さな男から逃れるようにホテルに戻った俺は、ベッドに倒れ込んだ。
そろそろやばいと思いつつ眠気が襲う。
全くこの状況に入り込んだのは何時からだろう。これは、やはり沖縄恩納村からだと思う。
それは1年前の話だ。
***
羽田空港から1時間半、7月初旬の那覇空港へ到着。梅雨明けした沖縄は強烈な陽射しで俺を迎えてくれた。
到着ロビーに出ると、短パンにプロレスラー桜庭のSAKUマークのTシャツを着た大柄な

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#1 クラフターと旅の二人組

その夜、覆われた森は騒がしかった。

 黒樫の木がうっそうと茂るその森は、もともと危険な場所だった。
 密に生える木々で視界が悪く、頭上と覆う葉に日光が遮られ足元は見えず、あまりの暗さに日中からモンスターが跋扈する危険地帯。
 それが夜ともなろうものなら、危険度は推して知るべしというものだった。

 クラフターはこの世界の、この覆われた森の、ぽかんと開いた広場に生まれた。
 辺りは危険な森だけれど

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御礼申し上げます。
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妄想旅行「マイアミの熱い風1」マイアミバイス的な話から始まる

1999年 米国マイアミ
シアトルから国内線に乗り換えて4時間、ようやくマイアミ空港に到着した。
現地時間で22時。荷物を待っていると、犬を連れたポニーテールの白人麻薬捜査官が、ジーンズにフィールドジャケットというラフな出で立ちで、飛行機からはき出される荷物の周りをうろついている。ジャケット下には銃のホルダーが見える。治安のいい都市とはいえないマイアミ。ここに俺とT社の山中と野島は降り立った。

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妄想小説~ある大学生の物語~㉒移動も旅の楽しみ

夏休みとはいえ平日の朝なので、通勤客らしいき人が多い。初日は例によって大半が移動だ。まずは姫路まで乗り換えなしで向かう。

二人がけの椅子の、みさとは窓側に座っている。初めて会った時は正面だったが、それよりも横に並んで座る方が落ち着く。お城を見せられたらいいなと思ったが、その期待は外れた。意外にも、線路に沿って高い建物が並んでおり、その向こうにある国宝を望むことは出来なかった。

「いやー見えると

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妄想の村で町へでかけた。

娘から、今日は町に出かけようと言われた。町といっても、大きなお店が立ち並んでいるわけではない。そこには、一つのお店があるだけだ。半分農業、半分がお菓子屋をして、生計を立てている老婦人のお店を娘は”町”と呼んでいるのだ。老婦人は少し離れた村から、高原にあるこの村へ若い頃、嫁いできた。主は、10年前にはるかなる空へ旅立たれたが、変わったお菓子が評判だったのを思い出し、お菓子を売り始めたのだった。売ると

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ありがとうございますぅぅっっ^^
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ショートストーリー ①

青いイルミネーション

階段に座って見える青いイルミネーションが好きで、私のお気に入りの場所だった。

大輝とのデートの帰りはここで座っておしゃべりをしてから帰路に着くのが定番

時折訪れる沈黙も青いイルミネーションのように綺麗な時間と思えるから不思議

いつものように、
帰りの定番に座り込んでいた今日

さぁ帰ろうという時にキスをした。
嬉しくも名残惜しくて、でもキスはすごく幸せにしてくれる魔法

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久しぶりに

昔むか〜し、20年くらい前の小学生の頃、

よくノートに小説(とてもそう呼べる代物ではないレベルだったけど)を書いてたのを思い出しました。

好きだったのに、いつの間にかやめちゃったな…。

書き出してはいないけど、

頭の中でストーリーやら場面想像するの好きなので、趣味としてここに書き残して見ようかな…。

ぼる塾 あんりとの妄想デート

息を切らしながら、僕は待ち合わせの駅までまっしぐらに走った。すでに約束の時間を20分過ぎている。あそこで乗り換えを間違えなければ、こんなことにはならなかったのに。駅から駅へと繋ぐ連絡通路の人混みをかきわけて、僕は遮二無二走った。

ようやくの思いで僕は待ち合わせ場所に着く。駅の改札は平日とはいえたくさんの人が行き交っていて、忙しく歩く雑踏のどこにもその姿は見つけられない。瞼の上に溜まった汗を指では

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うれしす!!
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第13話 甘いコーヒー時間

朝、ベッドからでるのが嫌で仕方ない季節。起きなきゃならんのは分かってるんやけど寒くて嫌やなぁ。スマホの時計を見ながらエアコンで部屋が暖まるのを布団を被りながら待ってるとLINEが入った。

「おっと、石井くんから」
開いてみると

『 今日、仕事何時に終わる?時間できたから、少し会おう』

絵文字もなんにもない文章やけど、一気に嬉しくなって被っていた布団を跳ね除け飛び起きた。

もちろん返事は

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妄想の村のある朝

私はある村へいた。娘はまだ寝ている。いおりで火をくべていた。パチッパチッとした音が鳴り、私は暖をとる。今日は、どの獲物を狙おうか。25㎞程、村の南西に位置する山の中で、大きな鹿の新しい足跡があったと、仲間が昨夜教えてくれた。妻が、木の実を村の近所へ、時折配ってくれているためか、”お礼に”と情報も入りやすくなっている。鹿肉は言うまでもなく非常にうまい。この秋の季節には、鹿も冬に向けて、色々と山の幸を

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ありがとうございますぅぅっっ^^
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